買取専門店「オーディオランド」に聞いた、オーディオ機器のウィークポイント／気をつけるべきポイントとは？

オーディオファンの方であれば、自宅の一部屋で機器を保管するという場合がほとんどかと思います。自宅での保管時に注意すべきポイントや製品を出来るだけ長持ちさせるコツはありますか？

「繰り返しとなりますが、とにかく定期的に使用することです。真空管アンプになりますと、長い間置かれていたことでホコリがたまってしまい、久々に電源入れた際にホコリに火が点いて火災につながるという危険性も出てきます。そういったリスクを回避する上でも、ぜひ心がけていただきたいポイントです。

また、部屋の中では極力、日光が直接当たらないスペースに置いておくことも重要です。特にウッド仕様のスピーカー等になりますと、日光が当たることで色焼けが発生してしまいます。

逆にしっかりと環境が整えられたオーディオルームに置かれていた製品は、長期間放置されていた場合でも状態が良いものも多いです。それぐらい保管環境は重要になりますので、ぜひ注意していただきたいポイントです」（玉田氏）。

■長持ちさせたオーディオ機器、より高く売るコツとは？

オーディオ機器を出来るだけ長持ちさせ、良い製品状態を保つことができれば、いつしか売却を検討する際にも高値で売ることができるということですね。とはいえ、どうしても一部に不具合が生じてしまっているケースも少なくないと思います。売却時に気をつけるべきポイントはあるのでしょうか。

「しっかりと製品知識のある業者に依頼することです。特に修理費用の面では、業者のオーディオ機器に関する知識の有り無しは大きく影響してきます。例としてスピーカーのウレタンエッジでは、メーカーに修理を依頼すると約3〜4万円、外注の修理業者であれば約1万円は費用として発生します。

大型のスピーカーであればローとミッドの2本ずつ、交換費用を安く見積もって1本1万円としても計4万円の値引きとなり、買取額が20万円であれば約20%の値引きになります。お客様も修理費用は仕方がないものとして納得される方が多いのですが、当店ではエッジ交換は自社で対応しており、メーカーにより多少前後はしますが、実際にかかる費用は数千円程度で完結させることも可能です。その分、お客様のご負担なく買取させていただくことができます。

正直、買取店の立場から申しますと、このウレタンエッジのようなケースは値引きがしやすいチャンスともいえます。ですが当店では、お客様の立場を考慮して、同様のケースであれば自社で修理を行いますので、これらはマイナス査定に含まない形になります。そのあたりの背景も含めしっかりとお客様にご理解いただき、『当店ではこれはマイナス査定にはなりません』とお伝えできるのは、当店ならではの強みになります」（玉田氏）。

買い取りする側の立場からみれば、製品にマイナスとなる要素があるならば「出来るだけ安く買い取りたい」というのが一般的ですよね。おっしゃったような対応は我々売る側の立場からすればとてもありがたい話ですが、なぜ積極的なマイナス査定を行わないのですか？

「当店では買い取りした製品は全て手をかけてメンテナンスを行っておりますので、手前味噌ですが他社より高く売却できることがあります。製品知識が薄いと、知識がない分大きく値引きもしやすいという利点はあるかと思いますが、当店のスタッフは豊富な製品知識をもち、大体の修理費用はすぐにイメージすることが可能ですので、保険をかけて大幅に値引きするといったことは少ないです

我々のようにオーディオ機器への知識を豊富にもっていることが、買取する部分においては良い部分と悪い部分それぞれあるかとは思います。ですが、それでも当店では良い部分のほうが多いと思いの元、日々対応させていただいておりますので、ぜひお客様にも安心、信頼感を抱いて当店をご利用いただければと思います」（玉田氏）。



（協力：Tunagu）