「Pixel USB-Cイヤホン」

3,000円台の“純正” Googleアシスタントイヤホンがかなり使える! 40カ国語翻訳や通知読み上げをテスト

編集部:成藤 正宣
2018年11月09日
Google純正スマホ「Pixel 3/3XL」の日本投入発表と共に、日本のGoogleストアには関連アクセサリーが続々と追加されつつある。Pixel 3/3XLの付属イヤホンで、Googleアシスタント対応の「Pixel USB-Cイヤホン」もそのひとつだ。

Pixel USB-Cイヤホン(直販価格3,456円/税込)

Pixel USB-Cイヤホンは、直販価格3,456円(税込)と手頃な価格で、48kHz/24bitまで対応するDAC内蔵のインナーイヤー型モデル。ハウジングはアップルのEarpodsに似ており、スマホ付属イヤホンとして使い古された形状だが、ケーブルの一部をハウジングの溝に挟み込み、イヤーループを作れる点が違いとなる。

全体的なデザインは、スマホ向けイヤホンでおなじみの形状。細部で差別化している

オンキヨーのハイレゾ再生対応アプリ「HF Player」で、対応サンプリングレートが確認できる

耳の形に合わせてイヤーループの大きさを調節し、耳のくぼみに沿わせることでフィット感を高められる。似た形状のアップルEarpodsが耳に合わなかった人も、Pixel USB-Cイヤホンならピッタリ装着できるかもしれない。

ハウジングの中ほどにケーブルを噛ませる溝が設けられている

自分の耳に合わせてループの大きさを調節すれば、装着時の安定感が高まる

音はこの価格帯の製品としては全体的にクッキリめで、中低域がせり出してくるような印象。Earpodsに比べると低音の量がやや抑えられており、このあたりでも差別化を図っているように感じられる。

さて、とりあえずUSB Type-Cに接続すれば、スマホ用イヤホンとして過不足無く使えるPixel USB-Cイヤホンだが、同時に純正のGoogleアシスタント対応イヤホンであるという点も見逃せない。Pixelのヘルプページでも紹介されている通り、Pixel 3をはじめとしたAndroid 9.0の端末に接続すれば、Googleアシスタントを活用してさらなる便利機能が利用できる。3,000円半ばのイヤホンでどこまでの使い勝手が得られるのか、ヘルプページで取り上げられている2つの機能を実際に試してみたい。

Pixel USB-CイヤホンとGoogleアシスタントとの連携は、Pixel 3/3 XL以外でもAndroid 9.0 を搭載した端末であれば使うことができる。せっかくなので、今回はEssential Productsの「Essential Phone PH-1」に接続した(過去のニュース)。元Android開発者 アンディ・ルービン氏の下で開発されたことで話題となったこのスマートフォンは、ハードウェア/ソフトウェアともにシンプル。Android 9.0にもベータテストの段階から対応していた。テストベッドとしては最適なモデルだ。

シンプルなAndroid端末「Essential PH-1」でテストした

最初の接続時は、GoogleアシスタントアプリでPixel USB-Cイヤホンのセットアップを行う。イヤホンを接続し、ホームボタン長押しでGoogleアシスタントアプリを起動。その後、表示される手順通りにセットアップを行うと、設定画面の「アシスタント デバイス」欄に表示され、設定完了となる。

Googleアシスタントの「アシスタント」タブ下にデバイスメニューが存在。詳細な設定ができる

まずはヘルプページでもフィーチャーされている機能の1つ、「通知読み上げ」を試してみた。リモコンマイクの音量+ボタンを長押しすると、音量が上がる代わりに、通知バーにある通知の読み上げが開始される。「○○時××分です〜」という現在時刻のアナウンスに続けて、通知があればそのメッセージを読み上げ、なければ「現在、新しい通知はありません」と報告する。

通知バーのお知らせに連動し、音声読み上げを開始する機能

どのアプリの通知を喋らせるかは自由に設定できる

一度読み上げた通知は次の読み上げでは飛ばしてくれるし、どのアプリの通知を読み上げるかも個別に設定可能。不要な情報まで延々と聞かされることはない。新しい通知が来たときもその都度チャイムと言語でアナウンスするので、スマホで音楽を聴くユーザーにもピッタリだろう。

2つ目に試したのは、Google翻訳アプリを使用した翻訳機能だ。Google翻訳アプリを開き、マイクが2つ描かれた「会話」アイコンをタップ、またはGoogleアシスタントで「 〜語を通訳して」などと話しかけることで翻訳機能が起動。自分の言語と相手の言語をリアルタイムで相互に翻訳してくれる。なお、翻訳可能なのは約40言語と非常に多い。

「Google翻訳」アプリの会話モードが使いやすくなる

自分が話すときはリモコンマイクの中央ボタンを押しながら喋り、相手は画面右下のマイクアイコンをタップしてからスマホのマイクに向けて話しかけてもらう。すると自分の話した内容はスマホのスピーカーから、相手の話した内容はPixel USB-Cイヤホンから、それぞれ合成音声で翻訳されたものが聞こえるという仕組みだ。

2カ国語翻訳モードを相手に提案する際表示するガイダンス画面

このあたりで、既にスマホ版Google翻訳を使いこなしている方は「別にイヤホン無くてもスマホだけで使えるじゃん」というツッコミを入れたくなる事と思う。その通り、2カ国語翻訳自体はスマートフォン単体でも使うことができる機能だ。この場合、お互いに画面のマイクアイコンを押し、スマホ内蔵マイクに向かって話しかけることになる。マイクアイコンを押すのが面倒であれば、どちらが喋ったかをアプリに判別させる「自動認識モード」も使うことができる。

こちらはUSB-Cイヤホンを接続しない、ノーマルな状態のガイダンス画面。イラストや文言が細かく変わっているのが分かる

ただ、使い勝手の良し悪しで言えば、Pixel USB-Cイヤホンを併用したほうがずっと使いやすい。単純な話だが、マイクとスピーカーが話者2人それぞれの分用意できるので、話し手が入れ替わる度にスマホの受け渡しを繰り返す必要がない。スマホのマイクをずっと相手側に向けていればよく、とても楽だ。

肝心の翻訳機能だが、日本語 - 英語間では短い質問ならそつなく変換できるが、長文や固有名詞のある文章を翻訳した際、不自然な言い回しや突拍子もない誤変換が起こるのは相変わらず。「海外旅行はGoogle翻訳に全部おまかせ」というレベルには至っていない。とはいえ、数年前の翻訳精度に比べれば隔世の感がある。

また、音声認識自体の精度はかなり高い。Pixel USB-Cイヤホンのマイクに早口言葉を吹き込んで試してみたが、同音異義語や固有名詞もはっきり判別された。何か所か噛んだり、言いよどんだりもしたのだが、そこもうまい具合に補正してくれたようだ。音声認識や翻訳に導入されているディープラーニングの威力が遺憾なく発揮されている。

おなじみの早口言葉の翻訳にチャレンジ。固有単語の多い文章を早口でまくしたてても、かなりの精度で音声認識が行われた。翻訳精度や、長い文章の変換が追いつかないのはご愛嬌といったところ



Pixel USB-Cイヤホンは、「Google純正スマホの純正アクセサリー」という位置づけに加え、インナーイヤー型に少しアクセントを加えた、デザイン/装着性も万人向けのニュートラルな製品という印象だ。

また、Googleアシスタントに最適化されたデバイスが3,000円半ばで手に入るという点も大きい。今後、Googleアシスタントの機能がますます拡充されることは想像に難くなく、それを快適に扱えるイヤホンのスタンダードとして活躍しそうだ。

関連記事