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これまでのデジタルアンプと何が違うのか?

【インタビュー】CSR本国技術者に聞くデジタルアンプ「DDFA」の革新性

構成:編集部 小澤貴信

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2015年03月25日
マルチch出力にも対応するDDFA
DAC出力と組み合わせての構成も可能


−− AVアンプのようなマルチチャンネル・アンプにDDFAが採用される可能性もあるのでしょうか。

Brotton氏 AVアンプに関しても、DDFAを搭載する可能性は十分に考えられます。先ほど説明したとおりDDFAは8ch出力にまで対応できますので、様々な使い方が想定できます。例えば5.1chのAVアンプを考えた場合ですが、1chあたり75〜150Wの出力が可能なアンプ出力を5ch分確保して、0.1ch分はDDFAでDAC処理を行ってサブウーファー用としてプリアウトするということも可能です。ワンチップでここまで対応できるのは、DDFAの特徴と言えます。

−− ちなみに日本のオーディオやマーケットについてどのような印象を受けましたか?

Brotton氏 我々は、オーディオの製品、デジタルアンプに長い間関わってますので、日本に行く機会が何回もありました。その都度感じたことは、日本のオーディオのシーンが世界をリードしているのは間違いないですし、例えば、部品を選定する上でも非常に細かいところからベンチマークしていてコミュニケーションを大事にしてというような様々な領域で非常に高いバランスが必要とされるプロモーションが必要になっていると思います。

Jones氏 自分の経験に基づく話となりますが、元々、昔の会社で最初の頃はチップを採用するときに非常に苦労したことがあり、日本のお客様に対しては特にベンチマークに時間をかけました。特性が悪ければもちろん使われないですし、特性が良かったとしてもそれに対する評価には非常に時間をかけます。ただ、手を結んで一緒にやろうという段になったときには、非常にオープンマインドに製品をブラッシュアップしていく上でパートナーシップを築き上げるという形で日本の方々のスピリットというものを感じられました。

日本のオーディオメーカーとのパートナーシップについて、自身の想いを語るJones氏

オーディオ、そして音楽に通じる技術者が
手がけるデジタルアンプ・デバイス


−− CSRの本拠地はケンブリッジですが、お二人もDDFAの開発はケンブリッジで行っているのでしょうか。

Brotton氏 CSRの本拠地はケンブリッジですが、DDFAについては前身となった会社がマンチェスターにあった関係で、マンチェスターで開発を行っています。我々もマンチェスターのオフィスに勤めています。CSRは様々なオーディオ技術を傘下に収めていますが、マンチェスターにもDDFA以外の担当メンバーも常駐しています、ですから、本社でもマンチェスターでも様々な技術や情報の交換が可能で、その点は非常に面白いと考えています。ちなみに自分たちが今勤めているオフィスは、マンチェスター・ユナイテッドのグランドのすぐ脇です(笑)。

CSR本国の開発環境について語る両氏。社内の様々な部門とも綿密に連携することで、積極的かつ独創的ななデバイス開発が可能になるという

−− 最後にDDFAの話からは脱線しますが質問させてください。イギリスのオーディオメーカーには自分自身で楽器をプレイするという技術者が多い印象を持っています。先ほどBrottonさんにお話を伺ったとき、楽器を弾くというお話を伺って、やはりイギリス的なのかなと感じたのです。

Brotton氏 どうなのでしょうか。ただ、楽器を弾く人間はたいていレコーディングの機会を得るわけで、そのときはいつも自分で演奏した音と録音されたものが限りなく近づくことを期待しています。これはHi-Fiオーディオに非常に近い感覚ですよね。

Jones氏 イギリスがそもそも音楽文化の発達している土地ですからね。自分で弾いたものをどう聴くか、どうやって良い音を出すかといった文化が発達していくのも自然なことなのではないでしょうか。そういうマインドは、当然私たちがデジタルアンプのデバイスを開発する上でも息づいていると言えます。

−− 本日はありがとうございました。

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