音楽表現のダイナミズムに効く!フルテックの電源アクセサリー3機種をクロスレビュー
2026/01/26
FURUTECH(フルテック)から電源ケーブルと機器の間に挿入するインラインフィルターの最上位モデル 「Flux-C15 NCF Filter」が登場した。NCFの活用により静電効果を向上、スリムタイプのハウジングにより設置できる環境も広がった。このフィルターはシステムのどこに活用するのが効果的か、実践的に研究してみた。
執筆:福田雅光
「Flux-C15 NCF Filter」は、電源経路の終端に接続して使うインライン・パワーフィルターである。使い方は、例えば、CDプレーヤーに接続している電源ケーブルと機器の間に挟んで使う。 昨秋発売された「Flow-28 NCF」はその下位モデルであるが、その効果の大きさに驚いた。
この高級バージョンとして登場したのが「Flux-C15 NCF Filter」である。インレットプラグには最高級モデルを採用、端子のメッキはロジウムメッキ。中間のケーブルは太く改良してある。
内部のフィルターユニットは、金属パッケージに収められた直列コイルと並列コンデンサーの組み合わせで、100kHzで約8dB、500kHzで14dBのノイズ減特性を持つ高性能ユニットである。
回路的には外部経路からのノイズフィルターであり、機器内部から外部へ流出するノイズにも作用する。この双方向に作用する効果が見逃せない。ケーブル部分はOCC導体が採用されている。
Flux-C15 NCF Filterはどこに使うのが効果的なのか、調べながら試聴した。使った製品はCDプレーヤーにエソテリック「K-07Xs」、プリアンプはアキュフェーズ「C-2900」、パワーアンプはアキュフェーズ「P-4500」。スピーカーはB&Wの「800 D3」である。
透明度を高める効果があるため、音像コントラストを高める傾向があり、陰影がはっきりしてくる。総じてSN比を改善するような作用がポイントになるだろう。CDプレーヤーにはフィルターも内蔵されていると思うが、メリットは出てくる。
やや穏やかに丸くなる傾向だ。レンジ感の広さは多少あまくなった印象。筆者の環境では装着するメリットが少ないように感じた。効果は感じられるが、その差は極めて小さいように思う。
フォーカスがシャープになっているのが分かる。キャロル・キッドは音像の分解力がはっきりしてきた。中低音は締まりを効かせる。声楽部分は空間表現が冴えてSN比が向上する。パワーアンプでの効果は大きい。低音部は引き締まる傾向をみせる。
確認するために、Flux-C15 NCF Filterを外してみる。すると、ややあまくなって、音像が膨らみぼけることが分かる。確かに効力を発揮していることが理解できた。
電源ボックスはパーフェクションのノイズフィルターを装備した製品である。ここのケーブル入力部に接続して試聴した。この電源ボックスにはCDプレーヤー、プリアンプが接続されている。
すると解像度を高め、すっきりした効果が現れた。電源ボックスの入力部に使う効果はあった。全体にゆるみが少なくなり一音一音の明瞭性が高まる。クラシックの室内楽ではSN比を高め、空間の冴えた表現力が魅力と言えるだろう。
今回のFlux-C15 NCF Filterは、欧米のハイエンド・マニアに向けた豪華な設計がされている。しかし、この製品はフィルター機能だけではない。それに付随したプラグのグレードなど、使われている部材の品質が効果に作用していることにも注目している。
執筆:炭山アキラ
ACコンセントは、3ピンのオーディオグレード品に交換した方が絶対的に音質は改善する。しかし、賃貸物件にお住まいであったりして、コンセントの交換へ踏み切れないという人は、意外と多いのではないか。
そんな人が3ピンの電源ケーブルを使う時は、3P-2P変換プラグを用いるしかない。しかし、あれを使うと多かれ少なかれ音質にダメージが生じ、高級ケーブルも色褪せてしまいがちだ。
そんなところへ登場したのがフルテックの「FI-PA NCF」である。一番の特徴は、絶縁体とハウジングに制振&除電性能に優れたNCFを採用していることだが、導体も実に精度が良く、コンセントに挿した状態でのグラつきが少ない。
これまでロジウムメッキのみだったが、このたび金メッキのバージョンが出たので聴き比べてみると、キリッと引き締まって伸びやかなロジウム、分厚く力強い金メッキという傾向を聴くことができた。
2ピンコンセントユーザーの救世主というべき製品に、音の好みを調節できる「伸びしろ」が増したことを喜びたい。
(提供:フルテック)
本記事は『季刊・Audio Accessory vol.201』からの転載です