銀行のATM、電車やバスのアナウンスも中村さんの声だった!

第13回「音の匠」は時報や留守番電話サービスのアナウンスを務める中村啓子さん

公開日 2008/12/04 19:48 Phile-web編集部
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(社)日本オーディオ協会は、「音の日」の記念行事のひとつとして、1996年より音を通じて文化や生活に貢献した人々を「音の匠」として顕彰する活動を行っている。本日、都内で行われた「音の日」行事(関連ニュース)において、第13回「音の匠」顕彰式が執り行われた。


(左から)「音の匠」に選ばれた中村啓子さんと「音の匠特別賞」に選ばれた山下桜さん
同協会 会長の校條亮治氏は「人間の生活の中で音、そして音楽は切っても切り離せないもの。音の匠として音に携わる人たちを顕彰することで、多くの方に、普段何気なく接している音の素晴らしさを改めて認識してもらいたい」とその活動の意義を説明する。


(社)日本オーディオ協会 会長の校條亮治氏
本年度、音の匠に選ばれたのは電話案内や公共機関のアナウンスを務めるナレーターの中村啓子さん。また音の匠特別賞として、パイオニアの“体感音響システム"を使った聴覚障がい者向けの音楽イベントを運営する「身体で聴こう音楽会」事務局長のパイオニア(株)山下桜さんが顕彰された。顕彰式の前には、山下さんがトークセッションに参加するとともに、会場に体感音響システムを設置し、弦楽四重奏の生演奏による「身体で聴こう音楽会」が開催された。



スピーチの冒頭で「午後5時10分をお知らせします」と時報のアナウンスを生で披露し会場を沸かせた中村啓子さん。中村さんはNTTの時報や番号案内、NTTドコモの留守番電話サービスをはじめ、銀行や郵便局のATM、駅のエスカレーター、電車やリムジンバスのアナウンスなどを務めており、その明瞭で親しみのあるアナウンスによって日常生活を支えていることが評価され「音の匠」を顕彰した。

「この知らせを聞き自分の半生を振り返ってみたが、富山の小さな町で生まれた私がまさか匠と呼ばれるなんて、と感動し目頭が熱くなった」とその喜びを語る。


スピーチを行う中村啓子さん
中村さんがナレーターの仕事をする上で心がけていることは「何事でも、自分にしてもらいたいことは、ほかの人にもそのようにしなさい」という聖書の一節だという。「たとえばNTTドコモの留守番電話サービスの『電波の届かないところにいるか・・・』という言葉はすみませんという気持ちを込めて、リムジンバスのアナウンスでは、“外国から長旅でいらっしゃってお疲れ様です”という気持ちを込めている」と聞き手の立場に立って読むという姿勢を大切にしていることを紹介した。

「ですから、機械じゃないの?と言われる度に、寂しい思いをしていた」という中村さんだったが、第11回の「音の匠」に選ばれたエッセイストの三宮麻由子さん(関連記事)がエッセイの中で、自身の声を“言葉を超えた呼びかけがある気がする"と評してくれたことがとても嬉しかった、と語る。三宮さんは会場に駆け付け、顕彰の喜びを分かち合っていた。

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