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【ダイナミックスカスタマイズ/専用室シアター】利用者がそれぞれに美味しい・楽しいと感じる空間づくり

「食べる」「作る」「楽しむ」を “兼ねる” 熊本のシアター&カフェKanelujah(カネルヤ)

公開日 2026/08/05 06:30 遠藤義人
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「長年お付き合いのあるお客様がサラリーマンを早期退職してカフェを開いたんですよ」。今年の春に熊本ダイナミックスカスタマイズのカスタムインストーラー・小山信一郎さんが耳打ちしてくれたので、7月の来熊の折り足を運んだ。

この場を借りて、令和8年熊本地震に被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。本稿にて心からのエールを贈ります(遠藤義人)

カフェKanelujah(カネルヤ)を訪れた

ハウスメーカー×カスタムインストーラーの元祖

熊本・下通からレンタカーで15分ほど。健軍神社にほど近い住宅街の一角に、いかにもカフェっぽいグレー基調のシックな建物が現れた。

階段を上がりエントランスの扉を引くと、高天井の明るい店内が拓ける。美味しそうなパンやスイーツが並んだカウンターがいかにもカフェといった佇まいで、その上から、オーナーの兼子靖也さんが「お久しぶりです!」と笑顔で迎えてくれた。

店先のグリーンはサンシェードにも

Kanelujah店内の様子

兼子さんは初対面ではない。かつてのご自宅を、ダイナミックスカスタマイズ小山さんのシアター施工実例として取材したことがあったのだ。当時、兼子さんはセキスイハイム九州の営業マン。小山さんとともに新築住宅にホームシアターを推進する「シネマスタイル」を創設して、ハウスメーカーとカスタムインストーラーのタッグをいち早く確立した張本人である。

そんな兼子さんは、55歳で脱サラ、2年の準備期間を経て父の土地に移り住み、この店を開いた。カフェKanelujahは、今年の6月で3年を迎える。

兼子靖也さん

「長らく住宅営業を通じて “家に映画館を” とホームシアターを推進してきました。最近では4K映像が普及し、新作だけではなく旧作もリマスターされて、4K UltraHDブルーレイや配信で楽しめるようになりました。昔であればリバイバルで3本立て、朝から晩まで映画館に入り浸ったのと同じような体験が、ホームシアターでできる環境が整ったんですよ。

ですから、お店にもそういう環境を作ってあげさえすれば、映画好きなお客様に楽しんでいただけるのではないかと思ったんです。ウチの実家は煙草屋で、近所の人たちが集まる憩いの場でした。20年くらい前に店を畳んじゃったんですが、そのときの温かい雰囲気が忘れられなくて」と兼子さん。

「カネルヤ」という名は、兼子の店であると同時に、「カフェ」「パン工房」「シアター」の3つを兼ねているという趣旨。食べる、作る、楽しむの3つを同時に楽しめる空間は、まさに美味しいものをいただきつつ、ワクワクしながら大画面を囲んで好きなコンテンツを共有する、リビングシアターの世界観そのものではないか。

「スイーツやパンは妻が担っており、品数は多くないけれどきちんとした品質のいい、美味しいものだけを提供しています。また、毎月メニューを変えて、キッチンを使った料理教室も開いています」(兼子さん)

米粉を使用しもっちりした食感が人気の「箱パン」や、奥様の独自レシピで焼き上げたスコーンなど

奥様が主催するパン教室は定員4名までの少人数制。キッチンステジオで、一コマ2時間ほどで手こねから焼き上がりまで体験でき、パンやレシピを持ち帰ることができる。毎月メニューが変わり、予定が出るとすぐ満枠になるのでInstagramHPでこまめに要チェック

「コーヒーは私が担当しています。お店が厳選した自慢のオススメをブレンドコーヒーとして提供するのもいいですが、私は、飲む人が美味しいと感じなければ意味がないと考えています。7 - 9種類のスペシャリティを自家焙煎して、お客様のお好みに合わせたものをお出しするようにしています。コーヒーが苦手な方には飲みやすいよう工夫したりもしています」と話す兼子さん。さすがハウスメーカーの営業マンならではだなと感心した。

コーヒーはご主人が担当。好みに合わせて都度ブレンドを調整してくれる

貸し切り&防音の「CINEMA STUDIO」を併設

Kanelujah最大の特徴は、完全防音の貸し切りシアタールーム「CINEMA STUDIO」があること。

シアターのコンセプトもコーヒー同様、マスターの好みをお客様に押し付けるものではない。よくバーなどで見かけるデジタルサイネージやパブリックビューイング方式ではなく、自らが観たい映画や音楽ライブのディスクを持参して、貸し切り視聴するシステムにしている。

黒い扉の向こうが「CINEMA STUDIO」

階段状のシネマスタジオ。予約制の貸し切りで、定員8名。お店は木造建屋だが、壁に鉛入りのボードを採用することで遮音。スクリーンは140型で、サウンドは7.2.4構成

「映画って『この作品はこんなところが面白い』と勧めても、その人に刺さるとは限らない。その人が今置かれている状況や、それまでの人生経験に依存するところが大きいと思うんです。私は、とにかく目の前のお客様に喜んで帰っていただくための空間と食を提供するだけ。ですから、そのための質は維持するよう心がけています。

私も住宅を販売してきた手前、空間のクオリティにはこだわりを持っており、この店を造るにあたってもすべて自分で設計して図面まで引いて、設計士さんに申請して建ててもらいました」(兼子さん)

プロジェクターはビクター(左上)のほか、最近AWOL Valerion(左下)も導入。機器はラックにまとめて収納、AVアンプはデノン「AVC-X8500H」(右)

最近はレコードを持ち込む若い人も増えたそう。そこで、初心者にもきちんとした環境で聴いてほしいと考えた兼子さんは、アナログプレーヤーとオーディオ用のスピーカーシステムも設置。内側の2本、チェリー色のDALIが2ch再生用スピーカー

アナログプレーヤーはオーディオテクニカ

「コーヒーを好きな方は、個性的な趣向をお持ちの方が多いと思います。私も音楽的に偏った趣味を持っている自負があるのですが、テーマを設けて壁にジャケットを飾ると『お好きなんですか?』と話しかけて下さる方もいるので。そこからシアタールームに気づいて利用される方もいます」と兼子さん。 Kanelujahならではの相乗効果だ。

壁面には映像と音楽のディスクがズラリ。今回のレコードは「(兼子さんが)ジャケ買い一目惚れで購入したもの」がテーマだそう

Instagram効果で海外から観光客のオススメルートに

最近とみに感じられるのはInstagramの影響力だという。海外のインフルエンサーが投稿すると、急にフォロワーや来店客が増えるのを実感すると兼子さんは話す。

「ここが住宅街の一角なので、穴場とか隠れ家とか紹介されまして、わざわざ訪ねてこられるんです。べつに私としては隠れているつもりはないんですが」と笑う兼子さん。

そんなKanelujah、「余震に気をつけながら、ぼちぼち営業しておりますのでお待ちしております」とのこと。暫くは油断ならない日が続くと思いますが、現地の皆様が落ち着かれた頃に、また元気をいただきに伺いたい。

店の傍らにある祠には焼観音が祀られている。訊くところによると、この祠はかつて100年以上閉じていたが、神奈川から来た霊媒師が「神様に呼ばれた」と自腹でこの祠を開けて以来、この交差点で頻発していた事故がピタリと収まったという

(撮影:土屋 宏)

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Kanelujah(カネルヤ)

熊本県熊本市東区健軍本町36 - 24
営業時間:11時00分 – 19時00分
定休日:月曜日、火曜日
TEL:096-368-5358
MAIL:kanelujah@gmail.com
Instagram:@kanelujah

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