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シャープ、“AQUOS史上最高の輝きと色彩”のハイエンド4K有機ELテレビ「HS1ライン」
シャープは、最新世代の「量子ドット有機ELパネル」(QD-OLED)を採用した4K有機ELテレビ「AQUOS QD-OLED」にラインナップするシリーズとして、ハイエンドモデル「HS1ライン」を5月31日に発売する。価格はオープンだが、ラインナップと市場予想税込価格は以下の通り。

<HS1ライン>
・65型「4T-C65HS1」 605,000円前後
・55型「4T-C55HS1」 440,000円前後
HS1ラインは、QD-OLED採用4K有機ELテレビの2024年度モデル「GS1」ラインの後継機として、「AQUOS QD-OLED」の第3世代機種となる最新ハイエンドシリーズ。最新世代の「量子ドット有機ELパネル」を搭載し、輝度性能を最大限に引き出す同社独自の放熱構造とパネル駆動回路により、ピーク輝度(輝き)が同社従来機比で約2倍に向上したとのことで、「AQUOS史上最高の輝きと色彩を実現した」とアピールする。
新量子ドット有機ELパネルには新たな有機EL発光素子を採用。この発光素子では各レイヤーの屈折率が最適化されたことで、2024年度パネルでは発光層の部分でロスしてしまっていた光を回収できる構造となり、これにより発光効率が従来から大幅に向上したと説明する。
また、有機ELの青色光を純度の高い3原色(赤・緑・青)に変換する量子ドット技術を用いることで、卓越した輝きと色彩を表現することが可能に。音楽ライブの照明演出や満点の星など漆黒に浮かぶ細かなきらめきを鮮明に映し出すほか、ドラマやバラエティなどの全体が明るい映像も色鮮やかに表現できると謳う。
なお、基本的な色再現性については前世代機から変わりはないが、これまで出せていなかったより明るい部分の色再現性についてはピーク輝度向上に紐づく形で向上しているとのこと。
有機ELパネルの輝度性能を最大限引き出す独自技術として、有機EL発光層の温度分布の解析と、パネルの発光効率や特性に関する独自のデータベース、そして新たに最新世代の有機EL発光層から発光状態を解析し、映像シーン毎の発光を最適化する技術の組み合わせによって有機EL発光層の発光量を緻密に制御するパネル駆動回路「クライマックスドライブ3.0」回路を採用している。
そのほか、前世代機に採用されていた、有機EL発光層の温度情報を防ぎながら熱を分散させる炭素性シートと、パネルの温度を均一に保つアルミ製プレートを組み合わせた構造により、発光の妨げとなる熱上昇を抑える独自の放熱構造「クールダウンシールドII」も引き続き採用している。
映像エンジンには、AIプロセッサーを採用した新開発の画像処理エンジン「Medalist S6X」を搭載する。なお、同日に発表された4K有機ELテレビ「HQ1ライン」「HQ2ライン」に搭載される新開発の画像処理エンジン「Medalist S6」との違いとして、基本的な性能はS6ど同等ながら、より高輝度な映像表示に合わせたチューニングを施したのがS6Xとのこと。
リアルタイムAI映像分析によって自動で画質調整を行う画質モードの「AIオート」や、視聴部屋の明るさや照明の色温度を検知して自動で最適化した調整を施す「環境センシング」といった自動調整機能も前世代機から引き続き搭載。広色域パネルの性能に合わせて最適なカラーマッピングを行う「量子ドットリッチカラー」もサポートする。
またAI画像解析を使い、放送やネット動画もクリアで見やすい精細感ある4K映像にアップコンバートする「AI超解像」や、AI画像解析による人の顔や空などのオブジェクト情報から適した色味に補正する「オブジェクトAI識別」、バラエティなどのトークシーンでは声がクリアに聞き取りやすく、音楽番組などの歌唱・演奏シーンでは音の広がりや臨場感のあるサウンドに自動調整するといったコンテンツやシーンにあわせた音声調整を行う「音声ジャンルAI識別」も引き続きサポートする。
新エンジンによる新機能として、AIが各被写体の前後関係を認識して、明暗と精細感といった遠近感を自動で補正する「空間認識AI」が追加された。
AIが認識した近くの被写体をくっきりとコントラストを高め、遠くの風景や建物などは自然なままに書き分けることで、より奥行きのある臨場感豊かな映像を表現するという。
音質面の機能では、トークなどのセリフはクリアで聴き取りやすく、歌唱や演奏シーンでは広がりのあるサウンドを再生するなど、コンテンツに応じて音の広がりや聞きやすさを自動で整える音質モード「AIオート」が進化し、新たにUSBハードディスク(別売)に録画した番組の1.5/2倍速再生時にも本モードが適用可能となった。
サウンド面では、音響システム「AROUND SPEAKER SYSTEM PLUS」を採用し、トゥイーター×2基、ミッドレンジ×2基、サブウーファー×1基、高音域用のハイトトゥイーター×2基、ハイトミッドレンジ×2基を搭載。音声最大出力は100W。立体音響フォーマットはDolby Atmosに対応する。
また、独自構造によって前向きに音を鳴らすスピーカーシステムと、ハニカムの形状に開口を施した金属製のパンチングネットなどを用いることで、音抜けが良く、クリアで明瞭なサウンドをダイレクトに届ける設計と謳う。さらに、画面を上と下から包み込むようなスピーカー配置とすることで、立体的な迫力あるサウンドを実現するという。
OSはGoogle TVを採用し、YouTube/Prime Video/Netflix/Disney+/U-NEXT/hulu/ABEMA/FOD/TVerなど多数の動画配信サービスに対応。音声操作のGoogleアシスタントにも対応しており、ハンズフリー音声操作も行える。
ゲームモードでは、4K/144Hz/VRRの入力に対応するほか、新たに約0.83msecの低遅延を実現。HDMI外部入力の情報に従って自動的にゲーム画質モードに切り替えるALLM機能や、ゲーム中に設定を素早く呼び出す画面表示機能などもサポートする。
また、新たにゲームプレイ時に画面を縮小表示することができる「リサイズ機能」を搭載する。大画面でゲームをプレイする際に視線の移動距離が増えてしまうが、ゲーム画面を24〜27インチ相当などで縮小表示させることで視線の移動距離を短くし、FPSなどがより快適にプレイすることができる。
表示サイズは25〜70%の間の10段階から好みのサイズに変更が可能。表示位置は上下左右で9通りから変更することが可能で、画面への照明の映り込みなどにあわせて位置を調整することも可能だ。
機能面では、映像コンテンツを2作品同時に表示することができる「ズーム2番組」が進化。これまで「放送+放送」「放送+HDMI」組み合わせのみ対応のところ、新たにUSBハードディスク録画+放送の同時再生に対応する。
画面サイズの拡大/縮小と音を出力させる番組の選択は可能で、画面サイズは大小9通りから選択が可能。ほか新たにサブ画面で表示する番組の字幕表示にも対応しており(字幕対応のコンテンツのみ)、これにより音声が出ていないサブ画面表示の番組の内容も字幕から把握することができるようになった。
タイムシフト機能では、新たに2番組同時録画(4K放送は裏番組録画)に対応する。録画番組を時短で効率よく視聴できる「早見・早聞き機能」は従来の1.5倍速に加えて新たに2倍速にも対応。上述のAIオートを活用すれば2倍速時でもセリフを聞き取りやすく調整できることで、より快適な “タイパ視聴” を叶える。
さらに、録画していた番組やドラマなどに、気象情報や災害報道などの臨時情報がL字画面で表示されてしまっていた場合、このL字部分を除いて本編エリアのみを切り出して再生することができる「L字カット機能」も新搭載した。
そのほか、リモコン操作でニュースや天気予報、ショッピングサイトなどをテレビの大画面で閲覧できる「SleipnirTV ウェブブラウザ」を搭載し、大画面で家族とシェア・会話しながらネットブラウジングが可能に。ウイルスやランサムウェア、フィッシングなどの脅威から守るサイバーセキュリティソフト「ESET SMART TV SECURITY」も合わせてサポートする。
また、便利な情報や動画、ミニゲームといった独自のエンタメコンテンツ無料で楽しめる「COCORO VISION」の新機能として、日々のスキマ時間に簡単に視力チェックが行えるアプリ「めめろぐ」を新たに搭載する。
視力チェックの前にはテレビの画面サイズと測定距離を選ぶことで測定がスタートし、過去の測定履歴も確認できる。なお、本アプリでの測定結果は診断ではなく目安となり、正しい視力を調べたい際には眼科へ受診するようアナウンスしている。
専用リモコンは電池寿命が従来比から約2倍に増加。本体素材には資源循環でCO2抑制につながる再生プラスチックを採用するほか、オフタイマーや最大音量制限など普段よく使う機能を集めて表示する「クイックメニューボタン」も新設している。
デジタルチューナーは、地デジ×2基、BS/110度CS×3基、BS 4K/110度CS 4K×2基を搭載。無線LANはWi-Fi 6Eに対応、スタンドは見やすい向きに自由に調整できる回転式スタンドを備える。
外形寸法/質量(いずれもテーブルスタンド装着時)は、4T-C65HS1が1444W×894H×281Dmm/約39.0kg、4T-C55HS1が1225W×769H×258Dmm/約29.0kg。































