Earfun「Wave Pro X」徹底レビュー! フラグシップ級スペックの“全部入り”高コスパヘッドホン、その実力は?
例えばYOASOBIの「Halzion」(アルバム『E-SIDE 2』収録、96kHz/24bit)。イントロのギターカッティングは立ち上りの鋭さで弦のテクスチャとリズムの存在感を増し、倍音がしっかりと乗ることで空間に吸い込まれるかのように広がる爽快感が魅力。
高域が充分に伸びつつ解像度も伴っていることが分かる例で、ハイレゾの醍醐味を堪能できる。これには同軸デュアルドライバーのうち、10mm LCP振動板の恩恵が大きそうだ。
また同楽曲は歌詞が英語で語尾の軽さとミックスの調整によってリズムが日本語バージョンよりも軽快なサウンドだが、本機ではそうした違いも克明に感じられるのが興味深い。オーディオ機器としの器の大きさ、懐の深さを感じる。
低域は主にφ40mm大口径のDLC振動板ドライバーが担当するが、音調としてはタイトでクール。例えばバスドラムは曖昧に膨らむことなく、立ち上りの鋭さで輪郭を描き、澄んだ空間に音色を丁寧に描写。同曲では起伏を抑え淡々としたリズムの直線性が際立ち、冷静なスピード感が実に心地よく感じる。
ハイレゾの効果は高域の伸びや解像度が話題になりがちだが、高密度なデータは低域の質感表現向上にも効果を発揮しする。本機においては、情報量の多い低域をしっかりと引き出す能力が確認できた。
ノイキャン性能も「価格以上のパフォーマンス」
次にiPhoneと組み合わせてAAC接続でストリーミングサービスの音質を確認。Daft Punkの「Give Life Back to Music」は、引き締まりつつもしっかりとした厚みが感じられ、グルーヴが軽快に駆け抜ける。
ハイレゾでは音源の密度を引き出すことによる質感の濃さが印象的だったが、AACでは一般的に軽く感じてしまう場面も重みが加わってどっしりと安定。圧縮音源も聴き映えするトーンで楽しめ、ハイレゾに限定せず、幅広い音楽をコントラスト豊かに楽しめるだろう。
本機のアピールポイントであるANC機能と通話時のノイズキャンセリング効果も実際に試してみた。ANC性能は老舗ブランドのフラグシップモデルと比べると、声よりも高い周波数帯域で一歩譲る感は否めないが、価格が1/2〜1/4であることを考えると充分に納得できるもの。
特に地下鉄構内や空調などのゴーッと響き続ける騒音には明らかな効果が体感でき、音量を小さく設定しても再生音が聴き取り易く音質体験の面でも有利。何より、低音騒音によるストレスの緩和効果を考えると、価格以上のパフォーマンスに感じた。

通話時に相手に伝わる自身の声は、明瞭で音色もナチュラル。8基のマイクは指向特性を利用して自身の声と周囲の音を分離できるほか、「AI cVc」が騒音を低減。実際にも周囲の音を充分に低減しつつ、自身の声を不自然にすることなく、実用的な聴き易さが確認できた。
ヘッドホン選びで悩んだら「Wave Pro X」で間違いなし
一般的に“全部入り”のフラグシップモデルは、音質と機能の両面で理想的だが、価格面からマニア向けあるいは大人向けの製品と言わざると得なかった。かといって、ヘッドホンは何年か使い続ける製品なので、予算に合わせて機能を取捨選択するのも難しい。
その点本機なら、手に届く価格で“全部入り”。製品選びでの悩みを少なくしてくれるはず。
肝心の音質対コストパフォーマンスも抜群で、悩んだら本機「Wave Pro X」という選択でも良いだろう。
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(提供:Earfun)

