HOME > ニュース > デノン、新DAC採用など音質を高めたAVアンプ「AVR-X2400H/X1400H」ー HEOS機能を搭載

プリアンプ/ボリューム部も刷新

デノン、新DAC採用など音質を高めたAVアンプ「AVR-X2400H/X1400H」ー HEOS機能を搭載

公開日 2017/05/17 10:00 編集部:小澤貴信/成藤正宣
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

2014年以降のデノンAVアンプから見直しが図られた、出力段における保護回路構成も継承。駆動能力の向上を目的として、カレントリミッターをアンプブロックから排除した(パワートランジスターの発熱をリアルタイムでモニターすることにより、リミッター排除が可能となっている)。これにより瞬時電流供給能力が飛躍的に向上、力強くスピード感のある低音を実現した。宮原氏は「ダイナミックレンジが大きく、爆発音のように瞬時に大音量が立ち上がるシーンの多い映画にとって、瞬時供給電力は非常に重要な要素」と説明する。

AVR-X2400Hについては、パワーアンプ初段の増幅差動段に高性能デュアル・トランジスターを採用。微小信号の表現力を高め、低域の安定感も向上させた。

2015年モデルから採用された、倍速ドライブ・スイッチング電源も特徴のひとつ。倍速ドライブによりスイッチング電源から発生するノイズを可聴帯域外に追いやることで、ノイズの影響を回避。また、スイッチング電源回路は、繊細なアナログ信号を扱うプリアンプ回路から最も遠くなるように配置されている。

DSPは、2015年モデルから採用された32bitクアッドコアDSPを搭載。ドルビーアトモスやDTS:Xのレンダリングや音場補正など、負荷の大きい処理も余裕を持って高速・高精度処理することができる。

デノン視聴室に設置されたAVR-X2400H

内覧会では実際にAVR-X2400Hの試聴も行われたが、ステレオ再生のデモでは組み合わせたB&W「802 D3」も無理を感じさせることなく鳴らしていた。山内氏は、「従来モデルと比較すると、S/Nが非常によくなっています。これが全体に影響して、スケール感も引き出しています。分離感も向上したので、音のレイヤーや楽器の重なり具合まで聴き取れることができます」と説明していた。

山内氏はAVR-X1400Hについて、「すでに数人の評論家に聴いてもらっているが、従来モデルからの音の変化という点では、AVR-X1400Hのインパクトが強いという評価もいただいています」ともコメントしていた。

HEOS対応によりネットワーク再生機能がさらに充実

機能面の最大のトピックは、デノンのネットワークオーディオ技術「HEOSテクノロジー」の搭載だ。HEOSにより音楽ストリーミングやインターネットラジオ、ネットワーク上のNASやUSBメモリーに保存した音源などの再生が可能となる。さらには、HEOS機器と連携したマルチルーム再生も可能となる、

HEOSは欧米で先行して展開され、今年3月から日本でもローンチ。ワイヤレススピーカー「HEOS 1」「HEOS 3」、HEOS対応プリアンプ「HEOS Link」がラインナップされている。AVアンプについては、昨年登場した「AVR-X6300H」「AVR-X4300H」に続く搭載となる。

ネットワークモジュールも刷新。より安定したワイヤレス伝送も可能になった

「HEOS 3」

AVアンプにおいても、HEOSの特徴である簡単なセットアップが可能。操作は専用アプリ「HEOS APP」から行う。音楽ストリーミングはSpotify、AWAなどに対応。インターネットラジオはTuneInに対応する。

実際にHEOS Appを使って、AVR-X2400HとHEOS 3の連携をデモ

一方で、DLNAベースのネットワーク再生機能およびUSBメモリー再生機能も引き続き搭載。DSDは5.6MHzまでの再生に対応。PCMは、192kHz/24bitのWAV・AIFF・FLAC、96kHz/24bitまでのALACの再生に対応。ロッシー圧縮音源についても、AAC、MP3、WMAの再生が可能。ギャップレス再生にも対応する。

なお、本機もデノンのAVアンプ操作アプリ「Denon 2016 AVR Remote」からの操作に引き続き対応するが、ネットワーク再生機能の操作についてはHEOS Appに引き継がれるとのこと。一方、AVアンプの基本操作などを担うDenon 2016 AVR RemoteとHEOS Appはボタンひとつでストレスなく切り替えて操作できるという。

ドルビーアトモス/DTS:Xに対応。自由度の高いスピーカー設置も魅力

従来モデルに引き続き、ドルビーアトモス/DTS:Xに対応。DTS:Xについては昨年モデルまで発売後のアップデートで対応していたが、今回は発売時から対応済みとなっている。

両モデル共に[5.1.2]のスピーカー配置に対応。2基のハイトチャンネルスピーカーを接続することができる。ハイトチャンネルは、フロントハイト、トップフロント、トップミドル、フロントイネーブルド、サラウンドイネーブルドの5パターンから選択可能だ。

イネーブルドスピーカーについては、イネーブルドスピーカーから天井までの高さを入力することで、反射を含めてより正確にディレイタイムを演算することが可能となっている。天井までの高さの設定距離は0.9m〜3.3m。オブジェクトオーディオを含まないオーディオ信号は「ドルビーサラウンド」または「Neural:X」によってアップミックス再生ができる。

次ページドルビービジョン/HLGにもアップデートで対応

前へ 1 2 3 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

製品スペックやデータを見る
  • ジャンルAVアンプ
  • ブランドDENON
  • 型番AVR-X2400H
  • 発売日2017年6月中旬
  • 価格90000
【SPEC】●定格出力:(8Ω、20Hz 〜 20kHz、THD 0.08%)、フロント95W+95W、センター95W、サラウンド95W+95W、サラウンドバック95W+95W ●実用最大出力: (6Ω、1kHz、THD 10%、1ch駆動 JEITA)、185W ●周波数特性:10Hz〜100kHz (+1,-3dB、ダイレクトモード時) ●S/N比:100dB(IHF-A、ダイレクトモード時) ●入力端子:HDMI×8、コンポジット×2、コンポーネント×2、アナログ音声×4、光デジタル×2、、セットアップマイク×1 ●出力端子:HDMI×2、コンポジット×1、コンポーネント×1、サブウーハープリ×2、ゾーンプリ×1、ヘッドホン×1、Network×1、USB端子×1(フロント)、FMアンテナ端子×1、AMアンテナ端子×1 ●消費電力:500W ●待機電力:0.1W(通常スタンバイ)、0.5W(CEC スタンバイ) ●外形寸法:434W×167H×339Dmm (アンテナを寝かせた場合、フット、端子、つまみ含む) ●質量:9.4kg
  • ジャンルAVアンプ
  • ブランドDENON
  • 型番AVR-X1400H
  • 発売日2017年6月中旬
  • 価格59000
【SPEC】●定格出力:(8Ω、20Hz 〜 20kHz、THD 0.08%)、フロント80W+80W、センター80W、サラウンド80W+80W、サラウンドバック80W+80W ●実用最大出力: (6Ω、1kHz、THD 10%、1ch駆動 JEITA)、175W ●周波数特性:10Hz〜100kHz (+1,-3dB、ダイレクトモード時) ●S/N比:100dB(IHF-A、ダイレクトモード時) ●入力端子:HDMI×6、コンポジット×2、アナログ音声×2、光デジタル×2、セットアップマイク×1 ●出力端子:HDMI×1、コンポジット×1、サブウーハープリ×2、ヘッドホン×1、Network×1、USB端子×1(フロント)、FMアンテナ端子×1、AMアンテナ端子×1 ●消費電力:500W ●待機電力:0.1W(通常スタンバイ)、0.5W(CEC スタンバイ) ●外形寸法:434W×167H×339Dmm (アンテナを寝かせた場合、フット、端子、つまみ含む) ●質量:8.5kg