【連載】ガジェットTIPS

「停電でデータが消えた…」 を防ぐ「UPS」。選ぶポイントをサクッと解説

海上忍
2020年08月29日
停電すればコンセントにつないでいる電化製品は止まる...当たり前の話ですが、重要なデータを扱っているオフィスや研究施設では、それが許されません。ごく短い時間の停電でも、電源を失えばコンピュータのシステムは強制終了され、そのとき処理しているデータが失われてしまうからです。

それを防止する装置が「UPS」です。UPSとは、Uninterruptible Power Supply、無停電電源装置のこと。予期せぬ電源障害に備えるための機器で、突然停電しても電化製品にAC電源を供給します。製品にもよりますが、接続する機器とバックアップ時間のめやすを参考に選定すれば、万一の停電に備えられます。

家庭用UPSの例、オムロン「BY50S」

UPSは、業務用だけではありません。いまや家庭にも、パソコンやルータ、ビデオレコーダなど停電によるダメージが大きい電子機器はたくさんありますし、安価なUPSも登場しています。しかし、安価なUPSでだいじょうぶなのでしょうか?

結論からいうと、出力波形が正弦波であれば安価なUPSでも問題ありません。市販のUPSには、平常時はコンセントからの電力をそのまま出力し、あわせてバッテリへ充電してバックアップ運転に備える「常時商用給電方式」と、それにくわえ電圧安定化機能により電圧を安定化させた「ラインインタラクティブ方式」、つねにUPS内のインバータ経由で出力することにより瞬断が生じない「常時インバーター方式」の3種類があり、そのうちもっとも安価な常時商用給電方式でも、電化製品の瞬断対策にはじゅうぶん役立ちます。

その理由は、大半のAC駆動の電化製品に搭載されている「コンデンサー」。10ミリ秒程度の瞬断であれば、コンデンサーに蓄えられた電力で賄えるため、電化製品のシステムが強制終了されてしまうほどではありません。どの程度の瞬断に耐えられるかは製品次第、公表されないため実際に停電が発生しないことにはわからない部分はあるものの、常時商用給電方式のUPSでも対応できるレベルであることがほとんどです。

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