HOME > ニュース > 三洋、ひとをやさしく包み込む薄型テレビ「CAPUJO」を発表

三洋、ひとをやさしく包み込む薄型テレビ「CAPUJO」を発表

2004/08/06
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

42V型プラズマテレビ「CAPUJO PDP-42V3」ホワイトモデル
●三洋電機(株)は6日、地上・BS・110度CSチューナーを内蔵したプラズマテレビ/液晶テレビ「VIZON」シリーズの新製品7機種を発表した。今回発表のラインナップには、新たに著名プロダクトデザイナーを起用し、“ひとをやさしく包み込むデザイン”をテーマに完成された「CAPUJO−カプージョ(スペイン語で“繭”の意)」ネームのサブブランドシリーズも含まれている。

<フラットパネルディスプレイ「VIZON」シリーズ新製品>
「CAPUJO」シリーズ 5製品

42V型プラズマテレビ「CAPUJO PDP-42V3」シルバーモデル

42V型プラズマテレビ「CAPUJO PDP-42HD5」
−プラズマテレビ−
■42V型「PDP-42V3」(ラック一体型)/2004年10月22日発売/\808,500(税込)
※カラーバリエーションはホワイト「PDP-42V3(W)」とシルバー「PDP-42V3(S)」
■42V型「PDP-42HD5」/2004年10月22日発売/\714,000(税込)


23V型液晶テレビ「CAPUJO LCD-23PD5」

17V型液晶テレビ「CAPUJO LCD-17PD5」
−液晶テレビ−
■23V型「LCD-23PD5」/2004年10月8日発売/\262,500(税込)
■17V型「LCD-17PD5」/2004年10月8日発売/\189,000(税込)

その他「VIZON」新製品
−プラズマテレビ−
■37V型「PDP-37HD5」/2004年9月1日発売/\651,000(税込)
−液晶テレビ−
■30V型「LCD-30HD5」/2004年9月10日発売/\525,000(税込)

本日都内で行われた製品発表会では、はじめに同社常務取締役員 コンシューマー企業グループコンシューマー営業本部本部長の井植氏により、新製品に関する詳細が説明された。


三洋電機(株)井植敏彰氏
井植氏は2006年度にフラットパネルのTV需要がCRTを超えるとする同社の予測を示しながら、「国内市場におけるデジタル放送受信世帯率の増加にも対応すべく、本年度はデジタル放送対応機種を大幅に拡大し、ワイドテレビは全て地デジチューナー内蔵のものを発売していく」と戦略を語った。今回発表された「CAPUJO」シリーズ登場の経緯について同氏は、「従来のフラットパネルディスプレイ製品では癖のない、イヤミのないデザインを重視してきた。今回はユーザーの方々に可愛がっていただけるデザインを実現したかった」と説明し、デザイナーのグエナエル・ニコラ氏を紹介した。


「CAPUJO」のデザインを担当したグエナエル・ニコラ氏
同社が薄型テレビのデザインに社外デザイナーを起用するのは、今回が初めての試みとなる。この大役に抜擢された人物が、キュリオシティ代表取締役の著名デザイナーであるニコラ氏だ。ニコラ氏はこれまで、香水のボトル、デザイン家具、店頭ディスプレイのデザインなど、業界において幅広く活躍してきた著名デザイナー。今回の「CAPUJO」シリーズのデザインを手がけるにあたり、ニコラ氏は「テクノロジーと人の関係をもう一度見なおし、モノへの愛情を感じられるデザインにしたかった」と、そのねらいを説明。完成された製品については「インテリア全体に調和するデザインをつくりだすことができた。「繭=CAPUJO」という言葉の持つ意味の通り、画と人をラップする(包み込む)、やさしいイメージを彷彿とさせるカーブラインに注目してほしい」と、その完成度に自信を見せた。

「CAPUJO」シリーズを含む、今回発表された「VIZON」シリーズでは、すべてのモデルに地上・BS・110度CS対応チューナーが内蔵されたほか、高画質設計に磨きがかけられた。


「PDP-42V3」フロントパネル端子部

「PDP-42V3」リアパネル
プラズマテレビ全機種、および「LCD-30HD5」には、高画質回路「VIZONエンジンII」を搭載。新開発のディティールAIエンハンサーによる微細な表現力、アダプティブフリッカーキャンセラーによるちらつきを抑えた映像、Color Edge Smootherによる色にじみ補正の強化が達成された。プログレッシブコンバーターには高画質映像処理を実現するため、内部の信号を10bitで処理するDSPを搭載している。液晶テレビ「LCD-23PD5/17PD5」には「VIZONエンジンLE」が採用された。

プラズマテレビ各機種には新開発の第4世代ALISパネルが搭載された。これにより、42V型で1,200カンデラ、37V型で1,100カンデラの高輝度を実現。また同社開発のパネルドライバーも進化を遂げ、ブラックイメージエンハンサーの搭載や前モデルにも搭載され好評を得た3次元カラーマネージメントにより、美しい映像を実現している。「LCD-30HD5」「LCD-23PD5」の各機種には輝度550カンデラの高輝度液晶パネルが採用されている。

全モデルにデジカメとの接続に便利なUSBポートを前面に搭載

今回の新製品では、全モデルにおいて、パネル前面部にUSP接続端子を搭載する。これにより、デジタルカメラとのダイレクト接続を実現し、撮影した画像を表示できる。その他にもラック一体型の「PDP-42V3」では20Wのサブウーファーを搭載するなど、音声の表現力も充実。液晶テレビ「LCD-23PD5」「LCD-17PD5」では、音声をより聴き取りやすくする補助機能「耳より音声機能」を搭載した。

今回、特にデザインに力を入れたという「CAPUJO」シリーズだが、高画質映像を演出する贅沢なスペックも大きなアドバンテージとなるだろう。「今回の新製品発売により、現在の獲得シェアをさらに拡大したい」と語った井植氏だが、本シリーズがSANYO薄型テレビの売場における存在感をより高める商材となるか、今後大きな注目が集まることだろう。

最後に本日の発表会会場で行われた質疑応答の内容を紹介する。

Q:今回外部のデザイナーを起用し、またニコラ氏を選んだ理由は
A:ニコラ氏は、プロダクトデザインとインテリアとの調和を一緒に考えながらデザインができる人物。弊社の新製品開発のコンセプトにもっとも相応しい人物として起用を決定した

Q:今後どのくらいのシェアアップを目標としているか
A:2004年で14万台、パーセンテージで4%を狙う。「CAPUJO」単体でどこまで行けるかは未知数だが大きく期待している

Q:新製品をインテリアショップなどで販売展開する予定、また海外販売の予定は
A:販路は引き続き家電の流通経路を活用したい。プロモーションについてはインテリアメーカーとのコラボも考えられるだろう。海外の販売戦略はまだ未定

Q:インチ戦略について。32インチ、37インチは液晶でやる気はなかったのか。また、なぜ50インチのモデルがラインナップに含まれていないのか
A:37・32インチはまだパネルが高い。三洋としては時期尚早と考えている。液晶テレビの大型化対応は当然考えているが、商品化の時期はまだ未定だ。大型サイズのモデルについては、弊社はコンシューマーを対象とした開発を進めているので、この領域は42インチでカバーできると考えている。それ以上のサイズについては現在検討を進めている

Q:「耳より音声機能」とは何か。液晶テレビの一部機種に搭載した理由は
A:高域が聞こえづらいと感じられるユーザーの方々にも聴きとりやすい音声を楽しんでもらうための機能だ。今回は液晶テレビのみに搭載したわけではなく、プラズマクラスの大型製品では、BB回路などで「耳より音声機能」に相当する機能を標準搭載している

Q:パネルを含めて、今後部品を全て自社開発する予定は
A:現在のところパネルはPDP、LCDともにOEMだ。新しい製品ごとに最適な部品を選んでつくることができるのが、製品メーカーのアドバンテージだと考えている。しかしながら現段階でも、パネルの開発に自社スタッフが深く関わっているので、三洋オリジナルのモノづくりができていると考える

Q:パネルは1社からのみ供給を受けているのか。他社からもらう予定は。またパネルメーカーへの投資は検討しているか
A:その時々に製品開発に最適なパーツを選択していきたい。1社にこだわるつもりはない。パネルメーカーへの投資は今のところ考えていない

Q:家電製品のデザインについて、他の種類のAV製品についても外部デザイナーを起用していく考えは
A:このテレビの成果次第だ

Q:デザイナーにとって、現在の製品に使われている部品はデザインする際に扱いやすいものか。影響は
A(ニコラ氏):製品にとって一番大事なのは、一つのプロダクトとして完成した際の「クオリティ」だと考える。製品の魅力をデザインで引き立たせるのが良いプロダクトデザインだし、それを実現するために開発者とのコミュニケーションを密にしていくことが大切。部品とデザインの上手な組み合わせで、最終的に良い製品を作ることが大事だと考えている

【問い合わせ先】
三洋電機(株)
コンシューマ企業グループ AVソリューションズカンパニー
FPテレビビジネスユニット 事業推進部
TEL/072-870-4180

(Phile-web編集部・山本)

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
製品スペックやデータを見る
  • ブランドSANYO
  • 型番本文を参照
  • 発売日本文を参照
  • 価格本文を参照
【SPEC】
[PDP-42V3]
●パネル画素数:1024×1024 ●受信チャンネル:地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、VHF、UHF、CATV ●入力端子:D4端子2、コンポーネント1、S2ビデオ3、ビデオ3、アナログ音声(2ch)7、ミニ-D-sub15ピン1、デジカメ端子(USB1.1)1 ●出力端子:デジタル放送出力1、モニター出力1、アナログ音声(2ch)2、光デジタル1、ヘッドホン1 ●その他端子:i.Link2、モジュラージャック1、LAN端子1、ビデオコントロール端子1、DVDコントロール端子1 ●消費電力:約380W ●外形寸法(本体のみ):1060W×747H×125Dmm ●質量(本体のみ):約40kg

[PDP-42HD5]
●パネル画素数:1024×1024 ●受信チャンネル:地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、VHF、UHF、CATV ●入力端子:D4端子2、コンポーネント1、S2ビデオ3、ビデオ3、アナログ音声(2ch)7、ミニ-D-sub15ピン1、デジカメ端子(USB1.1)1 ●出力端子:デジタル放送出力1、モニター出力1、アナログ音声(2ch)2、光デジタル1、ヘッドホン1 ●その他端子:i.Link2、モジュラージャック1、LAN端子1、ビデオコントロール端子1、DVDコントロール端子1 ●消費電力:約380W ●外形寸法(本体のみ):1060W×747H×125Dmm ●質量(本体のみ):約40kg

[PDP-37HD5]
●パネル画素数:1024×1024 ●受信チャンネル:地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、VHF、UHF、CATV ●入力端子:D4端子2、コンポーネント1、S2ビデオ3、ビデオ3、アナログ音声(2ch)7、ミニ-D-sub15ピン1、デジカメ端子(USB1.1)1 ●出力端子:デジタル放送出力1、モニター出力1、アナログ音声(2ch)2、光デジタル1、ヘッドホン1 ●その他端子:i.Link2、モジュラージャック1、LAN端子1、ビデオコントロール端子1、DVDコントロール端子1 ●消費電力:約326W ●外形寸法(本体のみ):1135W×597H×123Dmm ●質量(本体のみ):約33.6kg

[LCD-30HD5]
●パネル画素数:1280×768 ●受信チャンネル:地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、VHF、UHF、CATV ●入力端子:D4端子2、S2ビデオ2、ビデオ2、アナログ音声(2ch)5、ミニ-D-sub15ピン1、デジカメ端子(USB1.1)1 ●出力端子:デジタル放送出力1、モニター出力1、アナログ音声(2ch)2、光デジタル1、ヘッドホン1 ●その他端子:i.Link2、モジュラージャック1、LAN端子1、ビデオコントロール端子1 ●消費電力:158W ●外形寸法(本体のみ):765W×571H×108Dmm ●質量(本体のみ):約19.0kg

[LCD-23PD5]
●パネル画素数:1280×720 ●受信チャンネル:地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、VHF、UHF、CATV ●入力端子:D2端子1、S2ビデオ1、ビデオ3、アナログ音声(2ch)3、デジカメ端子(USB1.1)1 ●出力端子:デジタル放送出力1、アナログ音声(2ch)1、光デジタル1、ヘッドホン1 ●その他端子:モジュラージャック1、ビデオコントロール端子1 ●消費電力:112W ●外形寸法(本体のみ):580W×444H×106Dmm ●質量(本体のみ):約7.4kg

[LCD-17PD5]
●パネル画素数:1280×768 ●受信チャンネル:地上デジタル、BSデジタル、110度CSデジタル、VHF、UHF、CATV ●入力端子:D2端子1、S2ビデオ1、ビデオ3、アナログ音声(2ch)3、デジカメ端子(USB1.1)1 ●出力端子:デジタル放送出力1、アナログ音声(2ch)1、光デジタル1、ヘッドホン1 ●その他端子:モジュラージャック1、ビデオコントロール端子1 ●消費電力:74W ●外形寸法(本体のみ):452W×373H×106Dmm ●質量(本体のみ):約6.0kg