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メディア懇談会で会見

エプソン碓井社長「期待を超える価値を提供する」 。'18年は成長に向けた基盤固めの年に

2018/02/22 編集部:小野佳希
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セイコーエプソン(株)は、一部メディアに向けた懇談会を実施した。代表取締役社長の碓井稔氏が会見を行い、2017年度の実績を振り返るとともに、2018年以後の展望を語った。

セイコーエプソン 碓井社長

まず碓井氏は、2016年に策定した第一期中期経営計画「Epson 25」に言及。インクジェット、ビジュアルイノベーション、ウエアラブルイノベーション、ロボティクスイノベーションの4分野を重点分野として、販売拡大や新製品開発などを行ってきたと紹介。「2017年度もこの取り組みは着実に進展した」とし、「新製品などの具体的な形になって現れている」と語る。

オーディオビジュアル分野の“ビジュアルイノベーション”領域では、プロジェクターやスマートグラス“MOVERIO”(モベリオ)に言及。またプロジェクターについてはビジネス向け、ホームシアター向け、レーザー光源搭載モデルのラインナップを強化し、全部で20機種以上の新製品を投入し、500ルーメン以上のプロジェクター数量シェアにおいて16年連続世界ナンバーワンを達成したという。

プロジェクターはビジネス向けでもホームシアター向けでも大きな存在感を維持していると紹介

MOVERIOでは、2017年2月に業務用ヘルメットモデル「BT-2200」を投入したのに続いて、商用モデル「BT-350」も発売。サッカーJリーグの松本山雅FCがMOVERIOを活用したスタジアムツアーを開催するなど、様々な用途での活用事例が増えていることを紹介した。

MOVERIOも活用事例が様々に広がっているという

インクジェットプリンター領域では、新モデルの投入だけでなく、フィリピンの新工場が竣工・稼働したことや、広丘事業所の新棟建設を発表したことなども改めて紹介。また、大容量インクの採用で輸送コストやコンボ材などの廃材によるCO2排出量削減を実現するなど、サステナブル社会につながるビジネスを行っているとした。

ウェアラブル領域では新ブランド「TRUME」を起ち上げたことなどを振り返りながら、腕時計関連について言及。ロボティクス領域では、人協調ロボット分野に2018年に参入予定であることなどを紹介した。

新ブランド「TRUME」を起ち上げ

そして、1月31日に公表した2017年度の業績予想に改めて言及。売上収益1兆1,100億円、事業利益790億円、当期利益510億円と増収増益の見込みであることを紹介した。

なお「EPSON 25」は2025年までを3段階に分けて考えたプランで、2016〜2018年度はその第一期にあたる。その最終年度である次期2018年度は「新製品の仕込みや積極的な投資を行い、強固な基盤を整備していく」と碓井氏はコメント。「この第一期で成長に向けた基盤を作り上げることが、第二期以降での成長加速や収益性向上に重要な一歩。強い意志を持って将来成長に向けた基礎固めを成し遂げたい」と述べた。

2018年は必要な投資を積極的に行って将来的な成長につなげる基礎固めをすると説明

そして碓井氏は「その実現のために必要不可欠なのが、エプソン流の垂直統合型ビジネスモデルだ」とコメント。また「競合他社との競争に明け暮れるのでなく、常にお客様の期待を超える価値を提供し、お客様に感動していただけるエプソンでありたいと考えている」とし、「高い志を持ち、世の中になくてはならない会社を目指す」と語った。

そのほか同社社員が国際技能五輪で入賞するなど人材育成にも注力していることも紹介

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