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DTS:Xについても言及

米DTSのCEOが語る今後の戦略。「VRとHeadphone:Xで究極のイマーシブを実現する」

公開日 2016/04/05 19:38 編集部:小澤貴信
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DTS:Xが持つ他フォーマットに対する優位性とは?

質疑応答では、DTS:Xのクオリティに関する質問も出た。DTS:Xが競合する他のサラウンドフォーマットについて優れている点はどんなところなのだろうか。

「DTS:Xは、拡張性と柔軟性を兼ね備えたアーキテクチャーです。スピーカーのチャンネル数や設置位置の高さ、オブジェクトオーディオか否かも自由に設定できます。ハリウッドの製作現場においても、ミキシング時のスピーカーのチャンネル数やレイアウト、ミキシングの方法などは一切指定していません。対して競合のフォーマットは、その方法をかなり細かく指定しています」。

dts japanの試聴室にて、7.1.4システムによるDTS:X再生デモも行われた

「この自由度の高さが、映画製作者に幅広い選択肢を提供しています。シネマ向けについても、巨大シアターだけでなく、小劇場にも提供可能です。この優位性は、当然ホームシアターでも、自由なスピーカー配置ができるという強みを発揮します。また、下位互換があるという点も強調したいですね」(カーシュナー氏)。

自由度が高いということは、作品ごとのクオリティのばらつきがでるのではないのだろうか。

「スタジオには、指定を行わない一方で、ミキシングのガイドラインは提供しています。これは最低限の基準を示すもので、それを下回ることはおすすめしないと申しています。ですから、フォーマットとしての一貫性と、品位の水準を保てる配慮はしっかりと行っているのです」(カーシュナー氏)。

Play-Fi技術を用いたワイヤレスヘッドホンの実現もあり得る

ラウンドテーブルでは、Headphone:XやPlay-Fiなどの主要な技術についても言及。質疑応答への回答も含めて、カーシュナー氏はその現状や優位性について詳細を説明した。

ロスレスのワイヤレスオーディオ伝送技術「DTS Play-Fi」については、「現在のオーディオにおける最も大きなオープンエコシステム」と紹介。その理由については、「オープンな規格であるため、パートナーが独自の製品を開発できる」「相互互換が保たれている」ことから、シームレスなワイヤレスオーディオ環境が構築できる強みがあるためと述べた。

Play-Fi対応オーディオも展示

モバイルオーディオでは、現在はBluetoothを用いたワイヤレスヘッドホンが主流になりつつある。こうした状況をカーシュナー氏はどう考えるのか。「ワイヤレスヘッドホンは市場の中でますます重要性を増していくでしょうが、現状のBluetoothでは、伝送できるクオリティに限界があります。現状ではHeadphone:XもBluetoothで提供していますが、将来的にはロスレス伝送できるPlay-Fiを用いたワイヤレスヘッドホンも実現できればと考えています」(カーシュナー氏)。

こうしたモバイルへの取り組みとして同氏が例に挙げたのが、今年2月に発表されたAcerの新フラグシップスマートフォン「Liquid Jade 2」だ。本機はモバイル端末としては初めて、Headphone:XとDTS Play-Fiの両方に対応している。「2つの技術が1つのデバイスで融合したことは、ワイヤレスオーディオにおいても大きな意味を持っています」と同氏は語っていた。

Headphone:XをBluetooth伝送できるテレビのデモ(デモではBluetoothレシーバーに有線ヘッドホンを接続して試聴)

また会場では、CESでも出展されていたDTS-HDデコードに対応したテレビのデモ(関連ニュース)も行われた。本機はテレビ側でデコードしたDTS-HDの音声をBluetooth伝送して、Bluetoothヘッドホンでサラウンドサウンドを楽しむことが可能だ。

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