公開日 2013/04/22 18:57

“フィリップスの音”を決めるエキスパート、マシュー・ドーレ氏に聞く「ゴールデンイヤー」の真実

ゴールデンイヤーのトレーニング内容も明らかに
ファイル・ウェブ編集部
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そのソフトでは、ゴールデンイヤーの資格試験へ合格するために段階を追ってトレーニングできる。レベル1で基礎、レベル2で“ブロンズイヤー”、レベル3で“シルバーイヤー”といったように、難易度が上がっていく。

レベルは5段階

例えばレベル1であれば、低音の厚い「ダーク」、高域を強調した「ブライト」、そしてニュートラルという3種類の音があることを学ぶ。そして、3つのボタンをクリックして流れてくるそれぞれの音を聴き比べ、「よりブライトなのはどれか?」というクイズに解答する…といったようなテストが用意されている。正解するごとに3種類の音の差が小さくなっていき、このテストに6問連続正解することでレベル2に進めるといった具合だ。

まずはトレーニングで知識を学ぶ

レベル1のテスト画面。正解するごとに音の違いの差が小さくなっていく

レベル2は、流れてくる音楽の中域、高域、低域のどこかがブーストされているか、もしくはカットされているかを見分けるテスト。ここでは8問正解することでレベル3に進めるといったように、次の段階へ進むための難易度も高くなっていく。

レベル2のテスト画面

ゴールデンイヤーはレベル4に設定されており、高中低だけでなく周波数帯域を9つに分け、その違いを10問連続で識別できなくてはならない。その上には“プラチナイヤー”というレベルも設定されており、27段階の違いを聴きわけられなくてはならないという。

レベル4では9段階の差を判別するためにトレーニング

27段階の差を聴きわけられると“プラチナイヤー”に

なお、マシュー氏は大学で電気音響学を先行後、New Transducers Limited社などでスピーカーやドライバー開発に携わっていた経験を持ち、その後フィリップスへ入社し、2012年半ばにゴールデンイヤーの試験へ合格。入社以前に音へ対する経験、知識を培っていたドーレ氏だが「かなり集中しないとゴールデンイヤーになれません」と、厳しい基準、厳しいテストによって実力を裏付けられたのがゴールデンイヤーであると説明し、「このトレーニングはユーザーにベストなものを提供するという目的のためのものです」と言葉を続けた。

インタビューの様子

そして「我々音響チームだけでなく経営陣から他部署にいたるまで全員が音質にこだわっているのが素晴らしいところ」と、全社的に音質へこだわりのある会社であるとした。

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