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JBL/FIIO/ソニー 3モデルをチェック!『オーディオブランドのゲーミングヘッドホン』実力はどうなの?

公開日 2026/09/04 06:40 ハッチ/LevelUp Logy
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1990年代後半のオンラインPCゲームの台頭により、ボイスチャットの需要が求められ、マイクを搭載したヘッドセットの需要が増加。eスポーツの盛り上がりもあり、ここ5 - 6年ではコンシューマーゲーム機でもボイスチャットの需要が増え、老舗オーディオメーカーのゲーミングブランド・製品も登場してきている。

ゲーミングヘッドセットは、主にFPSにて足音の位置情報から敵の位置を把握したり、クリアなマイク音声により、チームメイトと正確な情報のやり取りが行えたりするメリットがある。

2026年、オーディオファンにも馴染み深いブランドであるJBLとFIIOから手ごろな価格のゲーミングヘッドセットが発売された。また、少し時期を遡ると、ソニーが展開するゲーミングブランドであるINZONEのヘッドセット「INZONE H3」にも新色ブラックモデルが追加されている。

いずれも価格は1万5000円以下と、ゲーミングヘッドセットの入門機としてはお買い得となっている。そこで今回は、ふだんあまりゲーミングヘッドセットに馴染みのない人向けに、オーディオブランド系ヘッドセットの音質、およびゲーム用途としてどれぐらい使えるのかを紹介しよう。

なお、価格は公式直販サイトの税込価格を案内している。

JBL:低音の響きも良いゲーム全般&映画視聴にも好適

製品名:JBL Quantum 250/直販価格:11,000円/マイク付き実測重量:約289 g/ケーブルの長さ:約150cm/カラー:ブラック、ホワイト

「JBL Quantum 250」は、老舗オーディオブランドJBLから2026年2月26日に発売された3.5mmアナログ接続のゲーミングヘッドセット。

“Quantumシリーズ” は、2020年にJBLより登場した、ゲーミングに特化した独自テクノロジーを搭載したシリーズ。同社がゲーム用に専用開発した最新の音響技術「JBL QuantumSOUND Signature」により、リアルな没入感をもたらす音響空間と、正確な音の位置情報が得られる。

Quantum 250は、2023年に発売されたQuantum 200の実質後継モデルで、カーボン素材を採用した3層ダイアフラム構造により、バランスの取れた振動応答、高レスポンスと効率性を実現すると謳う。

4極の3.5mmオーディオケーブルは着脱可能。赤紫と濃い紫の編み込みタイプで、絡まり辛く断線しにくいものになっている。椅子に座りながら机のモニター横に置いたゲーム機/PCとの接続に十分な150cmの長さとなっている。

ゲーミングヘッドセットのケーブルは黒一色が多いなか、カラフルな色合いで洒落っ気もある

ヘッドバンドは長さ調整ができず、やや窮屈な感じは受けるが、慣れれば問題ないといった側圧。実測ではマイク付きでも約289gと軽量で、メッシュのハンモック構造のため、頭頂部への圧力は少なくフィット感は申し分ない。

イヤーパッドにはメモリーフォームYM80を採用。密度が一般的な40 - 60 kg/m3よりも高密度な80 kg/m3で、耐久度もあり、もちっとしたフィット感がある。

ハンモックも紫色と、ワンポイントのカラーリングでカジュアルな印象

本機は3.5mm接続でも専用アプリ「JBL QuantumENGINE」が使用できる。スマートフォン用のアプリとパソコン用のソフト、どちらも用意されている。プリセットにはFPS、MOBA、RPGといった各種ゲームジャンル向け。また、対戦で主要な音が聞きやすくなるGTA5、Apex Legends、Valorantと人気FPS向けを揃える。

 「JBL QuantumENGINE」では、イコライザー以外にマイクゲインの調整、自分の声を確認できるサイドトーン、空間サウンドが設定できる

音質は低音や中高音の響きも良く、銃撃の音の重低音もしっかりと感じる。定位感もあり、Apex Legendsではしゃがんで歩く足音の方向も捉えられるほど。

Nintendo Switch 2では『スプラトゥーン レイダース』を使用して音を確認したが、ペイント攻撃の軽快な音やポップなBGMとのバランスも良い印象だ。

『スプラトゥーン レイダース』PvEのタイトルではあるが、数千円のより安価なヘッドホンなどよりは音の解像感が高くなる。ゲームへの没入感も好適だ (C)Nintendo

楽曲の検証には、「ペルソナ5」の通常戦闘曲『Last Surprise』、絶賛放映中のテレビアニメ「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」のOP曲『GO GHOST』のハイレゾ版で確認した。

音が立体的になる空間サウンドは3段階あり、“ラージ” 設定だとより音が広がり、コンサート会場のような広い場所で聴くような音場でサウンドが楽しめた。

また、低音の響きが良いためアクション映画などを視聴した際の重低音とも相性抜群。そうしたエンタメでも活躍してくれそうだ。

マイクは着脱式で、前モデルの4mmよりも大型化した6mmの単一指向性ノイズキャンセリングブームマイクを採用する。コンシューマーゲーム機や最近の4極端子がついたゲーミングPCなら問題ないが、マイク入力とヘッドホン出力が分かれているPCなどの場合は4極からマイク入力とイヤホン端子に分けられるオーディオ変換ケーブルを使うかDACなどが必要になる。

4極ヘッドセット用のオーディオポートがある場合は、差すだけでマイクも使用できる 
パソコンによっては4極からの変換ケーブルを使用しても背面でしか認識しないことがある

FIIO:高性能DAC内蔵でゲーム機でも高品質なサウンドが楽しめる

製品名:FG3/直販価格:14,660円/マイク付き実測重量:約297 g/ケーブルの長さ:約60cm/カラー:ブラック

FIIOの「FG3」は、2026年7月31日に発売されたばかりの、同社初ゲーミングヘッドセット。

FIIOは、中国の広州に本社を置く、世界最大級のポータブルオーディオ機器メーカー。高音質なデジタルオーディオプレイヤーや、ポータブルアンプ、DAC、イヤホンなどを手ごろな価格と高い品質で提供して幅広い支持を得ている。

FG3は、同軸配置の50mm+16mmデュアルダイナミックドライバーを採用し、点音源で位相・指向性を高度に統一。それにより、高精度な定位感を実現すると謳う。

また、高性能DAC&ヘッドホンアンプチップを内蔵。最大192kHz/24bitに対応し、Hi-Res Audio認証も取得している。また、7.1chバーチャルサラウンドにも対応する。

ハウジング部はサンドブラスト加工され、ヘッドバンド部はアルミむき出しと、一般的なヘッドホンのデザイン。ヘッドバンドは片側44mmずつ大きく調整できるため、頭の大きい人でも安心なつくりだ。

片側実測44mmほど長さを調整可能

頭頂部が触れるクッションはやや薄いものの、マイクを付けた状態での重量は実測約297gと軽いため、長時間使用しても問題なかった。

 ヘッドバンドの下にクッションがある

本体備え付けの3.5mmジャックケーブルは着脱不可で、ナイロンスリーブを採用。長さは100cmとやや短く感じるかもしれないが、着脱可能なインラインコントローラー付きのUSBケーブルを取り付ければ、全長が約220cmくらいと長くなる。

そのため、テレビに接続したゲーム機から距離を取ってソファーに座って使う際も困らないだろう。インラインコントローラーでは、モード切り替えとミュート、音量調整が行える。

インラインコントローラーでは、モード切り替えとミュート、音量調整が行える

PCにUSB接続した際には、Webベースの「Fiio Control Web」でイコライザーの調整が行える。

 「Fiio Control Web」は現状英語と中国語にしか対応していないが、プリセット名と数字のみなので、英語でも困ることはなさそうだ 

Fiio Control Webでは、「Game」「Cinema」「Common」の3つのタブがあり、それぞれ調整可能。CommonではUSER設定が1から10まであり、USER設定のみ「EQ Switch」をオンにした場合に手動で設定できる。

音質は中低域の響きが良く、ゲームのBGMの迫力もある。さらに全体的に解像感が高く、定位感もバッチリだった。

楽曲のリスニングでは、『GO GHOST』の男性ボーカルの中高音が良く響き、バックが楽器の音もいろんな方向から立体的に聴こえる。

ヘッドセットにDACが搭載されているため、Nintendo Switch 2などのゲーム機でも恩恵を受けられ、「スプラトゥーン レイダース」でも解像感の高い粒だったサウンドでゲームが楽しめた。

さらに、着脱対応のマイクはENCノイズキャンセリングを備える。マイク性能は価格以上で、ノイズのない非常にクリアな声でボイスチャットが行えた。ボイスチャットを行いながら友人とマルチプレイをしたい人には、このマイク性能だけでもオススメできるレベルだ。

 マイクは柔らかく角度が付けやすい着脱式のブームマイク

ソニー:ロングセラーの入門機

INZONE H3/直販価格:9,900円/マイク付き実測重量:約300 g/ケーブルの長さ:約120cm/カラー:ブラック、ホワイト

INZONE H3は、ボイスコイルにCCAW(Copper-Clad Aluminum Wire)を採用した40mmネオジウムドライバーを搭載し、実売は9,000円前後と手ごろな価格帯の定番ゲーミングヘッドセット。

2022年6月発売と4年以上前のモデルだが、前述したように昨年に新色が登場。カラー以外に性能面での違いは無い。レビューでは、ホワイトのモデルで検証を行った。

ソニーのゲーミングブランドINZONEの最安モデルの入門機として、コスパを求めるユーザーに長年愛されている。

全体的に角に丸みを持たせたスタイリッシュなデザイン。ナイロン素材を採用した、さらさらした肌触りの良いイヤーパッドは柔らかく耳を包み込む。頭頂部のクッションもそこそこ弾力があり、実測約300gと軽量なうえ片側35mmずつ調整できる。

ヘッドバンドの長さは調整可能
頭頂部が当たる部分には、合皮で覆ったクッションがある

左側には音声ダイヤルがあるだけのシンプルな構造。マイクは着脱ができず、フリップさせるとミュートになる。

マイクやケーブルは着脱できない。そのぶん、別々に保管して無くす心配はない

ヘッドホン部から伸びているケーブルは、3.5mmのアナログケーブルだが、付属のオーディオボックスに接続することでUSB接続が可能になる。PCとUSB接続した時のみ「INZONE Hub」という専用アプリでサウンドプロファイルを変更したり、立体音響を有効にできたりする。

また、スマートフォンアプリの「360 Spatial Sound Personalizer」を使用し、自分の耳を撮影することで、聴感特性データを作成。そのデータをサーバー経由で連携することで、自分に合った立体音響が楽しめる。

 ヘッドホンから伸びる3.5mmケーブルは実測約120cm。オーディオボックスを取り付けると、300cmくらいまで延長してゲーム機やPCに接続できる
事前に作成した聴感特性データがあれば、「INZONE Hub」からソニーのアカウントでログインして連携できる

音質は低音が控えめで、FPSの足音が捉え易い意図が見られる調整、かつ高音よりのバランス型といった印象。

Apex Legendsの銃撃音はやや軽いが、高音は拾い易くリロードの音は分かり易い。スプラトゥーン レイダースのようなポップなサウンドのゲームは、重低音が少ないため相性は悪くない。

リスニングでは「ペルソナ5」の『Last Surprise』でボーカルの裏で鳴るチリンチリンという高い音などは明確に聞こえ、そうした特徴的な高音が鳴る楽曲や、高い声の女性ボーカル曲のリスニング相性は良さそうだ。

無線も使える高性能モデルや、より安価な鉄板モデルも

eスポーツでの競技に影響がある遅延のみを考えると、信号処理の工程数が少ない有線が最も有利だ。しかし、動画視聴や、音楽鑑賞、ボイス通話ではほぼ気にならないレベルの無線接続のヘッドセットもある。

理想を言えば、高価にはなるが競技性の高いゲームをプレイする際は有線、動画視聴など普段使いは、ケーブルレスにより楽な姿勢で楽しめる無線が可能なマルチデバイス接続のヘッドセットが魅力的。

たとえば、SteelSeriesの「Arctis Nova Pro Omni」は、Hi-Res Wireless認証を取得している。また、GameHub経由で同時に2台のデジタル機器と接続でき、Bluetooth、有線接続と最大4台の同時接続が行える。バッテリー交換もできるなど隙もないが、直販で65,980円という価格が入門者にはネックだろうか。

 製品名:Arctis Nova Pro Omni/直販価格:65,980円/カラー:ブラック、ホワイト、ミッドナイトブルー

もう少し安価な製品で言うと、世界中のeスポーツチームや選手の協力により設計されたLogicool「G PRO X 2 LIGHTSPEED」も鉄板だ。50mm PRO-G グラフェンドライバーを搭載。

独自のLIGHTSPEED接続は、体感遅延が少なく、約30mの接続範囲を持ち、カジュアルなゲーミングがワイヤレスで快適に楽しめる。また、Bluetoothに加え有線接続にも対応し、直販価格は35,750円だが実売では2万7300円前後と、マルチデバイス接続としては手が出しやすい。

製品名:G PRO X 2 LIGHTSPEED/直販価格:35,750円/カラー:ブラック、ホワイト、ピンク

低価格なモデルだと、3.5mmアナログ接続のゲーミングヘッドセットのRazer「BlackShark V2 X」の直販価格は7,599円と、かなり手が出しやすい。

重量わずか240gと超軽量で、カラーリングも4色と豊富。高音、中音、低音をそれぞれチューニングしたRazer TriForce 50mmドライバーを採用。パッシブノイズキャンセリングで高い遮音性があり、7.1サラウンドサウンドにも対応する。

製品名:BlackShark V2 X/直販価格:7,599円/カラー:ブラック、ホワイト、グリーン、クオーツ(ピンク)

ほかにも有名どころだと、米国を代表するゲーミングギアブランドTurtle Beach(タートルビーチ)の60mm Eclipseデュアルドライバーを搭載した「Stealth PRO II」(54,800円)、PC関係の製品を多く手がけるコルセアの、5万円を切る価格ながらノイズキャンセリングを搭載した「VIRTUOSO MAX」(44,980円)も候補になってくるだろう。

また、平面磁界駆動ドライバーのヘッドホンで知られるオーディオブランドHIFIMANと、ASUSのゲーミングブランドROGがタッグを組んだ平面磁界ゲーミングヘッドセット「ROG Kithara」は直販53,980円で販売されている。ROG専用チューニングの100mm平面磁界駆動ドライバーを採用し、「本物のハイファイ再生を求めるゲーマーへ捧げる」と謳う一台だ。

まずは馴染み深いオーディオブランドの高コスパモデルを選ぼう

昨今はオーディオとして馴染み深いブランドから、ゲーム用途を意識したヘッドセットが数多く販売されている。高価なモデルは、剛性の高いハウジングなどでより歪みのない音を再現してくれる。また、マルチデバイス接続の対応など高い付加価値を持っている。

しかし、ゲーム入門用として考えている人であれば、有名オーディオブランドから発売されている有線で手ごろな価格のゲーミングヘッドセットから始めてみはいかがだろうか。さらにゲームのサウンド環境をステップアップさせたくなったらゲーミングブランドを選んでみると良いだろう。

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