ガジェット 公開日 2025/12/09 16:07

月額0円で文字起こし。ワイヤレスイヤホン対応のAIレコーダー「HiDock P1/P1 mini」

通話やオンライン会議の内容も録音できる
Gadget Gate
編集部:平山洸太
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イージーライフは、同社が取り扱うHiDock(ハイドック)のAIボイスレコーダー「HiDock P1」および「HiDock P1 mini」の発表会を開催。価格は、P1が26,800円、P1 miniが21,800円(どちらも税込)。今後は家電量販店での取り扱いも予定する。

両モデルとも、世界初となる「ワイヤレスイヤホン対応」をアピールするAIボイスレコーダー。単体でも録音が使えるP1と、スマートフォン向けに再設計したというミニバージョンP1 miniの2種類をラインナップする。

独自のBlueCatch技術を搭載。「HiDockにしかない非常に革命的なテクノロジー」だと説明しており、ワイヤレスイヤホンの音を本機で録音することができる。「標準的なBluetoothのイヤホンであれば互換性がある」と説明しており、ソニーのヘッドホンやアップルのAirPodsなどもサポート。イヤホンでの通話内容やオンライン会議の録音が可能だ。

なお、BlueCatchを利用するには、P1およびP1 miniとデバイスをUSB接続する必要がある。macOSとWindowsに加えて、USB Type-C接続に対応したスマートフォンおよびタブレットもサポートするとのこと。

P1には64GBのストレージを内蔵しており、2年分(1000時間)の保存が行える。P1 miniのストレージは32GB。転送時間も高速化したとし、競合の最大50倍高速だという2048KB/sのスピードを実現している。P1には600mAhのバッテリーを内蔵するが、P1 miniはバッテリーを内蔵せずスマートフォンに接続して使用する。

もう一つの大きな特徴が、基本的な録音/文字起こし機能(75言語対応)は無料で行えるという点。「文字起こしは無料であるべき」という哲学から、一度ハードウェアを購入すれば、有料サブスクリプションなしで基本機能が利用できる。発言者の識別やリアルタイム翻訳など、より高度な機能は有料で提供する。2026年末には複数言語の同時翻訳も予定しているとのこと。

日本語の文字起こし精度についても追求しており、モデルの調整を行うことで精度を高めていると説明。今後もより最適化を進めていくとしている。また、Microsoft Azureのパブリッククラウドに実装することでセキュリティを高めており、OpenAI、Anthropic、GoogleのAI学習に使われないAPIを使用しているとのこと。

発表会では共同創業者 兼 CEOのSean Song氏が登壇。同氏はイスラエルのハードウェア企業ZORANでソフトウェアエンジニアを務めた後、マイクロソフトでハードウェアエンジニアとしての経験をもつ。ZORANでは、東芝、シャープ、パイオニアといった日本企業とも関わっており、そこで精密工学や確かな検証プロセスを学んだという。

Song氏はブランド名の由来について、すべての国でコミュニケーションの始まりを意味する “Hi” であると説明。AIボイスレコーダーに注力する理由として、会議向けのソリューションは高価な企業向けのものであることから、「消費者向けにイノベーションを起こしたいと考えた」そうだ。

製品設計の哲学として、幾何学に基づく機能性を重視しているとSong氏は話す。幾何学は「宇宙のなかで最もシンプルでありながら最も美しい」とSong氏は述べており、「基本的な形状に最新のAIのテクノロジー」を詰め込みつつ「製品の美しさだけでなく、コンパクトで効率性も兼ね備えている」と説明した。

同じく共同創業者であるLinna Peng氏は、HiDockの2年間の歩みを紹介。Makuakeにおける初代製品「HiDock H1」のクラウドファンディング成功(約5635万円/1780人の支援を獲得)を受け、今回の第2世代の開発に至ったと説明する。

第2世代の開発にあたっては、 “移動中でも文字起こしを使いたい” ユーザーの声を取り込んだとのこと。通勤中、訪問営業、カフェでの打ち合わせといった新たな利用シーンを開拓できたことが「大きな転機になった」と説明し、約1億2134万円、5306人の支援を実現したことをアピールした。

また、OTAのアップデートにより「ソフトとハードの両面で進化し続ける仕組みを提供する」とPeng氏は話しており、「賢いAIのアップデートなども購入後も行っていく」と説明。例としてGoogleの発表から1週間以内にGemini 3のサポートを発表したことを挙げ、「長期的なサポートと継続的な進化を提供する」とアピールした。

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