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1基に両目の機能を持つ

パナソニック、単眼3Dカメラ向けイメージセンサー開発

公開日 2013/02/22 16:29 ファイル・ウェブ編集部
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パナソニック(株)デバイス社は、1基に両目の機能を持つイメージセンサーを開発した。このイメージセンサーを使用すれば、1つのレンズシステムと1つのイメージセンサーで構成された通常のカメラシステムで、ステレオ視による3D撮像が可能となる。

単眼3Dカメラ向けイメージセンサー

仕組みは、左右方向から入射する光線を左右それぞれの電気信号に変換する左目/右目画素を列交互に配置しており、これにより1つのイメージセンサーで左目/右目画像を同時に得ることができる。

一組のレンズシステムとイメージセンサーで単眼3Dカメラを構成できるので、3Dカメラの部品点数を大幅に削減でき、小型化・軽量化が実現できる。さらに、左目/右目画像のずれを利用することで位置検知、モーションセンサーとしても応用可能となる。

本開発には、大きく次の4つの技術が投入されている。1つめは、無機材料の粗密レンズ効果を実現する独自のデジタルマイクロレンズ技術と、レンチキュラーレンズを組み合わせたデュアルオンチップレンズ構造形成技術。2つめは、デジタルマイクロレンズの粗密構造を光の波長以下の精度で加工し、かつ粗密構造の空隙を無機材料で充填する微細の半導体プロセス技術。

3つめは、左右方向からの入射光線のみをそれぞれ左目/右目画素のフォトダイオードに集光するデュアルオンチップレンズの構造設計技術。最後に、デジタルマイクロレンズを画素ごとの入射角度に最適設計し、左目/右目画素の感度差をなくす最適化設計技術だ。

今回開発されたイメージセンサーは、ピーク感度が従来イメージセンサーの2倍となる高感度を実現し、同一タイミングで撮像した左目/右目画像を出力する。また、左目/右目画素がそれぞれピーク感度を示す入射光線角度を任意に設計でき、画面全体での均一な感度を実現。所望角度以外の入射光線に対する感度を抑え、クロストークを6%に抑えることによりゴーストを防止しているほか、左目/右目画素の感度差5%未満の高い均一性により、低フリッカー性能を実現したという。

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