水月雨、BAドライバー12基の“フルBA”イヤホン「Armature Art 12」
水月雨(MOONDROP)は、クロスオーバー技術シリーズ“XTMシリーズ”の新コンセプトライン“アーマチュアアート(動鉄芸術)”より、カナル型イヤホン「Armature Art 12(XTM-AA12)」を6月17日に発売する。価格は98,100円(税込)で、Amazonや楽天市場でのEC販売に加え、e☆イヤホン、ビックカメラ、フジヤエービック、ヨドバシカメラで店頭販売を行う。
Armature Art 12は、片側12基のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを搭載。複雑な音響構造と高度なクロスオーバー技術を投入しながら、純粋で一貫性のある高品質なサウンドを目指したモデルだと説明している。
従来の枠にとらわれないクロスオーバーデザインを探求する “XTMシリーズ” の新コンセプトライン“アーマチュアアート(動鉄芸術)”のモデルという位置付け。今年4月に開催された「春のヘッドフォン祭2026」で参考展示されていたたモデルが正式発表された格好だ。
開発の背景として同社は、ダイナミックドライバーやBAドライバー、静電ドライバーなどをハイブリッドで搭載するイヤホンが市場の主流となる一方、フルBA構成に特化した製品は減少傾向にあると説明。フルBAならではの純粋さや一貫性、精緻なディテール再現力を求める声に応えるため、新たな設計思想と「純粋さ」へのこだわりを本機に注ぎ込んだとしている。
ドライバー構成は、低域、中域、高域にそれぞれ4基ずつBAドライバーを配分する「4+4+4」のバランスド3ウェイ構成を採用。特にXTMシリーズでは、ドライバー数を誇示するための多層クロスオーバーではなく、全帯域にわたるエネルギーの均一性とシームレスな繋がりを重視。専用設計の4-in-1 BAドライバーと、長期検証済みの高精度3Dプリント構造体を組み合わせ、コンパクトさと音質の再現性を両立したという。
低域には、4-in-1大口径低域モジュールを搭載。リアチャンバーを開放したカスタムステンレス振動板BAドライバーを4基採用し、一体型封入ポートで音圧特性をコントロールする。これにより、優れたトランジェント特性と深みのある低域を両立するとしている。
中域には、2グループの2-in-1複合カスタムBAを採用し、合計4基の中域BAドライバーを搭載している。振動板には、従来のアルミ製よりも軽量かつ高剛性なAl-Mg合金振動板を採用。Y字型音導管でミキシングすることで、クリアで厚みと豊かさを兼ね備えた中音域を実現するという。
高域には、4-in-1高域モジュールおよびマイクロAl-Mg合金振動板を採用し、BA封入工法により高域の一貫性を制御しやすくした。これにより、ざらつきのないシルキーで正確な高域のディテール表現を提供するとしている。


チューニングは、水月雨の開発チームが設計・調整、また厳密な客観測定を行うことにより、全帯域で高い位相一致を実現したと説明。今まで以上に正確な定位と、自然な和音表現を提供するとしている。
音響構造には、高精度DLP-3Dプリント技術を使用。3Dプリント企業のHeyGearsとの戦略的パートナーシップのもとで、複雑かつ高精度な構造の量産化を実現したという。
コネクターは0.78mm 2pinリケーブル仕様を採用し、水月雨のBluetoothモジュール「EVO」や「FreeDSP Pro」などでの拡張も行える。
標準付属ケーブルにはLitz構造の高純度銅を取り入れ、プラグ部はネジロック固定式の交換構造を採用。3.5mmステレオミニプラグと4.4mmバランス接続プラグを、使用環境に応じて付け替えられる。
イヤーピースは、ddHiFi製「ST35」をS/M/Lの3サイズで同梱。二色医療用シリコンを2回成型し、表面に肌に優しい細やかなコーティングを施すことで、快適でストレスのない装着感を目指した。音質面でも音の傾向を変えず、音の輪郭をクリアに表現するとしている。
主な仕様は、再生周波数帯域が6Hz - 34kHz、有効周波数帯域が20Hz - 20kHz(IEC60318-4、-3dB)。インピーダンスは5Ω±15%(1kHz)、感度は121dB/Vrms(1kHz)。全高調波歪はTHD 0.6%以下(1kHz、94dB)となる。
