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<山本敦のAV進化論 第69回>

Ultra HD Blu-rayで「技術資産をフル活用」。パナソニック製プレーヤーの開発状況を聞く

公開日 2015/09/09 14:29 山本敦
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今年1月、ラスベガスで開催されたCESで、パナソニックは4K/HDRのコンテンツを記録したBDディスクの再生に対応する次世代BDプレーヤーの試作機を公開した。

8月24日に正式に「Ultra HD Blu-ray」として規格のライセンシングが始まったことから、その流れを受けて、IFAで対応ハードやソフトも発表されるのではないかと思われていたが、意外にも関連する展示の数は少なく、パナソニックもUltra HD Blu-rayのコンセプトとプレーヤーを参考展示しただけだった。

ソニーからも特別なアナウンスはなく、Ultra HD Blu-rayの展開を心配する声もあったほどだが、IFA会場で、Ultra HD Blu-ray対応の“動く試作機”を視聴することができた。パナソニックの開発担当者へのインタビューも交えながら、現状のUltra HD Blu-rayまわりの最新状況をお伝えしたい。

インタビューに答えていただいたのは「Ultra HD Blu-rayのキーマン」としてお馴染みの、パナソニック(株)AVCネットワーク社 技術本部 メディアアライアンス担当部長 小塚雅之氏、アプライアンス社 技術本部 ホームエンターテインメント開発センター 運営企画課 技術渉外係 主幹 森美裕氏、ならびにUltra HD Blu-rayプレーヤーの開発を最前線で指揮するパナソニック(株) アプライアンス社ホーム エンターテインメント事業部 ビデオビジネスユニット ビデオ商品技術グループ 主幹技師の甲野和彦氏だ。

インタビューに答えていただいた甲野氏(写真右)、小塚氏(写真中央)、森氏(写真左)

■パナソニックが参考出展したUltra HD Blu-rayの詳細とは

以前から当サイトでは、折原一也氏がUltra HD Blu-rayの詳細についてお伝えしてきた(関連記事1関連記事2)。仕様については繰り返しになる部分も多いため、まずはパナソニックが開発中のUltra HD Blu-rayプレーヤーについて詳細をお伝えしていこう。

IFA2015のパナソニックブースは、一般来場者が展示を体験できるパブリックスペースと、ディーラーやメディアなど招待客だけが入場できるビジネススペースに大きく二分されていた。

パブリックスペースに置かれているパナソニックのUltra HD Blu-rayプレーヤーは映像の出ないモックアップだが、ビジネススペースには65インチの4K/HDRの表示に対応する液晶テレビと、Ultra HD Blu-rayプレーヤーの実動機がHDMI接続された状態でデモンストレーションを行っていた。本試作機の詳細について、開発を担当した甲野氏に聞くことができた。

パナソニックブースのパブリックスペースに展示されたテレビとプレーヤーの試作機

ディーラー側のスペースでは4K/HDR対応の液晶テレビとUltra HD Blu-rayの再生に対応するプレーヤーの試作機によるデモ映像を見ることができた

今回のIFAで展示された試作機は、CESで公開したものから、どんなところがアップデートされているのだろうか。甲野氏は語る。

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