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公開日 2022/11/08 16:55

無理に映えない、デジタル社会の処方箋へ。「Snapchat」はありのままの自分をシェアできるARプラットフォーム

国内初の動画キャンペーンを開始、さらなる普及めざす
編集部:川田菜月
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ビジュアルコミュニケーションアプリ「Snapchat(スナップチャット)」を運営するSnap Japanは、日本市場向けに新たな動画キャンペーンを開始する。これを記念して、本日11月8日にプレスイベント「Snapchat in Japan 2022 〜ソーシャルメディアの処方箋〜」を開催した。

プレスイベント「Snapchat in Japan 2022 〜ソーシャルメディアの処方箋〜」を開催

Snapchatは愛称「スナチャ」として親しまれ、Z世代と呼ばれる10代 - 20代の若年層を中心に人気を集めるアプリ。撮影した写真や動画に、レンズ機能を用いてARを活用したエフェクトなどフィルターをかけることができ、それらを友人などと共有して楽しむことができる。

撮影した写真や動画に、レンズ機能を用いてARを活用したエフェクトなどフィルターをかけられる

写真や動画は一度見ると消える「デフォルト削除」の仕組みをとっており、普段友人と会話するような感覚で使用するのだという。また、最近では一般的になってきた、一定時間後に自動的に投稿が削除されるストーリー機能を最初に起用したのもSnapchatだ。

ほか、写真や動画を送り合うと炎マークが付与される「ストリーク」機能も搭載。マークの付帯には24時間以内にお互いが送信し合う必要があり、連続更新記録のようなかたちで数が増えていく仕組みとなっている。

レンズ機能を通してARを手軽に体験できるSnapchatでは、バーチャル試着によるショッピング体験など、同機能を活用した企業コラボレーションも多数実施。同社いわく、バーチャル試着ではブランド認知度を44%向上、コンバージョンを94%向上することができ、一方で返品率は25%下げることができると説明する。

購入促進を図ることができるARレンズ活用も積極的に展開している

イベントではバーチャル試着、メイクの体験スペースも

また、同社では、アプリ内でのAR体験をさらに現実世界に拡張するアイテムとして、サングラス型ARグラス「Spectacles」も展開している。カメラ付きサングラスとして登場したSpectaclesだが、第4世代となる最新機種でAR機能に対応している。

サングラス型ARグラス「Spectacles」

CPUにQualcommのヘッドマウントディスプレイ向けSoC「Snapdragon XR1」を搭載。明るさ2,000ニトのデュアル3D導波管ディスプレイを備え、視野角は26.3度。Snapchatで使用されているARレンズ機能を表示し、現実世界と重ねて見ることができる。2つのRGBカメラと4基のマイクを内蔵、さらにステレオスピーカーも搭載する。

ディスプレイの明るさは2,000ニト

専用ケースも

6DoFに対応。新たなSnap Spatial Engineを内蔵し、ハンドトラッキング、マーカートラッキング、サーフェストラッキングが可能。本体は134gで、1回の充電で約30分間の使用が可能となる。

本体は134gと軽量

実際に装着すると少し前の方に重みがかかるバランス。とはいえ一定時間であれば鼻が痛くなるような重みでは無い様子

サングラスのテンプル部分にあたるレンズ横のこめかみ箇所に、左右それぞれタッチパッドを内蔵する。本体操作は主に右側で、スライド/タップでARレンズの選択などが行える。また同箇所の上にボタンが備えられ、電源オンオフなどができる。

レンズ横のこめかみ箇所(外側)にタッチパッドを搭載

音声でのレンズ機能やコマンド選択も行えるとのこと。またSpectaclesで見えている映像を10秒間キャプチャすることが可能で、Spectaclesから直接Snapshotへ送信することもできるという。

なお、現時点で一般発売はされておらず、今後についても未定とのこと。同社が無料提供するAR 制作デスクトップアプリ「Lens Studio」と統合されており、申し込みをしたクリエイターに向けて提供し、ARレンズおよび体験の創出を図っている。

Snapchatは「ソーシャル疲れを癒す、全く新しい形のコミュニケーション」



Snapchatはいわゆるカメラアプリ、フィルターアプリと思われがちだが、2022年3月に設立した日本法人オフィス、Snap Japan代表の長谷川倫也氏は「Snapchatは単なるフィルターアプリではない。全く新しい形のコミュニケーションを生み出すもの」と説明する。

Snap Japan代表の長谷川倫也氏

昨今InstagramやTikTokなどで写真や動画を共有するSNSが流行しているが、いずれも投稿内容に求められるレベルも高くなっており、ユーザーの多くは消費側に回っていると指摘。Snapchatはそれらと大きく異なるプラットフォームとして、気軽に日常をシェアできるよう、コンテンツファーストで設計されているという。

具体的には、Snapchatはアプリを開くと自動的にカメラが立ち上がり、撮影後に送信先を選択する仕組みとなっている。これは、Snapchatが親しい友人と繋がる少人数規模のコミュニケーション空間の実現を前提としていることから、不特定多数とつながることを目的とした他のSNSとは異なり、写真や動画をシェアしたい人とだけ共有することができるように考えられたもの。

親しい友人と繋がることを中心にした設計思想で、Snapchatはシェアしたい人にだけ写真や動画をシェアできる

また、投稿に対する「いいね」機能やコメント機能はなく、投稿後の反応を気にすることなく使用できる点も異なるという。こうしたシステム設計により、「毎日の自己表現を共有できる、友達と雑談するような感覚で使えて、ありのままの自分をシェアできる」点が特徴だとアピールする。

Snapchatは現在、欧米主要国で若年層の90%が利用しており、一般ユーザーにおける1日あたりのアプリ立ち上げ回数は平均30回と、かなり高頻度に活用されている。また、利用者のうち90%は「快適」「ハッピー」「つながりを感じる」と回答しており、他のSNSと比較しても最もハッピーなプラットフォームと言われているとのこと。

欧米主要国で若年層の90%が利用

SNSの普及にともない、デジタルネイティブな若者の中で「ソーシャル疲れ」が増加する中、映えていなくても、完璧じゃなくてもよくて、親しい友人との間で気を張らずに使える点が、多くのユーザーに受け入れられている理由の一つだと長谷川氏は説明する。またこれは若年層だけでなく、年齢問わず日本社会の中でも求められていることであり、「デジタル社会の処方箋となるような存在」を目指すと語った。

このたび展開する、日本初の動画キャンペーンでは、こうしたSnapchatの特徴を表現した4つの動画を制作。それぞれ日常の中でのSnapchatの利用イメージや活用シーンなどが描かれている。

また、最新世代の「Spectacles」も紹介された。長谷川氏は、25万人超のクリエイターや開発者、パートナーを有し、現在レンズ数は250万超、さらに1日のAR利用者数が2億5千万人超というSnapchatを「最高のARプラットフォームだと考えている」とコメント。特に、上述したようなショッピングにおける活用では、購買行動を加速させることができるとアピールした。

プレスイベントでは、株式会社デザイニウムの泰 優氏が登壇。Spectaclesを用いたAR体験のユースケース創出を行うクリエイターの一人で、AR技術により過去と現在の映像を重ねて配置し、比較視聴できるサンプル動画などを紹介した。

泰氏はAR体験の課題として、「スマホの物理的課題」「位置合わせ」「提供の手軽さ」の3点を挙げた。決められた角度で見る必要があること、また自動的に決まった場所にAR映像を配置する技術の必要性、そしてユーザーがそれを簡単に体験できる手法が求められているとし、それを解決するのがSnapchat、およびSpectaclesだと説明する。

Spectaclesは、メガネのようにかけることで、決まった角度を維持しながらARが機能して体験できる。また質量も134gと軽量な方で、フィット感も高く、ワイヤレスにiPhoneなどとペアリングして使えることも「かなり理想系に近い」と語る。

決められた場所にARを自動配置する技術については、Snapが提供する「Lens Studio」内にあるカスタムランドマーカーズという機能によって対応可能となった。さらに、Spectaclesの装着感の高さと、好きなARレンズをダウンロードすればすぐに体験できる手軽さもメリットだとした。

泰氏は、ARグラスの普及について、「BtoBが最初かと思うが、価格帯が手に届きやすいものになれば、限られた環境下(ライブやスポーツ観戦)において使うことなどから始まって、そこから日常生活に広がっていくと期待している」とコメント。長谷川氏は「AR体験の普及に向けて、取り組みは考えている。ユースケースは無限大で、試着体験やエンタメは特に相性が良い。パートナー企業から声かけも多く、一緒に考えていきたい」とのこと。

なお、Spectaclesの販売については未定としつつ、今後の展開について、「技術先行ではなく、面白い体験の創出を優先に考えている。その面から世の中に普及させていきたい」とし、今後もクリエイターとの協業を推進し、そこで生み出されるユースケースの広がりによって、普及の方向性を検討していきたいとした。

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