公開日 2025/04/23 06:35

Qobuzが聴ける“裏ワザ”アプリ!「mconnect Player」をデノン&マランツのプレーヤーで検証

DELAのオーディオサーバーも対応
筑井真奈
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Qobuzに対応するサードパーティ製アプリ

昨年10月に日本で正式スタートして以来、ネットワークオーディオ市場を大いに盛り上げているQobuz。PHILE WEBとしてもQobuzが再生できるネットワークプレーヤー/ストリーマーを積極的に紹介しているが、特にデノン・マランツのユーザーなど、「ウチのプレーヤーはQobuzには対応していない…」とがっかりしている方もいるかも知れない。

実はネットワークプレーヤーのアプリでQobuzに対応していなくても、Qobuzが再生できる“裏ワザ”的な方法がある。それがこれから紹介する「mconnect Player」というUPnP対応のサードパーティ製アプリを活用することにある。

iPadにインストールした「mconnect Player HD」の操作画面。マランツの「MODEL M1」でQobuzを再生している

mconnect Playerは、「UPnPに対応したネットワークプレーヤー」を操作できる汎用アプリである。iOSとAndroidの双方に対応。昨今ではオーディオメーカー自身が自前でアプリを用意することが普通になっているが(それはアプリの出来がオーディオ体験そのものに関わってくるからでもある)、かつては「専用アプリがない、あるいは出来がイマイチなので、汎用アプリを使って操作する」ことも多くあった。汎用アプリはさまざまなオーディオ機器に対応できるため、ひとつのアプリの操作方法さえ覚えればその他の機材についてもそのまま操作できる、というメリットもあった。

このmconnect Playerは、Qobuzにも対応している。つまり「UPnPに対応したネットワークプレーヤー」ならば、mconnect経由でQobuzを再生することができる、ということになる(ただしOpenHomeには非対応なので注意が必要)。ちなみに類似の名前の「mconnect control」というのもあるがこちらはUPnPには対応していない。

mconnectは、広告ありだが無料で利用できる「mconnect Lite」、広告なしで利用できる「mconnect Player」、広告なしで、かつiPadの大画面表示にも対応する「mconnect Player HD」が存在する。無料の「mconnect Lite」でもQobuz再生は可能だが、トラックソートなどいくつかの機能が省略されているため、オーディオ再生にあたっては有償のアプリを推奨したい。

「mconnect Player」「mconnect Player HD」は、いずれもApp Store(iOS)で1,000円、Google Play Store(Android)では660円(2025年4月末現在)。日頃からネットワーク再生を楽しんでいる方ならば、決して買って損はないアプリと言えよう。

mconnectでQobuz再生できる代表的なブランドとしては、前述の通りデノン・マランツのネットワークプレーヤー群が挙げられる。同社広報に確認すると、「HEOSデバイスはUPnPの完全な仕様を満たしているわけではない」とのことだが、実際にデノンの「DNP-2000NE」ならびにマランツの「MODEL M1」で検証したところ、問題なく動作することを確認している。

UPnP Devicesからプレーヤーを選択

mconnectの使い方は簡単で、手元のデバイス(iPad等)とネットワークプレーヤーを同一ネットワーク上に設置。左上の「Play To」をタップすると、「UPnP Devices」のところに、プレーヤー(ここではマランツの「MODEL M1」が登場してくる)

左上の「Play To」の「UPnP Devices」に「MODEL M1」が登場。通常接続すればすぐ出てくることが多いが、数分程度かかることもある模様。焦らずゆっくり待とう

Qobuzと連携したい場合は、右上の「Browser」からQobuzを選択し、IDとパスワードを入力する(TIDALとも連携可能)。さらにタップすると、「New Releases」(新作)や「Streaming charts」(チャート)など楽曲の選択画面となり、自由に楽曲が選択できる。現在再生中の楽曲や再生キューについては、左上の「Player」から確認することができる。

mconnect Player HD上から「Qobuz」を連携させたところ

編集部にて検証してみたところ、ストリーミングクオリティの設定は初期状態ではMP3(320kbps)と設定されている模様。音質クオリティ設定画面は少しわかりにくいが、BrowserからQobuzに入り、中央上にある三本線(ハンバーガーメニュー)から「Setting」を選ぶことで設定することができる。

Browser→Qobuzの中央上にある三本線をタップすると、楽曲の検索やセッティングができる

またオートプレイバック機能は、再生キューの楽曲再生が終了したあと、あなたの好きそうな音楽を自動でセレクトして再生してくれる機能となる。こちらをオンにしておけば、ラジオのように新しい音楽との出会いが広がるだろう。

「Qobuz」ストリーミングにおける音質クオリティの設定や、オートプレイ機能のオンオフも設定できる。ちなみに初期設定ではクオリティはすべてMP3になっている模様なので、ハイレゾで聴きたい場合は絶対チェック!

デノンの「DNP-2000NE」でも問題なく再生できることを確認
Placeholder Image
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iPhone版の「mconnect Player」の操作画面。基本的な機能はiPad版と同じ

その他mconnectに対応しているオーディオ機器としては、DELAのオーディオサーバー群(N1、N50、N100等)、iFi audioの「NEO Stream」、Playback Designs「MPS-X」などが挙げられる。「N50」については、編集部として検証を行い再生できることを確認している。

DELAの「N-50」とアキュフェーズのUSB-DACボード「AD-60」を接続して再生したところ

ちなみに、もうひとつAndroid専用のサードパーティ製アプリとして「BubbleUPnP for DLNA/Chromecast」も、同様にQobuzの再生できると報告されている。こちらは無料アプリとなっているため、普段Androidデバイスをメインで活用されている方はこちらも選択肢となるだろう。

サードパーティ製のアプリも上手に活用して、Qobuz再生をもっともっと楽しんでいただけたら幸いだ。

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