8Kエコシステムの構築目指す

シャープ、3Q黒字で通期業績予想を上方修正。構造改革から“反転攻勢”へ

編集部:風間雄介
2017年02月03日

シャープ(株)は、2016年度第3四半期の連結業績を発表した。

2016年度第3四半期の連結業績

第3四半期の売上は、アメリカで液晶テレビ事業をブランドライセンス化したこと、またスマホ向け液晶パネルやカメラモジュールの需要減などにより、前年同期比13.8%減の5,715億円となった。

一方で第3四半期の営業利益は188億円となり、第2四半期に続き営業黒字となった。構造改革の取り組みが寄与したという。同社は三重工場のディスプレイデバイス製造装置など約121億円を第3四半期に減損損失として計上したが、それでも黒字を確保した格好だ。

この結果を受け、通期業績予想も上方修正。前回予想では売上高2兆円、純損失418億円としていたが、今回の予想では売上高2兆500億円、純損失372億円に改善する。

2016年度の通期業績予想

第3四半期の業績を部門別に見ると、ディスプレイデバイス部門の売上は2,454億円と、昨年同期の3,200億円に比べ大きな減収となったが、営業利益は110億円、営業利益率は4.5%となり、昨年の営業赤字から大きく業績が改善した。

これらの業績を受けて同社は、構造改革を断固するフェーズから、事業拡大し成長軌道へ転換するフェーズに移ったことを明確に打ち出した。そのために技術への積極投資、グローバルでのブランド強化、新規事業加速の3つのテーマを遂行していく。

構造改革から事業拡大のフェーズに移ることをアピール

また今年4月から現在の20のビジネスユニットを50のサブビジネスユニットに細分化。各ユニットの収益・業績を分かりやすくすることで、新規事業につながる芽も見つけやすくしようという考えだ。

事業を拡大するための改革にも力を注ぐ

技術への積極投資では、8Kエコシステムの構築を目指すほか、音声対話技術などIoT関連技術も積極的に解決する。また有機ELパネルについても、4.5Gラインの構築を推進する。

グローバルでのブランド強化については、昨年12月に発表したとおり、SKYTEC UMC社を子会社化し、欧州テレビ市場へ再参入する。またマーケティング体制の強化や会員サイトの拡充も行っていく。

シャープ 野村勝明副社長

同社の野村勝明副社長は「戴社長体制になり、経営のスピードが非常に速くなった。グローバルでの戦い方が社員にも浸透してきたように思う」「これまでは構造改革のフェーズということで、どちらかと言うと“削減”が多かった。これにより各事業の体質が変わってきたので、今後は“競争力の強化”に力を入れ、新規事業の拡大を図っていく」、そして「再び“技術のシャープ”を確固たるものにしていく」と語った。

関連リンク

関連記事