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【特別企画】待望のオーディオ用ハイエンドNASがついに登場

バッファローのオーディオ用NAS“DELA”「N1Z/N1A」開発者インタビュー

2014/03/20 聞き手:山之内正 構成:ファイル・ウェブ編集部
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ーー オーディオファンがNASに対して様々な要望や不満を持っていることを具体的に認識したのが3年ほど前とのことでした。改めて課題を解決していくために、クリアしなければならないハードル、そして様々なアプローチがあったと思いますが、それは具体的にどんなものがあったのですか?

「N1Z」(左)と「N1A」(右)

荒木氏 最初は、従来のラインナップの中からオーディオ向きのものをお薦めさせていただくということから始めました。例えば静音性が高くかつ高性能なNASや金属筐体の業務用ハブなどです。

2012年にはオーディオイベント「音展」に、NAS用の外部電源ユニットを試作して出展して、非常にポジティブなリアクションを得られました。オーディオユーザーがNASに対して実際どれくらい関心があるのかということも含め、このときに大きな手応えを感じました。注力すれば、評価してくれる方がいらっしゃるということがいるとわかったのです。

2012年の「音展」に出店されたLink Station miniと専用の外部電源

そして2013年には、オーディオ向けNASとしてDSD配信にも対応した「LS421D」を世に送り出しました。これまではNASがオーディオ専門店や量販店のオーディオ売り場では買えないことが根本的なとして問題でしたが、「LS421D」はオーディオ販売店での取り扱いも開始できました。もちろDELAのN1シリーズも、オーディオ販売店で取り扱っていただきたいと思っています。

DSD配信に世界初対応したオーディオ向けNAS「LS421D」

バッファローにおける長年のNASのノウハウ、そして製品サポートを通して集まったユーザーの声があったからこそ、オーディオ専用NASを実現できたと語る荒木氏

ーー それまでは、NASはパソコン売り場で買うしかなかったのですよね。これはオーディオファンにとってもハードルの高いことです。

オーディオ売り場では買えない、というのは大きな課題でした。それはオーディオショップの方からしても大きな問題となります。パソコンショップで買ったNASについて、オーディオプレーヤーで動かないからとオーディオショップに問い合わせが入っても困ってしまいますよね。そういう意味でも、オーディオ売り場できちんとNASを取り扱っていただくことは、ネットワークオーディオを育てていく上で重要だと考えています。

■NASのマーケットを牽引してきたバッファローだからこそ
 ユーザーや販売店の要望に耳を傾け反映することができた


ーー これまでお話を伺っていた中で、BUFFALOブランドのNASを含めて、ユーザーやオーディオファンの要望に、非常に真摯に耳を傾けていると感じました。

荒木氏 N1シリーズでは、使い勝手の面でも、音質の面でも本当に多種多様な工夫を行いました。しかし、こうした対策や改善の中でバッファローが恣意的に行ったものはひとつもありません。コールセンターにいただいたお客様の声、販売店の方々とのコミュニケーション、オーディオイベントでのマニアの方々から直接お話を伺ったことを、愚直に反映させていったに過ぎないのです。これだけオーディオファンや専門店・販売店の皆様の要望の聞き取りを徹底して行っているNASメーカーは、正直他にはないと思います。

また、バッファローがコンシューマー用NASの先駆者として、様々なノウハウはもとより、オーディオファンに限らないお客様の声を蓄積してきたからこそ、今回の「N1Z」と「N1A」のような製品が実現できたと言えるでしょう。

ーー 本日はありがとうございました。

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