高価格モデルの需要を捕まえる

ソニーBAイヤホン発表会レポート − 新開発ドライバーで多彩なユーザーニーズに対応

ファイル・ウェブ編集部
2011年09月20日
ソニーは20日、同社初のバランスド・アーマチュア型ドライバーを搭載したイヤホン新製品の記者発表会を開催。新製品を加えた多彩なヘッドホン&イヤホンのラインナップにより、多様化するユーザーニーズに対応していくことを強調した。

発表会の壇上には、ソニー(株)パーソナル イメージング&サウンド事業本部 パーソナルエンタテインメント事業部 事業部長の中川克也氏が登り、BA型新製品の特徴について説明を行った。

ソニー(株)中川克也氏

はじめに中川氏は、同社のヘッドホン市場の動向予測を示し、「11年度は全世界で1億8000万台の普及を見込んでいる。10年度比で10%の伸びであり、今後もミュージックプレーヤーやスマートフォンの普及拡大により、さらにヘッドホン・イヤホンの需要は増加するとみている」と説明。

ソニーの調査データによる全世界におけるヘッドホン市場の推移予測

続いて中川氏は、1960年代にテープレコーダー用ヘッドホンとして市場に投入した「DR-1A」に始まるソニーのヘッドホンの歴史を紹介した。

1979年の“ウォークマン”1号機「MDR-3」に付属したポータブルヘッドホン、1982年に発売した世界初のインナーイヤーヘッドホン「MDR-E252」、1998年登場の世界初5.1chサラウンドヘッドホン「MDR-DS5000」、1999年の密閉型インナーイヤーヘッドホン「MDR-EX70」、2008年のデジタルNCヘッドホン「MDR-NC500D」、また今年に発売した世界初の70mmドライバー搭載ヘッドホン「MDR-XB1000」に至るまで、約半世紀に渡ってソニーが「世界初」を出し続けてきたことを中川氏はアピールした。

様々な「世界初」を誕生させてきたソニーのヘッドホンの歴史を紹介

全5タイプ11モデルのBA型新製品を市場に送り込む

新製品については「様々な音楽体験を創出してきたソニーが、バランスド・アーマチュア型イヤホンでまた新しい価値を提案したい」と中川氏は強い意気込みを見せる。

BAドライバーの特徴

基幹部品の開発段階からソニー自社で音づくりを行っているという

新製品に搭載された新開発のバランスド・アーマチュアドライバーについては「高感度・高解像といった音響的な特徴もさることながら、ソニーがこれまで開発してきた同性能のダイナミック型ドライバーよりも小型・軽量のため、装着性の高いイヤホンを完成させられた」とした。また独自のフラット形状のエアダクト構造を採用したことや、基幹部品の開発段階から自社で一貫して音づくりを行ってきたことによる音質面でのこだわりについても中川氏はアピールした。

同社は今回、全5タイプ11モデルのBA型新製品を国内市場に投入する。中川氏は「新しいリスニングスタイルと高音質の価値を伝えながら、今後も市場をリードしていきたい」と意気込みを語った。

ソニーマーケティング(株)メディア・バッテリー&パーソナルエンタテインメントマーケティング部 統括部長の磯村英男氏は、同社ヘッドホン&イヤホン製品の国内のマーケティング戦略について説明を行った。

ソニーマーケティング(株)磯村英男氏

ソニーはこれまでも、音楽リスニング用ヘッドホン&イヤホンに多彩な商品を展開している。国内のヘッドホン市場における、同社調査による台数予測のデータを示した磯村氏は「年々増加してきているが、特徴的なのは7割がインナーイヤータイプ(カナル型)の需要構成になりつつあること」であるとした。また「インナーイヤータイプでは5,000円以上の“高価格ヘッドホン”が増加しており、2011年度の店頭販売構成比は24%になるだろう」との予測を示した。

また現在は、スマートフォンユーザーが高価格ヘッドホンの需要を強く牽引しているとし、ソニーの独自調査によるデータでは別売りヘッドホンの購入価格について、スマートフォンユーザーは29.2%が5,000円以上の製品を購入しているという結果が出ているという。

カナル型イヤホンの購入者が、購入時に重視するポイントについても調査が行われており、結果「音質」「音漏れ/遮音性能」「装着感」が“3大ポイント”として浮かび上がったと磯村氏は語る。これら調査の結果をベースに「インナーイヤータイプのユーザーニーズにぴたりと合うのが、今回ソニーが自信を持って発表するBA型のモデル」であると磯村氏は胸を張る。

BAモデルを中心に様々なラインナップを展開していく

インナーイヤータイプの需要が拡大し続けていくと予測


インナーイヤータイプは5,000円以上の中高価格帯の人気が高まっている

スマートフォンユーザーが中高価格モデルの購買に積極的であるという
BA型新製品のコンセプトは、「音楽を楽しむこと」を追求した高音質モデルであるという。ターゲットユーザーは「音質や装着感にこだわりを持つユーザー」。

多種多様な音楽の趣向や、音質・装着感の好みなど、ますます多様化するユーザーニーズに対応していくためにも、中高級機の音の魅力を徹底的に味わえる独自のBA型ドライバーをベースに、音楽リスニングに真っ向勝負の「XBA-SL/IP」、NCヘッドホンの「XBA-NC85D」、Bluetoothモデルの「XBA-BT75」、スポーツタイプの「XBA-S65」など、ユーザーの様々なリスニングスタイルに応える豊富なラインナップを実現したと磯村氏はアピールした。


ソニー調査による、インナーイヤータイプ購入時にユーザーがこだわる「3つのポイント」
同社ではBA型新製品群を「Sony BA Premium Headphones」と位置づけ、“毎日を、いい音につけ替えよう”というプロダクトメッセージを掲げてプロモーションを展開していく。磯村氏は「スマートフォンユーザーへ付属のヘッドホンをより良いものにステップアップして行く楽しさを提案したい」と意気込みを語った。

BA型モデルの位置付けは「音楽を楽しむ」ユーザーがターゲット

新製品は「Sony BA Premium Headphones」として訴求していく

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