V3067/2067/1067の後継機

ヤマハ、AVアンプ新シリーズ“AVENTAGE”を国内展開 − 中級機3モデルを発売

ファイル・ウェブ編集部
2011年08月25日
ヤマハは、AVアンプの新シリーズ“AVENTAGE(アヴェンタージュ)”から、中級モデル3機種を9月上旬より順次発売する。

・「RX-A3010」¥260,400(税込)9月下旬発売
・「RX-A2010」¥199,500(税込)9月中旬発売
・「RX-A1010」¥126,000(税込)9月上旬発売

RX-A2010(左)と、RX-A3010(右)


RX-A1010
AVENTAGEはヤマハが北米で展開しているシリーズで、名称は「AV Entertainment for New Age(=次世代のAVエンタテイメント)」のキーワードからなる造語。今回発売の3機種とも、既に北米で先行発売されている。北米からの声をフィードバックさせながら、「ホームシアターの音がUSB接続やネットワークを介して広がる楽しみを、簡単な操作で実現する」というテーマで国内展開する。


本体表面の右上には「AVENTAGE」ロゴがしるされている
内部はヤマハAVアンプのフラグシップ「DSP-Z11」の設計思想を一部踏襲。オーディオ入力部とD/Aコンバーター部の電位差を解消して微小信号の再生品位を高める「D.O.P.G(DAC on pure ground)」コンセプトを採用している。

HDMI規格は1.4で、3Dパススルー伝送およびARCに対応し、各モデルとも8入力/2出力を備えている。デコーダーはドルビーTrueHD/DTS-HD Master AudioなどHDオーディオに対応する。対応音声フォーマットはWMA/MP3/MPEG-4 AAC/WAV/FLACで、96/24までのソースに対応。加えてフロントパネルに備えるUSB端子からは、iPod/iPhoneのデジタル接続も可能となっている。


RX-A2010のフロントパネル。USB端子はiPod/iPhoneデジタル接続に対応

3機種ともHDMIは8入力/2出力を装備する(写真はRX-A1010の背面)
ネットワーク機能も搭載しており、DLNA 1.5/Windows 7に準拠。ヤマハのスマートフォン用コントローラーアプリ「AV CONTROLLER App」や、PCから操作を行える「ウェブコントロールセンター」にも対応する。インターネットラジオの聴取も行える。


スマホ用アプリ「AV CONTROLLER App」や、PCの「ウェブコントロールセンター」など、ヤマハの主要ネットワークアプリケーションに対応する

スマホ用アプリ「AV CONTROLLER App」を使用しているところ
また、脚部に5番目の脚「A.R.T Wedge(Anti Resonance Technology Wedge)」を採用した5点支持構造となっている点がAVENTAGEシリーズ共通の特徴で、これにより、本体が電源トランスやパワートランジスタ、スピーカーの音などから発生する振動の影響を受けないよう工夫している。


底面中央に5番目の脚「A.R.T Wedge(Anti Resonance Technology Wedge)」を備える5点支持が、AVENTAGEシリーズの共通ポイント
HDMI端子数や、3Dおよびネットワーク対応などの機能は同一となる3機種だが、シャーシの構造や搭載するDACのクオリティ、音質傾向はそれぞれ異なった特徴を備えている点がポイントだ。さっそく違いを見ていこう。


フラグシップ「Z11」の構造に、最新YPAOとHQVプロセッサを搭載したRX-A3010

3モデルの上位にあたるRX-A3010は、最大11.2chまでの拡張に対応する9.2chディスクリートアンプ。定格出力は150W×9ch。フラグシップ Z11の基本設計を踏襲し、さらに昨年発売の中級機「RX-V3067」に採用された映像処理プロセッサや音場補正機能「YPAO」の最新機能を搭載したモデルとなる。カラーはブラックのほかに、国内限定のゴールドをラインナップする。

RX-A3010はゴールドもラインナップ


従来モデルRX-V3067(上)とRX-A3010(下)を比較。フロントの基本デザインは一緒

RX-V3067(上)とRX-A3010(下)。側面を開放していたRX-V3067に対し、RX-A3010は密閉している。サイズもやや大きい
筐体は、Z11に採用されたH型クロスフレーム、リジッドボトムフレーム、ダブルボトム構造などのノウハウを集約した制振・高剛性シャーシ。内部は、大型電源トランスを真ん中に配置し、主要パーツを左右対称配置構造とする「9chシンメトリープラットフォーム」を採用している。また、大型電源トランスのすぐ後方にカーボンシースブロックケミコンを配置し、電源系統が最短距離に配置するよう工夫した。


RX-A3010の詳細。フラグシップ「Z11」の基本設計を踏襲している
DACもZ11と同じバーブラウン「DSD1796」を搭載し、3モデルの中で唯一DSDダイレクト入力に対応する。ネットワークデバイスは1枚のボードに入れ込む設計を採用している。

ヤマハ独自の音場創成技術「シネマDSP」も、Z11と同じく最上位の「シネマDSP HD3」を搭載。通常の「シネマDSP<3Dモード>」が創成する「高さ」「奥行き」方向の音場に加え、側方から後方にかけての音の移動感や距離感もプラスし、音のデータ密度と反射音数をより高く創出する。圧縮音源を補間する独自機能「ミュージックエンハンサー」との併用にも対応する。


最上位の音場創成技術「シネマDSP HD3」や、最新のYPAOを搭載している
さらに、従来モデルRX-V3067に採用された最高精度の音場補正技術「YPAO」を搭載した点もポイントだ。最大8カ所までの計測ポイントからのデータを総合的に判断する「マルチポイント計測」に加えて、部屋の初期反射音を厳密に制御する「YPAO-R.S.C」や、聴取位置とスピーカーとの位置関係を把握する「スピーカー角度計測」、室内にあわせてシネマDSP効果を最適化する「DSPエフェクトレベルノーマライズ」などの最新機能に対応する。

映像処理回路も、RX-V3067と同様のHQV「VHD 1900」を搭載。オートノイズリダクション、モスキートノイズリダクション、ブロックノイズリダクションなどの映像調整機能を備えている。1,080pのアップスケーリング機能にも対応する。


さらに異なる個性を持つRX-A2010とRX-A1010

RX-A2010とRX-A1010は、D.O.P.Gコンセプトによる基本的な設計思想はRX-A3010と同じながら、それぞれ内部を変更することによって差異化が図られている。2機種とも本体カラーはブラックのみとなる。


RX-A2010

RX-A1010
RX-A2010は、RX-A3010と同じく、クロスフレームで9chシンメトリープラットフォームを採用している9.2ch AVアンプ。新規設計した基板を搭載している。筐体もRX-A3010と同サイズ(435W×192H×467Dmm)としている。定格出力は140W×9chで、ch数の拡張には対応しない。


RX-A2010とRX-A1010の詳細
音場補正技術はRX-A3010と同じく最新のYPAOを搭載。なお、搭載DACはバーブラウンの「PCM1789」でDSDダイレクト入力には対応していない。また、映像処理回路に「HQV1900」を備え1,080pのアップスケーリング機能に対応する点も上位のRX-A3010と同様だが、ディテール強調などの調整はオートモードのみとなる。

シネマDSPは、創出する音場が「シネマDSP HD3」と同様ながら、音のデータ密度と反射音数がやや少ない「シネマDSP3」を採用している。

RX-A1010は、従来モデル「RX-V1067」の内部基板を踏襲しつつ、7ch シンメトリープラットフォームを採用した構造の7.2ch AVアンプ。シャーシもx067シリーズ同様に側面を解放した設計としており、筐体は上述の2機種より一回り小さい。定格出力は110W×7ch。


RX-A1010(左)と、RX-A2010(右)。筐体サイズが異なる(RX-A3010/2010は同サイズ)

従来モデルRX-V1067の基板を踏襲したRX-A1010。側面も、x067シリーズと同じく解放されている
シネマDSPは通常の5.1chに高さ方向の音場をプラスした「シネマDSP<3Dモード>」を採用した。既述の2機種と異なり、最上位YPAOや映像処理回路「HQV1900」は省略している。1,080pのアップスケーリング機能は備えている。


3機種の音質傾向は?

音質面では、3機種ともシネマDSPとミュージックエンハンサーの併用が可能となるほか、フロントスピーカーの上方位置に仮想の2chプレゼンススピーカーを作り出す「バーチャルプレゼンススピーカー」機能も搭載する。また、ドルビーTrueHD/DTS-HD Master AudioなどのHDデコードに対応している。

なお、デジタル入力時とアナログ入力時を比較しながら音質調整を行っており、デジタル/アナログそれぞれの音質的特長を活かすようにチューニングしている点もポイントだ。

上位のRX-A3010は、3機種の中で唯一リリース近くまで音質チューニングが行われた。音質傾向は「HiFiを意識した音」で、取材時点でヤマハ広報の安井氏は「解像度が高くおとなしい印象のチューニングを行っている」としながら、「まだ若干変更する可能性もある」とコメントした。

RX-A2010は、「映画の音を意識した」といい、3モデルの中で一番エンタメ寄りなチューニングを施したというモデル。安井氏によれば「ミッドレンジから低域にかけて量感を出し、高域もカチッと音が立つようにした」という。

RX-A1010は、上述の「RX-A3010をスケールダウンさせた」という傾向で、「適度な低域の力感と張りのある中高域」で、2010ほど強いキャラクターは持たせていないとのこと。レンジは程々に、オールマイティに様々なジャンルの音楽を素直に表現するようにしたという。

なお、本日ファイル・ウェブでは、高橋敦氏によるRX-A2010/1010の試聴レビュー(こちら)を掲載している。ぜひ参照されたい。


2011年モデルの省電力設定&5年間の長期保証も

また、各モデルとも今春発売のエントリーモデル「RX-V771」と同様に、デジタル電源とアナログ電源を完全分離した設計を採用。引き続き省電力化を図り、スタンバイスルーON時の待機時消費電力を約2.0Wとしている。オートパワーダウンの設定も行える。また、フロントディスプレイ表示用の電源もメイントランスから分離。デジタル電源からの供給とすることで、磁気回路から回り込むノイズを低減している。

また、今回発売の3機種から「長期製品保証」がスタート。購入日より満5年間のメーカー保証を標準で付与した。ユーザーの長期的な使用を想定したモデルであることから、ユーザーの安心感と信頼性の確保に配慮したかたちだ。


【問い合わせ先】
ヤマハ(株)AVお客様ご相談センター
TEL/0570-01-1808(ナビダイヤル)
TEL/053-460-3409(携帯電話、PHS)
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  • ジャンルAVアンプ
  • ブランドYAMAHA
  • 型番RX-A3010
  • 発売日2011年9月下旬
  • 価格¥260,400(税込)
【SPEC】 ●定格出力:150W×9 ●スピーカー出力:9.2ch ●HDMI:8入力/2出力 ●HDMIアップスケーリング:1080p対応 ●デコーダー:ドルビーTrueHD/DTS-HD Master Audio ●再生対応フォーマット:FLAC(96/24)/MP3/WAV/WMA/MPEG-4 AAC ●総サラウンドプログラム数:44 ●外形寸法:435W×192H×467Dmm ●質量:19.9kg
  • ジャンルAVアンプ
  • ブランドYAMAHA
  • 型番RX-A2010
  • 発売日2011年9月中旬
  • 価格¥199,500(税込)
【SPEC】 ●定格出力:140W×9 ●スピーカー出力:9.2ch ●HDMI:8入力/2出力 ●HDMIアップスケーリング:1080p対応 ●デコーダー:ドルビーTrueHD/DTS-HD Master Audio ●再生対応フォーマット:FLAC(96/24)/MP3/WAV/WMA/MPEG-4 AAC ●総サラウンドプログラム数:44 ●外形寸法:435W×192H×467Dmm ●質量:17.1kg
  • ジャンルAVアンプ
  • ブランドYAMAHA
  • 型番RX-A1010
  • 発売日2011年9月上旬
  • 価格¥126,000(税込)
【SPEC】 ●定格出力:110W×7 ●スピーカー出力:9.2ch ●HDMI:8入力/2出力 ●HDMIアップスケーリング:1080p対応 ●デコーダー:ドルビーTrueHD/DTS-HD Master Audio ●再生対応フォーマット:FLAC(96/24)/MP3/WAV/WMA/MPEG-4 AAC ●総サラウンドプログラム数:38 ●外形寸法:435W×182H×432Dmm ●質量:15.1kg

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