• ブランド
    特設サイト
公開日 2016/04/13 12:29

e-onkyoで配信開始「MQA」音源をオンキヨー「DP-X1」でさっそく聴いてみた

音質やアップデート方法をレビュー
山本敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ダウンロード配信が始まったMQAを早速試聴する

4月12日のニュースで報じられたとおり、e-onkyo musicでMQA音源のダウンロード販売が始まった(関連ニュース)。同じく12日、オンキヨー、パイオニアのハイレゾ対応DAPがファームウェア更新により、MQA音源の再生が可能になった。今回オンキヨーの「DP-X1」を使って、e-onkyo musicで購入したMQA音源を再生するまでのステップを実践してみることにした。

MQA対応へのファームアップデートがはじまったオンキヨーの「DP-X1」で、e-onkyo musicで発売されたMQA音源を試聴した

MQA(=Master Quality Authenticated)は、スタジオで演奏された音楽をリスナーへ「End to End」でダイレクトに届けるために、2014年にメリディアン・オーディオの創設者の一人であるボブ・スチュアート氏が、神経科学と音響心理学に基づいた研究成果をベースに開発した独自のコーディング技術だ。

人間が自然界の音を認識するメカニズムを解析し、数マイクロ秒単位の時間軸で音楽再生のタイミングを緻密にコントロールしながらファイルをエンコードする独自手法を「Encapsulation=カプセル化」することで、高音質を保ったまま、音源のファイルサイズを小さくできることが大きな特徴とする。

MQAのエンコーディング処理は44.1kHzから768kHzまでのリニアPCM形式のマスター音源に対応しており、エンコード処理されたファイルはALACやFLAC、WAVなど既存のデータコンテナに格納できる。従来のPCM系フォーマットと互換性があり、MQA非対応のプレーヤー機器で再生した場合はPCM 44.1kHz/16bitでの再生になることも覚えておきたいポイントだ。

「Music」アプリをアップデートするとMQA再生が可能に

すでに“本家”メリディアン・オーディオから発売されているUSB-DAC「Explorer 2」と、ハイレゾ対応のヘッドホンアンプ「Prime」では今年の2月に実施したファームウェア更新により先行してMQA対応をスタートしている(山本氏によるレビュー)。ポータブルオーディオプレーヤーでのMQA対応は、オンキヨー「DP-X1」とパイオニア「XDP-100R」が初めてだ。各製品ともに、昨秋に製品が発売された時点で、ファームウェア更新でMQA対応を行う旨を宣言していたが、今回ついにこれを実現した格好だ。

「DP-X1」「XDP-100R」ともに、プリインストールされているオリジナルのハイレゾ対応プレーヤーアプリ「Music」のビルドを「1.1」から「1.2」に書き換えることでMQA音源の再生が可能になる。Google Playストアの自動更新リストにアプリが出てこない場合は、「music onkyo」などワードで検索して「更新」をタップすれば前準備は完了だ。

Google Playストアから「Music」アプリを検索。最新バージョンに更新する

MQA対応になるのは「Build 1.2.0」以降

なお、今回のアップデートではプレイリスト作成まわりの機能もブラッシュアップされている。以前は対応していなかった楽曲一覧、ならびに再生画面からの「プレイリスト追加」や、再生画面からの「新規プレイリスト作成」に対応。再生画面からは既存のプレイリストへの追加も簡単にできるようになったので、ユーザーにとっては使い勝手が一段と向上したことが実感されるだろう。

MQA対応とともに最新のファームではプレイリスト機能が強化されている

「Build 1.1」からフォルダー表示が可能になった

2Lレーベルによる「MQA Studio」音源が配信

e-onkyo musicで販売が始まったMQA音源の作品は、北欧のレーベル「2L」のタイトルで、カテゴリーはクラシックやジャズ系が多いようだ。初期取り扱いのMQAタイトルは約90作品になる。ストアのページに行くと、MQA音源のタイトル名や詳細のページのファイル形式に【MQA】と追記されている。

e-onkyo musicでは作品詳細のページにタイトルやファイル形式の説明に「MQA」の記載を入れて、通常のMQA非対応の音源との区別をわかりやすくしている

MQAの音源ファイルには2つの種類があって、上位の「MQA Studio」は録音スタジオやアーティストから、製作段階の全プロセスにおいて「Authenticated(お墨付きを与えられた)」されたマスター音源を元にエンコードされた作品を指している。

もう一つ、通常の「MQA」は異なる製作プロセス、オーセンティケーションの工程を経て、最終的にMQA技術によりエンコードされた作品だという。今回、e-onkyo musicで発売されたMQA音源は全てが「MQA Studio」であるようだ。各タイトルの詳細ページに行くと、ファイル形式のところに「MQA Studio」と記載されているので見分けられる。

MQA StudioかMQAかは、ファイルを再生したときに、プレーヤー機器側でLEDやアイコンを異なる色で点灯させ、違いを識別できるようにするルールがあるようだ。今回オンキヨーとパイオニアのプレーヤーは、MQA音源を再生すると、再生画面上に「MQA Studio」の場合は青、「MQA」の場合は緑のインジケーターが表示される。

MQAファイルを再生すると青や緑のインジケーターが点灯する

次ページ気になるMQAの音質をチェック。ファイル容量は圧倒的に少ない

1 2 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 女子プロゴルフ「パナソニックオープンレディースゴルフトーナメント」、4/26からの放送・配信予定
2 売価アップも品薄も問題にしないアキュフェーズの強さに感服 <販売店の声・売れ筋ランキング3月>
3 ソナスの新製品スピーカー「Lumina II Amator」が鋭い立ち上がり <ハイファイオーディオ売れ筋ランキング3月>
4 Prime Video、『ゴジラ-1.0』ほかゴジラ邦画実写全30作品や、Prime独占EP配信の『岸辺露伴は動かない』第4期など5月配信
5 ゲオ、43V型で4万円を切る狭額縁デザインの4K液晶テレビ
6 Anker、最大半額セールを楽天で実施中。完全ワイヤレスイヤホンは割引でさらにポイントアップも
7 『鬼滅テレビ -柱稽古編放送直前SP-』5/4 13時25分から無料配信。公開生放送の観覧受付開始
8 KEF、「LS60 Wireless」など一部スピーカー製品を値下げ。4月25日より
9 スカパー!、スティック型ストリーミング端末「スカパー!+(プラス)ネットスティック」を新開発
10 Netflixで「ご利用世帯の登録」画面が表示された場合の対処法は?
4/26 10:36 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー192号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.192
オーディオアクセサリー大全2024~2025
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2024~2025
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.21 2023 WINTER
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.21
プレミアムヘッドホンガイド Vol.31 2024 SPRING
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.31(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
DGPイメージングアワード2023受賞製品お買い物ガイド(2023年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2023年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX