公開日 2015/12/18 19:22

フィリップス「TX2BT」レビュー。音質に定評ある「TX2」がベースのBluetoothイヤホン

TX2との音質比較も実施
操作性・装着感・音質の3拍子が揃ったワイヤレスイヤホン

ストリーミングの音源も試してみた。シャラマー『Dancing In The Sheets』では、エレキベースやシンセサイザーによる打ち込みのリズムが、力強さと切れ味鋭い軽やかさを両立。低域はタイトで中高域をマスクすることがなく、ボーカルやメロディ楽器の旋律は鮮明に描き分けられる。高域の余韻も豊かだ。より厚みのあるディープな低域が欲しいならTX2に軍配が上がるが、この曲を聴く限りではTX2BTの音が私の好みにより近かった。

ワイヤードのTX2とも聴き比べてみた

パット・メセニー・グループの代表曲『Last Train Home』では、冒頭のスネアブラシの音の粒だちが煌めき、エレキシタールの滑らかな余韻に包み込まれる。音場も縦横方向に柔らかく広がる。各帯域は聴感のバランスがニュートラルで、余分な色づけが感じられないところはTX2と共通。一方でディティールの描き込みや奥行きの深さは、TX2BTがさらに秀でているように感じた。

◇◇◇


TX2BTは、TX2から音楽のエッセンスを余すところなく引き出すパフォーマンスを継承しつつ、特に低域再現においては異なる個性も聴かせてくれる。操作性・装着感・音質の3拍子が揃ったBluetoothイヤホンであり、高いコストパフォーマンスやバランスの良い音質を取ってみても、初めてワイヤレスモデルを使うというユーザーにも最良の選択肢だと言えそうだ。


(山本 敦)

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