4K UHD BD『ザ・ブライド!』、引き締まった陰影と生々しい音声がキャラの心象を描き出す
伊尾喜大祐4K Ultra HD Blu-rayの注目タイトルをプロの評論家が画質と音質の評価チャート付きで紹介する連載企画。今回のタイトルは現在発売中の『ザ・ブライド!』。画質と音質の見どころを、伊尾喜大祐氏が自宅のホームシアターで徹底的にチェックした。
『ザ・ブライド!』
STORY
1936年。実に120年近くも孤独に苛まれ続けたフランケンシュタイン(クリスチャン・ベール)は、シカゴに住むユーフォロニウス博士(アネット・ベニング)を訪ねる。その目的は、伴侶を造ること! 2人は事故死した若い女性の遺体を掘り起こし、「フランケンシュタインの花嫁」=ザ・ブライド(ジェシー・バックリー)として蘇生させることに成功。次第に距離を近づけていく2人は「ある事件」をきっかけに世間から追われる身に。予測不能な「愛と破壊の逃避行」の行方は…?
黒が引き締まった緻密な映像。セリフは生々しい説得力をもって響く
映像はDolby Vision HDR収録。劇場ではIMAXで可変サイズ上映されたが、UHD BDでは2.39:1のシネスコサイズで収録だ。
8.6K撮影の映像ディテールは緻密で、締まった黒レベルも独特な陰影で魅せる。ブライドの口元の黒い痣が時折「裂けた口」のように見えてゾクッとさせられたりも。「フランク」ことフランケンシュタインとブライドが心を通わせる中盤以降、2人の心象風景の華やぎに呼応するかのように、鮮やかな色彩に転じるインパクトも絶大だ。
オリジナルの英語音声をDolby AtmosとDolby Digital 5.1chで収録しており、視聴は前者で行った。要所を的確に押さえた効かせ方で、低域は腹に響く力強さを持ち、ハイトチャンネルの存在感もしっかり。囁きから絶叫まで緩急の激しいブライドと、人工物としてのくぐもった発声のフランク、2人の肉声が実にリアルだ。音場の高みから語りかけるメアリー・シェリー(ジェシー・バックリーが2役)の声も、まるで彼女がブライドの意識に憑依するよう。ただ惜しくも、日本語吹替は収録されていない。
CH3電光が走る研究室でのブライド蘇生。CH4やCH7の妄想ミュージカル。CH5の殴打音が生々しい乱闘。CH12の銃撃戦。派手な場面のみならず、CH5の列車での会話など、環境音の緻密な包囲感に全編で唸った。
SPEC
●製作:2026年/米 ●ジャンル:洋画ホラー ●監督:マギー・ギレンホール ●出演:ジェシー・バックリー、クリスチャン・ベール ●本編ディスク:約126分、スコープ、Dolby Vision ●本編音声:英語Dolby Atmos、英語Dolby Digital 5.1ch ●字幕:日本語、バリアフリー英語 ●特典:制作の舞台裏、キャラクターデザイン、愛と破滅の逃避行、作品を彩るキャスト ●デジタル配信中
- トピック
- VODサービス/Blu-ray