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公開日 2009/07/05 20:28

パイオニアAVセミナー「ハイエンド・カーオーディオの世界」開催!

最高峰カーオーディオシステムはどれほどのレベルにあるか?
ハイエンドカーオーディオ編集部
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パイオニア目黒本社前にカロッツェリアの新製品DEH-P01やカロッツェリアX製品をインストールした3台のデモカーが集結
7月4日(土)、パイオニア(株)目黒本社にて、第29回パイオニアAVセミナー「ハイエンド・カーオーディオの世界」をテーマとした講習会が行われた。

まずは同社本社内にある試聴ルーム「STUDIO HINOKI」にて、「車という環境の中でのハイファイサウンド再生」というレクチャーを実施。続いて本社ロビーにてカーオーディオのインストールの実践講座、さらに屋外にて3台のデモカーの試聴が行われた。

STUDIO HINOKIで市販企画部の荒木敏郎氏が「車という環境の中でのハイファイサウンド再生」というレクチャーを実施

カロッツェリアXのRSシリーズのスピーカーをマウントした特製スピーカーシステムと(内側の黒い方)、ホームオーディオのハイエンドスピーカーシステムTAD Reference One(外側)を比較試聴。カロッツェリアXのRSスピーカーのクオリティの高さと共に、TADを十分にドライブできるカーオーディオ用アンプのドライブ力も示された

「スタジオHINOKI」でのレクチャーでは、同社モーバイルエンタテインメントビジネスグループ市販企画部の荒木敏郎氏が講師となり、車室環境でのハイファイ再生における制約についてと、パイオニアが挑んできた方向性を解説した。

試聴に使われたCD音源がすべてボーカルものであったことも興味深かったことのひとつ。カーオーディオではなぜか、ボーカルものが聴きたくなるものである

ホームオーディオと違って、車のなかでは左右のスピーカーの中心にリスナーが座れないこと、スピーカーユニットがばらばらに取り付けられるため、帯域ごとにリスナーまでの距離が違ってくること、また車室内が狭く、直接音と反射音が干渉してしまうということなどによって、音像定位があいまいに聴こえることが従来のカーオーディオ再生の難点だったという。その上で、パイオニアのカーオーディオブランド「カロッツェリア」の中でもハイエンドをうたう「カロッツェリアX」は、ホームオーディオのハイエンドとまったく同じ世界を作り上げようというODR思想のもと、マルチアンプシステムで組むデジタルチューニング(帯域ごとのイコライジング調整や、スピーカーからリスナーまでの距離差を時間差に置き換えて同じにするタイムアライメント調整など)によって、リスナー(運転席など)の正面にしっかり定位するハイファイ再生を実現したのだという。

この講習会中、興味深かったのが、カロッツェリアXのハイファイ再生のクオリティを示すために、その最高級システムをホームオーディオ再生と同じ方法で「STUDIO HINOKI」にて再生したことだ。特注のエンクロージャーに、TS-T1RS II、TS-S1RS II、TS-M1RS II、TS-W1RS IIという最高峰RSスピーカーをマウントした特製スピーカーシステムを設置。ヘッドユニットRS-D7X III、DSP+インテグレーテッドアンプRS-A9X、そして増設パワーアンプRS-A7X 3台という組み合わせでドライブした。

条件の厳しい車室内でハイファイ再生を実現するには、デジタルプロセッサーの進化のほか、入り口(プレーヤー)から出口(スピーカー)までの各製品の完成度の高さも重要であるはず。

このカロッツェリアXのスピーカーユニットを搭載した特製スピーカーシステムは、ホームオーディオのハイエンドスピーカーであるTAD Reference One(1台税込¥3,150,000のもの)との聴き比べも行われたのだが、カロッツェリアXの音が遜色なく聴こえたことには、心底驚いてしまった(ちなみにTAD Reference Oneの再生に使われたプレーヤーとアンプはカロッツェリアの新製品DEH-P01とアナログパワーアンプRS-A70Xというシステムであった)。

パイオニア本社ロビーにて行われた「インストール実践講座」はパイオニア株式会社モーバイルエンタテインメントビジネスグループの技術営業課の三宅健氏が講演を行った。

ロビーにて行われた「インストール講座」では、技術営業課の三宅健氏の熱弁に参加者達が魅了されていた

カーオーディオ用のコンポーネントが12V用であるため、電源システムがいかに重要であるかということや、ドア部の共鳴を無くすためにデッドニングが必要であることなど、実際に内張りを剥がしたドア本体を叩きながらプレゼンテーション。

また、カロッツェリアの新製品であるアンプ内蔵ヘッドユニット「DEH-P01」が、カロッツェリアXのODR思想を受け継いだ廉価システムであり、マルチアンプシステムで組むデジタルチューニング機能を搭載していることを、実地でチューニングする様子を見せつつ解説。参加者には三宅氏特製のチェックディスク「Test Drive」がプレゼントされた。

新製品カロッツェリアDEH-P01(税込¥105,000)。4ウェイマルチアンプ・マルチスピーカーシステムに対応し、デジタルオートチューニング機能も搭載されている。iPodやUSBデバイスの接続・再生も可能。高品位別体パワーアンプも同梱されている

屋外には、パイオニアのデモカーが3台用意されており、参加者は全員、順番に試聴をした。

ひとつはカロッツェリアXの最高峰システムRSシリーズが搭載されたプジョー407。もうひとつは、新製品カロッツェリアDEH-P01を核に、同製品同梱アンプを使用し、スーパートゥイーターを加えて組んだAudiTT。残るは、新製品カロッツェリアDEH-P01を核に、同梱アンプは使わず、外部アンプとしてRS-A70Xを組み合わせ、スピーカーは2ウェイで仕上げたBMW Z4。

パイオニアのフラッグシップ、カロッツェリアXのピュアデジタルシステムが搭載されたデモカー、プジョー407のソースユニットはRS-D7X III

トゥイーターTS-T1RS II、ミッドレンジドライバーTS-S1RS IIはAピラーの根元にケースを作って並列設置。ミッドがフロントウィンドウの内側にきているため、音像の広がりがよい


ウーファーTS-M1RS IIはドア部に取り付けられている。この他にサブウーファーTS-W1RS IIIがリアトレイに2台設置されている

プジョー407のラゲッジスペースに備え付けられたアンプ類。DSPとDACを内蔵するデジタルインテグレーテッドアンプRS-A9X、その増設用パワーアンプRS-A7Xで4ウェイシステムをドライブ。このシステムは今回STUDIO HINOKIで聴いたカロッツェリアXシステムと同じラインアップである


Audi TTはヘッドユニットにカロッツェリアの新製品DEH-P01を採用。別体のパワーアンプはシート下に設置されている

Audi TTのスピーカーはカロッツェリアの普及価格帯モデルを採用。17cmセパレート2ウェイTS-V171AにスーパートゥイーターTS-ST910を組み合わせている


TS-V171Aのウーファー部

BMW Z4のヘッドユニットはAudi TTと同じくDEH-P01を採用しているが、アンプは同梱アンプでなく、外部アンプを採用している


BMW Z4に採用しているスピーカーはRSスピーカーの2ウェイシステム。トゥイーターはTS-T1RS II

ミッドバスはTS-M1RS IIを採用


外部アンプとしてRS-A70Xを採用。インストールはプロショップ・クァンタムの手による

参加者は30〜40代の男性が中心。今回第29回目を迎えたパイオニアのAVセミナーは、普段はホームオーディオの内容を講演しており、カーオーディオに関するセミナーはこの日で2回目であった。

今回、当初定員20名であったが、応募者多数のため、講演を2度に増やして開催したという。これまでのAVセミナーに参加したことのある方々からの応募が全体の3分の1を占め、まったくの新規で参加をした方が3分の2であったそうで、カーオーディオに新しく興味を持って参加した方々も多くいたことが推測される。

カーオーディオはとくに、実際に体験できる機会が少ないため、こうしたイベントに気軽に参加して、その魅力を知ることが近道である。今回の講習会はビギナーにも分かりやすい内容でありながら、ホームオーディオとの比較など興味深い試みも行われ、参加者達も満足気な表情を見せていた。

なお、今後もパイオニアのAVセミナーは充実した内容が予定されており、内容を知りたい方は、確実にお知らせが届く「パイオニアメールマガジン」の配信登録をしておくことをお薦めしたい。

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