公開日 2022/11/02 06:30

【2022年版】オーディオ用USBケーブル20機種一斉試聴! 最新モデルからロングセラーまで注目モデルを徹底比較!

国内外の18ブランドが集結


【AUDIO MIJINKO】PEARL USB 33,000円/1.0m(税込)
先ほどの「COSMO USB」とは音調が随分異なる。控えめだったローエンドが伸び、ボーカルもきちんと前に出てきた。先ほどの表現を借りるなら、スピーカーを内振りに戻した感じだ。とはいえ、音像は標準よりも大きめで、全体としてはスケール感で聴かせるタイプ。特有の艶っぽさが感じられるのは、導体に銀単線が使われているからか。製品ごとにキャラクターを大きく変えられるのは、オーダーメイドが得意なメーカーならではかもしれない。


fレンジ:7.5 Dレンジ:7.0 S/N:7.0 解像力:7.0 分解能:7.0 レスポンス:7.0 パワー:7.0 パースペクティブ:7.0
【TRANSPARENT】Transparent USB Cable 43,000円/1.0m(税込)
滑らかで流れるような音の出方が印象的だ。子音の処理に刺々しさが全くないことから、ボーカルが安定し、歌唱力が上がったように感じられる。ほどよくダンピングされた重量感のあるオケは、中低域にヌケ感があるとさらに良いが、弾力性は失っていない。総じてバランス感覚に優れた至極真っ当な音のするケーブルで、演奏のピッチまで正確になったように感じられるのは、USBケーブル以外の同社製品でも見受けられる特徴だ。


fレンジ:7.5 Dレンジ:7.5 S/N:7.5 解像力:7.5 分解能:7.5 レスポンス:7.0 パワー:7.5 パースペクティブ:7.5
【KRIPTON】UC-HR 46,200円/1.0m(税込)
2011年発売のロングラン製品であり、過去の取材で何度も使用しているので素性はわかっているつもりだ。まずは低重心。ローエンドの伸びもしっかりしている。音場は横方向に広く、音像はどちらかというと前に出てくるタイプ。終始どっしりと安定しているのは電源線と信号線を分離した「デュアル構造」ならでは。ただ、高さ方向やハイエンドの伸び、解像感や立体感がもう少しほしい。リスペクトしているからこそ、新製品の登場に期待したい。


fレンジ:7.5 Dレンジ:7.0 S/N:7.5 解像力:7.0 分解能:7.0 レスポンス:7.0 パワー:7.5 パースペクティブ:7.0
【inakustik】RFUSB 55,000円/1.5m(税込)
いわゆる“位相の良さ”が随所に感じられ、空中にピンポイントで定位するボーカルは、艶やかな口元がはっきりと見えるようだ。空間描写力にも優れ、サウンドステージの様子が手に取るようにわかる。この感覚は昨今話題の空間オーディオに通じるものがある。このように書くと、演出が過剰と思われるかもしれないが、音色や帯域バランスはあくまでリファレンス調が貫かれており、そのあたりにこのケーブルの非凡さを感じる。


fレンジ:8.0 Dレンジ:8.0 S/N:8.0 解像力:8.5 分解能:8.0 レスポンス:7.5 パワー:7.5 パースペクティブ:8.0
【CHORD COMPANY】Shawline USB 55,000円/1.0m(税込)
鮮赤色のジャケットがよく似合う、蛇口全開で喰い応えのあるガッツリ系サウンドだ。ワイドレンジなのに厚みも十分で、唸るベースラインに乗せてボーカルは朗々と歌い上げる。ドラムスには一打一打に確かな質量が感じられ、バスドラの空気の震えまで伝わってきた。蛇口全開というと一本調子なイメージがあるかもしれないが、ダイナミックレンジは確保され、音像定位も意外なほど立体的。要所要所で余裕のある表情を見せるのが実にニクイ。


fレンジ:8.0 Dレンジ:8.0 S/N:7.5 解像力:8.0 分解能:7.5 レスポンス:7.5 パワー:8.0 パースペクティブ:8.0
【M&M DESIGN】SN-USB6000 59,400円/1.0m(税込)
特徴的なサウンドだ。温度感が高めで、低域はドスドスと厚いビートを刻み、骨太な音像が逞しい。レンジは控えめだが、その代わりにこのアゲアゲな音圧感は、特にクラブ系サウンドと相性抜群だろう。音質にこだわるDJは要注目だ。チューニングには統一感があり、メーカーが目指したであろう世界観にブレがないことを評価したい。こういうUSBケーブルはオーディオの多様性に必要だと思う。


fレンジ:7.0 Dレンジ:7.0 S/N:7.0 解像力:7.5 分解能:7.0 レスポンス:7.0 パワー:8.0 パースペクティブ:7.0

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