高音質な有線モデルの根強い人気もアピール

完全ワイヤレスイヤホンでも有線に遜色ない音を ー オーディオテクニカ発表会詳報

編集部:小澤貴信
2018年09月12日
オーディオテクニカは本日12日、毎年恒例となっている新製品発表会を開催。発表会においては完全ワイヤレスイヤホンからハイエンドな有線ヘッドホン/イヤホンに至るまで、ポータブルオーディオ関連を中心に多数の新製品が発表された。各製品の詳細については各記事ですでにお伝えしている。本記事では発表会の詳細をお伝えしたい。

松下和雄社長

発表会の冒頭では、同社の代表取締役社長である松下和雄氏が挨拶。最初に、同社が世界規模で展開される音楽プロジェクト「Playng For Change」とグローバルスポンサー契約を結んだことを発表した。

Playng For Changeは、音楽を通じて世界に活気や平和をもたらすことを目指して様々な活動を行う音楽プロジェクト。著名アーティストを含む世界中のミュージシャンがアウトドアで演奏する映像を繋ぎ合わせて、あたかもひとつの曲を世界中で一緒に演奏しているかのように仕立てた映像作品「Sound Around The World」を手がけその名を知られている。

Playng For Changeのロゴ

映像作品「Sound Around The World」は世界的に評価されているという

松下社長は「1962年の創業以来、オーディオテクニカは音や音楽を通じて世界と繋がることを常に目指し、その繋がりが私たちの人生をより豊かにするという信念の元で活動を続けてきた。Playng For Changeの活動や信念は当社のそれと一致すると考え、彼らの活動を全面的に支援していくことを決めた」と述べた。

Playng For Changeは賛同アーティストと世界ツアーも

音楽教育を無償提供する事業も行っている

具体的なサポートについては、同団体が行う世界ツアーやライブのスポンサーシップや機材提供、音楽やダンス・音楽文化の授業を無償提供する事業のサポートやそこで用いるヘッドホンなどの寄付などを行っていくという。

今年も司会を務めたサッシャさん

今回の発表会では、オーディオテクニカ初の完全ワイヤレスイヤホン「ATH-CKR7TW」「ATH-SPORT7TW」が新製品の目玉となった。松下社長は同社を取り巻くヘッドホン市場およびワイヤレスヘッドホンの伸長についても言及。

現在国内のヘッドホン市場は約半分をBluetoothモデルが占めていると松下氏。2015 - 2016年の市場ではBluetoothモデルのシェアは15%だったが、2018年度4月〜8月のシェアは62%まで伸長したとのこと。また、その中でも特に完全ワイヤレスイヤホンが大きくシェアを伸ばしていることを強調した。

2018年度4月〜8月のワイヤレスヘッドホンのシェアは62%まで伸長

オーディオテクニカはこうした状況の中、「ワイヤードから音質的には引けを取ると言われた完全ワイヤレスイヤホンについて、音質に妥協をすることなく開発を続けてきた」と松下氏は述べた。それが今回、ATH-CKR7TWとATH-SPORT7TWとして結実した。

松下氏は「原理的にもサイズ的にも制約が多い完全ワイヤレスイヤホンは、音質をワイヤードモデルと遜色なく設計するのは用意ではない。しかし長年培った技術力とノウハウにより、ようやく自信をもって世界に出せる製品が完成した」と手応えを語った。

また、Bluetoothヘッドホン市場が成長する一方で、音質を追求したワイヤードモデルを求めるユーザーも増えていることも強調。昨年登場した開放型ヘッドホンのフラグシップ「ATH-5000」に続くポータブルの最高峰として、チタニウムハウジングを採用した2000Tiシリーズを発表したことにも触れた。

オーディオテクニカの様々な活動についても改めて紹介。オリンピックへのマイク提供は今年開催の平昌五輪においても行われたが、一大ブームとなったカーリングにおいては各選手の会話を拾うマイクに同社製のものが使われていたという。今後は東京五輪に向けて様々な技術開発を行っていくという。

平昌五輪にもマイクなどを提供

また、米グラミー賞へのマイク提供、音楽フェス「サマーソニック」へのマイク提供やスポンサードも引き続き展開していることが紹介された。

サマーソニックも引き続きサポート。今年も同社ブースは活況だった


続いて、同社 コーポレートコミュニケーション課マネージャーの松永貴之氏が各新製品の紹介を行った。製品詳細の紹介は各記事に譲るが、冒頭で松永氏は改めてワイヤレスヘッドホン市場の現状について述べた。

松永貴之氏

ヘッドホン市場はBluetooth対応ヘッドホンの台頭によってここ数年で大きな変化を迎え、前述のように2018年現在の金額シェアはBluetoothモデルが約半分を占める。さらに2018年のBluetoothヘッドホンの売り上げは、2017年の倍以上になると予想されるという。

ワイヤレスヘッドホンの伸び率を示すグラフ

中でも完全ワイヤレスイヤホンは2016年に本格的に市場に登場して以降、この2年で大きくシェアを伸ばし、現時点でBluetoothヘッドホンの金額シェアの約4割を占めるとのこと。

ワイヤレスヘッドホンのうち43%を完全ワイヤレスイヤホンが占める

松永氏は「オーディオテクニカはBluetooth製品のトレンドをキャッチアップしつつも、当社のモットーやユーザーメリットを大事にして、自信を持って市場に出せる製品をしっかりと手がけていく」と述べた。

また、同社のヘッドホン売上の販売数量の80%が依然としてワイヤードモデルであることにも触れ、「Bluetoothが活況と言われているなかでもワイヤードの人気は根強い。特に音質面で有利であり、より良い音で音楽を楽しみたいというこだわりを持ったユーザーは依然として多い」とした。また、ハイレゾ音源のダウンロードが2017年は前年比で約43%アップしたことに触れ、オーディオテクニカではこうした高品位な音源を余すことなく再生できるヘッドホンの開発を引き続き行っていくと述べた。

一方で依然としてワイヤードモデルに対する人気は高いという

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