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公開日 2025/04/24 10:00
バックライト「HVAパネル」を導入

TCL、高輝度とハロー低減を両立の4K Mini LED液晶テレビ「C8K」「C7K」「C6K」3シリーズ

編集部:長濱行太朗

TCLジャパンエレクトロニクスは、4K Mini LED液晶テレビシリーズとして、ハイグレードクラス“C8Kシリーズ”、ミドルクラス“C7Kシリーズ”、エントリークラス“C6Kシリーズ”の3シリーズを5月20日に発売する。価格は全てオープン、ラインナップと税込の市場予想価格は下記のとおり。



4K Mini LED液晶テレビから3シリーズが登場


<C8Kシリーズ>
・98型 「98C8K」 1,200,000円前後
・85型 「85C8K」 600,000円前後
・75型 「75C8K」 440,000円前後
・65型 「65C8K」 360,000円前後



“C8Kシリーズ”


<C7Kシリーズ>
・98型 「98C7K」 800,000円前後
・85型 「85C7K」 440,000円前後
・75型 「75C7K」 340,000円前後
・65型 「65C7K」 270,000円前後
・55型 「55C7K」 200,000円前後



“C7Kシリーズ”


<C6Kシリーズ>
・98型 「98C6K」 600,000円前後
・85型 「85C6K」 350,000円前後
・75型 「75C6K」 220,000円前後
・65型 「65C6K」 180,000円前後
・55型 「55C6K」 140,000円前後



“C6Kシリーズ”


バックライトは3シリーズともMini LEDバックライトを搭載しているが、C8Kシリーズが「CrystGlow WHVAパネル」で3,600個以上のローカルディミングによる5,000nits、C7Kシリーズが「CrystGlow HVAパネル」で2,000個以上のローカルディミングによる3,000nits、C6Kシリーズが「HVAパネル」とバックライトの種類が分かれている。



「HVAパネル」を搭載したシリーズ群


C8K/C7K/C6Kシリーズには、高画質技術「全領域ハロー制御テクノロジー」が共通して搭載されていることがトピック。映像コンテンツの明るい部分の周辺に光の滲みのように発生する「ハロー現象」を抑えるために複数の技術が採用されているという。


ひとつは「強力発光チップ」であり、2024年度モデルに採用されたチップを比較して53.8%の明るさ増加、エネルギー効率も10%向上させている。さらに「強力発光チップ」から発せられた光を調光させる「凝縮マイクロレンズ」に通すことで、明るさが均一にすることができるという。



従来よりも明るさが53.8%、エネルギー効率が10%向上した「強力発光チップ」





「凝縮マイクロレンズ」には、34件の自社開発特許技術が活用されているとのこと。2021年度の第1世代レンズ技術から年々ブラッシュアップを繰り返し、2025年度の第4世代レンズ技術では、光の制御性能と映像品質を大幅に向上させているとアピールした。




第4世代レンズ技術「凝縮マイクロレンズ」を導入




高度な光制御技術として「DLB アルゴリズム(Dynamic Lighting Bionic Algorithm)」を投入。光制御のアルゴリズムがアップグレードされたことで、明暗のディティール表現が強化できたという。また、光を再現する際の応答速度を高めることでゴーストのない映像に描画に寄与する「トランジェントレスポンス」、10億段階以上の微細な調光が可能な「マルチモーダル23ビット精密制御」も導入されており、2024年度モデルと比べて2倍以上の細かな再現を叶えているという。



高度な光制御技術や10億段階以上の微細調光を可能にした技術などが採用されている


そして同社のグループ会社であり、半導体ディスプレイメーカーであるTCL CSOTにて開発された「HVAスクリーン技術」を導入。蝶の羽のように配列された液晶分子が電解に対して垂直に並ぶ構造とすることで、従来のIPSパネル技術と比較しても光の遮断性能が高く、最大7000:1のコントラスト比を実現しているとのこと。高コントラスト/広視野角/高リフレッシュレート/高速応答速度を成し得たとした。



「HVAスクリーン技術」では従来のIPSパネルと比較して圧倒的な高コントラストを実現


バックライト制御技術として「プレサイスローカルディミング」が採用されているため、ピクセルレベルでのバックライト制御が可能で、隣接するバックライトの光干渉を最大限に抑えられ、従来よりもいっそう自然なコントラスト表現になったという。HDRフォーマットは、HDR10+/Dolby Vision/IMAX Enhanced/HDR10/HLGをカバーする。



ピクセルレベルでのバックライト制御を可能にした「プレサイスローカルディミング」


広色域技術「量子ドット」も着実に進化しており、2025年度版には素材にカラフルな量子結晶を採用し、高い光効率、複合ナノダイヤモンド構造、多層共押し出し精密加工といった技術が施されている。また、アルゴリズムの強化を図っており、バイオニックカラー最適化テクノロジーやシーンカラーの強化、肌色保護といった機能も導入。これらの技術が組み込まれたことで、DCI-P3 97%カバーに繋がっているとした。また合わせて超長寿命化も成し得ているという。


映像エンジンはC8K/C7K/C6Kシリーズとも共通して、AI映像エンジン「AI PQ Pro プロセッサー」を搭載。放送番組やネット動画など、AI映像エンジンによって映像コンテンツの種類を分析し、各コンテンツに合わせて最適な高画質処理を自動で施してくれる。



AI映像エンジン「AI PQ Pro プロセッサー」の内蔵によって、AIによる自動映像調整モード「インテリジェンス」が使用可能になっている


高画質機能の「Ai-シーン」では、シーン毎に映像の特徴を分析して、明瞭さやコントラストを調整することで没入感を高めた映像再生を可能にする。併せて「Ai-HDR」では、SDRの映像でもHDR映像へとアップコンバートすることで高画質化を叶えている。


コントラストを適切に調整することで明暗を細部まで表現する「Ai-コントラスト」、自然でリアリティの高い色彩表現を成し得る「Ai-カラー」、ノイズなどを低減することで低画質の映像でも高解像度化できる「Ai-クラリティ」、高速な動画コンテンツでも滑らかな動きで再現する「Ai-モーション」といった機能が、AI映像エンジン「AI PQ Pro プロセッサー」の搭載によって活用できるようになっている。



映像コンテンツの内容を解析して、自動で最適なコントラスト処理を施す「動的コントラスト」も調整できる



「グラデーションクリア」では背景などに段々となって表れるバンディングノイズを処理する


高音質技術について、C8K/C7Kシリーズには新たにHi-FiオーディオブランドのBang & Olufsenと共同開発した音響システムが搭載されている。深みのある低音域と高音域、大音量にしても音割れのない、プレミアムなサウンドを実現しているという。



C8K/C7KシリーズにはBang & Olufsenと共同開発したオーディオシステムが採用されている



スピーカーユニットはテレビ背面部の中央上部に設置されている


C6Kシリーズは、オンキヨー製2.1chシステムを搭載しており、最大出力は40W(10W×2基/20W)としている。対応する立体音響フォーマットは3シリーズ共通で、Dolby Atmos/DTS:Xをカバーする。



音声モードは、映画/音楽/スポーツ/ゲームなどから選択可能。またカスタムを選ぶと「Beosonic」によってユーザー好みに音質を調整できる



テーブルトップ/壁掛けを選ぶことで、自動で音質調整を行う


OSはGoogle TVを採用、YouTube/Prime Video/Netflix/Apple TV/Disney+/U-NEXT/TVer/ABEMA/ DAZN/hulu/FOD/Rakuten TV/FOD/TELASAといった幅広いVODサービスが楽しめる。また、AirPlay 2、Chromecast built-in、Google アシスタントといった機能も備えている。ワイヤレス機能はWi-Fi 6、Bluetoothをカバーする。また、同社のアートテレビ“A300Wシリーズ”でも導入されている、AIによる生成アートワークを選ぶだけで自分好みのスクリーンセーバーを作成できる「Ai ART」機能も導入された。



C8Kシリーズのリモコン部。10個のVODサービス・ダイレクトボタンを備える


ゲーミング機能「GAME MASTER」では、144Hz VRRに対応して、さらに独自アルゴリズムを用いることで最大288Hzリフレッシュレートまでアップグレード表示できる機能も搭載。


加えてゲーム専用補助機能として「Game Bar」が使用でき、画面キャプチャやゲームの詳細なパラメーターのリアルタイム表示に対応。また、低遅延のゲームに最適な映像調整を施す「オートゲームモード」、快適なゲームプレイに繋がる「陰影機能強化」や「照準補助」、ゲーミングのHDR機能では「Dolby Vision:Gaming in HDR」もカバーする。


3シリーズともウルトラスリムデザイン設計を採用。C8Kシリーズのみの特徴として、“究極のベゼルレスデザイン”をコンセプトとした「Virtually ZeroBorder」が導入されている。通常の液晶テレビでば、ベゼルとディスプレイの間に黒い縁(非表示領域が)が入っているが、その非表示領域を限りなく排除しており、視聴空間とディスプレイの余計な境界がなくなることで、従来以上に映像への没入感を得られるとしている。



C8Kシリーズには革命的なベゼルレスデザイン「Virtually ZeroBorder」が採用された



写真はC8Kシリーズのベゼル部。ベゼルとディスプレイの間の空き空間を限りなく削減したデザインになっている



写真はC7Kシリーズのベゼル部。ベゼルとディスプレイの間に若干の非表示領域がある


C8K/C7K/C6Kのチューナー数は、地上デジタル×2・110度デジタル×2、BS4K・110度CS4K×2。入出力端子は、HDMI入力×3基/光デジタル音声入力×1基/ステレオミニ出力(ヘッドホン)×1基/USB Type-A入力×2基を備えている。



C8Kシリーズの背面端子部



C8Kシリーズの電源部。ACケーブルの着脱に対応する

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