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ハイルドライバー搭載イヤホンも

<ポタフェス>Cayin、Nutube搭載の旗艦DAP「N8」/リケーブル関連ブースを一斉レポ

2018/07/14 編集部:小澤貴信
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本日14日・15日の2日間、「ポタフェス 2018(ポータブルオーディオ・フェスティバル 2018)」が東京・秋葉原のベルサール秋葉原が開催されている。ベルサール秋葉原地下1階の中央に出展した各ブースをレポートする。

コペックジャパン

コペックジャパンは同社が取り扱うCayinのポータブルプレーヤー「N8」などを参考出展した。「N8」はNシリーズのフラグシップモデルで、価格は30万円台を予定しているという。

新真空管「Nutube」を搭載し、Nutube/トランジスターで出力を選択可能。据え置き型の真空管アンプを手がけてきた同社の技術を投入しているという。DACチップにはAKM「AK4497EQ」を2基搭載。DSD512および768kHz/64bitのネイティブ再生に対応する。出力は3.5mm/2.5mm 4極バランスを搭載。外形寸法は70W×128H×20Dmm、質量は約325g。

「N8」

同じくCayinのポータブルプレーヤー新製品として、「N5iiS」も出展。「N5ii」のブラッシュアップモデルで、新たにステンレススチール筐体を採用。RAMを2GBに増設して操作性を向上させた。内蔵ストレージを32GBから64GBへアップ、端子部やディスプレイの素材もグレードアップさせたという。価格は8万円台後半、発売時期は8月を予定しているとのこと。

「N5iiS」


IN-CONNECT

IN-CONNECTのブースでは、同社が取り扱うCOLORFLYのポータブルオーディオプレーヤー「U8」が日本初公開された。COLORFLYとしては約3年ぶりというポータブルプレーヤーの新製品で、ESSが本機専用に開発したというDACを左右独立で2基搭載、フルバランス構成としている。また、本機はAndroidベースだが、オーディオ再生の処理はFPGAを用いてAndroid OSからは独立して行うことで、よりジッターの少ない高品位な再生が行えるという。

「U8」

上側面にも簡易ディスプレイを備える

出力は3.5mm/2.5mm 4極バランス端子を搭載。メインディスプレイとは別に、上面側に電池残量などを表示する表示部を設け、音楽再生時のディスプレイ表示をよりシンプルにしたことも特徴だ。発売は8月頃、価格は12〜13万円程度を予定しているという。

USB-C端子、2.5mmバランス端子などを搭載


オヤイデ電気

オヤイデ電気は、同社の線材で作ったイヤホンケーブルや、同が取り扱いブランドのリケーブルを出展。昨日発売されたばかりの香港 SONG'S-AUDIOのイヤホン用リケーブル「GALAXY PRO」も早速披露された。

「GALAXY PRO」

2013年に発売された同社 GALAXY Plusの後継モデル。ケーブルの編み方式の変更やアニール処理を施した導体の採用、スイッチクラフト製プラグの採用などにより。音質をさらに高めたという。それぞれゼンハイザー IEシリーズ向け端子、MMCX端子、UE 10 pro向け端子を備えた3機種をラインナップする。価格はオープンだが、いずれも実売は25,800円前後を想定する。


七福神商事/リアルアシスト/リエイゾン

七福神商事は、ダイナミックドライバー1基を搭載したイヤホン「白玉 1DD」を出展した。本機はカーボンナノチューブを使った振動板を採用していることが特徴。ケーブルはMMCXによる着脱式で、銀メッキした6N単結晶銅線を用いている。本機の開発には丸七シリーズの製作にも関わったメンバーが参加しているとのことだ。発売は7月中、価格は14,980円を予定している。

「白玉 1DD」

リアルアシストは、同社が取り扱うKINERAブランドのイヤホンを出展。KINERAは、e☆イヤホンとのコラボしたハイブリッド型イヤホン「Bd005E」(関連ニュース)がスマッシュヒットしたことでも知られるブランドだ。ブースには、8BAドライバーイヤホン「ODIN」の試作機を参考出展されていた。

「ODIN」試作機

リエイゾンは、ハイルドライバー搭載イヤホンや平面振動板搭載イヤホンを手がけるoBrabo(オーブラボー)の製品を出展。最新モデルとして、8mmハイルドライバーと16mmダイナミックドライバーを組み合わせたイヤホンを披露した。また、40mmハイルドライバーと57mmダイナミックドライバーを搭載したオーバーヘッド型ヘッドホンも出展されていた。

8mmハイルドライバーと16mmダイナミックドライバーを組み合わせたイヤホン


Brise Audio

ブリスオーディオは同社のリケーブルを一斉出展。発表前の新製品としては、ショートタイプの変換ケーブルの最上位モデルも披露した。端子は入力側オス/出力側メス共に2.5mm 4極バランス、4.4mm 5極バランス、3.5mmステレオミニなどを用意。いずれもOFCによる端子を採用している。

変換ケーブルの最上位モデルを披露

また、同社は各ケーブルの開発に用いているリファレンスシステムを会場に用意した。スフォルツァートのネットワークプレーヤーや同社オリジナルのヘッドホンアンプで構成される本システムは、ケーブルも含めると1,500万円弱という規模だという。オリジナルのヘッドホンアンプは配線を替えやすい構成にしており、以前の出展時より配線をブラッシュアップ。本機における配線による音質向上が、リケーブル開発にもフィードバックされるという。

ケーブル開発のリファレンスシステムを会場に用意

WiseTech/WAGNUS./Bispa/onso/カイザーサウンド

ワイズテックは、NOBUNAGA Labsブランドの新シリーズ“NOBUNAGA Labs Advance”第1弾となるMMCXケーブル「友禅」「更紗」(関連ニュース)を披露。いずれも7月27日より発売する。本ケーブルの4.4mm 5極端子モデルも参考出展されていた。

「友禅」「更紗」を披露。4.4mm 5極バランス端子モデルも

WAGNUS.は同ブランドのリケーブルや、同社が取り扱うNoble AudioのカスタムIEMを出展。今年4月に発売されたフラグシップモデル「OmniSheep」も展示されていた。本ケーブルは、導体に最高純度の無酸素銅であるclass 1 OFCを採用。純銀メッキと2重シルク巻きを施した計8本のリッツ線に特殊ツイスト処理を施し、編み込み、巻き方向にまでこだわって製作したというものだ。

「OmniSheep」

Bispaは、e☆イヤホンオリジナルケーブル「蒼(改)-Sou(Kai)」シリーズを用意した。これは2016年に登場した「蒼-Sou」シリーズを数量限定で復刻させたもの。国内電材メーカーと共同開発したTT導体を採用したことは同様だが、中音域にフォーカスを当てて再設計を行っているという。

「蒼(改)-Sou(Kai)」シリーズ

onsoは、6N銅+銀メッキ4N銅による導体を採用した「04シリーズ」を参考出展。発売は夏〜秋頃、価格は16,500円を予定しているという。いずれもイヤホン側は2pin端子、プラグキャップにはチタンを用いて金属アレルギーの要因も排除している。プレーヤー側端子は3.5mm、2.5mm 4極バランス、4.4mm 5極バランスの3種類を用意。同社ケーブルの中でも銅線の量が多く、それが情報量の多さに繋がっているとのことだった。

「04シリーズ」

プラグ部にチタンを使用

カイザーサウンドは、同社のイヤホンリケーブルを中心に出展。銀製ハウジングを採用した「Silver Earphone」の最新モデルも参考出展していた。従来機はダイナミックドライバー搭載だが、こちらはBAドライバー搭載(使用数や構成は非公開)とのことだった。

「Silver Earphone」の現行モデル(右)と新たなBA搭載モデル(左)

各種ケーブルも用意


Beat-Barance

線材メーカーが手がける新しいリケーブルブランド Beat-Baranceは、音楽信号の高域成分が流れやすいとされる外周により抵抗値が低い銀コート4N OFCを、中低域成分が流れやすいとされる中心部に4N OFCを配置したリケーブル「PCSC/Hybrid」を出展した。

「PCSC/Hybrid」(左)

同社ケーブルの特徴として、一般的なケーブルでは導体断面の円形がいびつになってしまうところを、真円形状を維持できるようにすることで物理的に安定した信号伝送ができるというPCSC技術を採用していることが挙げられる。

また、ドライバーユニットに接続されるケーブルの+側と−側で線材の撚りの方向を変えるシンメトリー構造も採用。ケーブル構造も対象化することで信号の流れをスムーズにする。価格については2万円を切るくらいを予定しているとのこと。上記のような構造をベースにより低域重視の構成を採用したケーブル、ケーブル径を細くして撚り取り回しをよくしたモデルも用意。線材メーカーならではの高い技術、抵抗値の厳格な測定を活かした製品造りなども同ブランドの特色といえそうだ。

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