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ソニー、フラグシップスマホ「Xperia 1 VII」。独自AIとWALKMAN/BRAVIA/αの知見で性能強化
ソニーは、Androidスマートフォンのフラグシップライン “Xperia 1” から、カメラ、ディスプレイ、音質、AIなどを強化した「Xperia 1 VII(エクスペリア ワン マークセブン)」を、6月上旬より順次発売する。
カラーバリエーションはスレートブラック/モスグリーン/オーキッドパープルの3色で、各通信事業者の取り扱いモデルに加え、SIMフリーモデル「XQ-FS44」も展開。SIMフリーモデルのメモリー(RAM)/内蔵ストレージ容量(ROM)のラインナップ、および予想実売価格は以下のとおり。
・RAM 16GB/ROM 512GB:税込235,000円前後
・RAM 12GB/ROM 512GB:税込219,000円前後
・RAM 12GB/ROM 256GB:税込205,000円前後
クリエイターや先端技術に興味を持つユーザーに向け、ソニーの独自技術を1台に凝縮した“Xperia 1”の新モデル。本モデルでは、ミラーレス一眼カメラ “α(アルファ)”、テレビ “BRAVIA(ブラビア)”、ポータブルオーディオプレーヤー “WALKMAN(ウォークマン)” といったソニー製品の技術を、カメラ/ディスプレイ/音質それぞれにフィードバックしていることを同社は改めて強調。加えて、「Xperia Intelligence」と総称する独自のAI技術の数々により、それらの性能をより磨き上げたとする。
ディスプレイは、アスペクト比19.5:9の6.5型フルHD+OLEDを採用。最大リフレッシュレートは120Hzで、コーニングGorilla Glass Victus 2にて保護している。
AI画質調整技術を活かし、BRAVIAゆずりの鮮やかで高コントラストな画質を再現する “Powered by BRAVIA” を、前モデル「Xperia 1VI」から継承。進化点としては、ディスプレイ側だけでなく背面にも追加搭載した照度センサーを使用し、視聴環境の照度をより高精度に認識することが可能となった。
これにより、視聴環境に合わせて最適な画面の明るさ/色合いが得られるとしており、ピーク輝度そのものも前モデルより20%向上している。制作者の意図した色の忠実な再現を目的とする「クリエイターモード」にも対応する。
オーディオ面では “Powered By WALKMAN” を謳い、特に3.5mmヘッドホン出力の音質を強化した。
これまでにもXperia 1シリーズでは、高性能オーディオICの搭載や回路設計の工夫により、クロストーク低減、音場の拡大といった音質向上を図ってきたが、本モデルではそれをさらに推進。オーディオジャック部に金入り高音質はんだを採用したり、非磁性銅めっき加工を施した高音質抵抗を採用するなど、WALKMANシリーズで実績を積んだ部品/設計を細部にまで取り入れた。
これにより、ヘッドホン出力の音質はXperia史上最高水準をマーク。音作りにおける方針は異なるが、音楽再生専用デバイスであるWALKMAN Aシリーズと遜色ないサウンドクオリティを実現しているとのこと。
内蔵スピーカーはソニーミュージックとの協業でチューニングした「フルステージステレオスピーカー」を引き続き搭載。前モデルから高音域を拡張しつつ、低域から中低域にかけての音圧も最大10%向上。こちらもXperia史上最高のスピーカー音質を達成したという。
Bluetoothオーディオについては、Bluetooth信号の送信パワーの最適化により、法で定められている上限まで電力を引き上げた。送信パワーは従来の最大2倍まで強化され、人混みの中でも安定した接続を維持できるとしている。クアルコムSnapdragon SoundやaptX Adaptive、LDACコーデックもサポート。ハイレゾオーディオワイヤレス認証も取得している。
このほか、AI技術を活用したアップスケーリング技術「DSEE Ultimate」や、Dolby Atmos、360 Reality Audio再生にも引き続き対応する。
背面カメラは前モデルから引き続き3眼構成を採用し、16mm F2.0超広角、24mm/48mm F1.9広角、85 - 170mm F2.3 - 3.5望遠レンズを搭載。
このうち超広角は、センサーサイズが前モデルの約2.1倍に大型化し、有効画素数も4800万画素に強化。ノイズの低減とダイナミックレンジの拡大を両立している。歪みを抑えるレンズ設計により、ソフトウェア処理を介さずとも最高画質で記録が可能だという。広角カメラも有効画素数4800万画素で、超広角カメラとともに “フルサイズ並みの暗所性能” とアピールする。
望遠レンズは前モデルから引き続き有効画素数1200万画素となり、離れた場所から被写体をクローズアップして撮影できる “テレマクロ” も変わらず対応している。背面カメラ周りのデザインについては、前モデルよりもカメラの存在感を引き立てるような形状に調整された。前面カメラについては、24mm F2.0の1200万画素となる。
“Powered by Alpha” を掲げ、αゆずりのAIを駆使した高精度瞳AF、姿勢推定技術による被写体追従などを実現。さらに、2つの新たな動画撮影機能「AIカメラワーク」「オートフレーミング」を搭載する。
AIカメラワークでは、AIトラッキングと強力な手ブレ補正により、被写体を常に画面中央へ捉え続ける撮影が可能。またオートフレーミングでは、AIが認識した被写体を自動でクローズアップして被写体を大きく映すフルHD解像度の“寄り” の構図と、4K解像度の “引き” の構図を同時に記録することが可能。1台で2カメラ収録のような撮影を行えるとしている。
SoCはクアルコム「Snapdragon 8 Elite Platform」を搭載。前モデルに比べ、電力効率は44%、CPU性能はシングルスレッド/マルチスレッドともに45%向上しているという。この性能を長時間発揮するため、ベイパーチャンバーなどの放熱構造も前モデルと同様に充実させている。
バッテリーは5000mAhのものを内蔵。前モデルと容量は変わらないが、スペックの向上と並行して内部処理の最適化を行っているため、最長2日間のバッテリー持ちを維持している。
バッテリー自体の寿命についても、4年間使い続けても購入当初の80%以上の性能を発揮するとのこと。充電はUSB PDによる急速充電、Qiワイヤレス充電が可能で、他の電子機器とのバッテリーシェア機能も備える。
通信面では、4G/5G Sub6およびミリ波帯、Wi-Fi7をカバー。このほか機能面では、独自のAI機能だけでなくGoogle Geminiもサポートしており、「かこって検索」や「編集マジック」が利用可能。「ゲームエンハンサー」「FPS Optimizer」といったゲームのパフォーマンスを向上させる機能も搭載する。
セキュリティ面については、近年スマートフォンの買い替えサイクルが長期化していることを受け、OSのアップデート保証回数を最大4回、セキュリティアップデート期間を6年に延長している。
ボディはIPX5/X8等級の防水、IP6X等級の防塵に対応。最大2TBのmicroSDカードスロットを内蔵している。
また、本体部品の一部には、独自の難燃性再生プラスチック「SORPLAS」を含む環境対応樹脂を使用しており、パッケージや本体トレーも独自の紙素材のみを用いるなど環境配慮の取り組みも進めている。外形寸法は74W×162H×8.2Dmm、質量は約197g。
スタンド内蔵の純正カバー「Style Cover with Stand for Xperia 1 VII」も同時展開(予想実売価格:税込5,000円前後)。素材には上述した再生プラスチックSORPLASを採用しており、本体色に合わせた3色をラインナップ。カメラ撮影時のグリップ力を向上させるようデザインや質感にこだわっているとのことだ。































