HOME > レビュー > 1万円台に爆誕した有線イヤホンSGENE「Kaimei」は「値札を二度見するくらいバランスのいい音」

PRデビュー作にしてVGP2026SUMMERで金賞を受賞

1万円台に爆誕した有線イヤホンSGENE「Kaimei」は「値札を二度見するくらいバランスのいい音」

公開日 2026/07/21 06:30 岩井 喬
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

イヤホンと同時発売の交換ケーブル「Ame」

インプレッションを語る前に、Ameについても軽く触れておこう。

SGENEブランドとして初のリケーブル製品であり、導体に単結晶銅と銀メッキ銅銀合金を組み合わせた4芯ハイブリッド構造を採用。コネクターは2ピン0.78mm(CIEM/FLAT)かMMCXが選択でき、プレーヤー側はバランス4.4mmのみとなる。

名前は雨が由来であるが、都会に降る雨のムードを演出しているそうで、肌で感じる湿度を含んだ空気、雨の降りはじめに感じるペトリコールの香りを思わせる幾分暗めのスモーキーな音色にまとめ上げ、解像度志向とは一味違う深みのある音質を追求している。

交換ケーブル
SGENE
Ame
¥OPEN(実勢価格8,800円前後)
Ameは0.78mm2pinコネクターを採用。
Ameのパッケージアートも音をイメージさせる。

歌モノとの相性は抜群だが、オールジャンルいけるバランスのいい音

KaimeiのサウンドであるがAstell&Kern「SP3000」と繋いで確認。ボーカル帯域のヌケのよさ、口元の動きまで見事にトレースしており、歌モノとの相性は抜群によい。

一方、クラシックのオーケストラでは管弦楽器の旋律もウェットかつよくほぐれており、余韻のクリアさ、ハーモニーの爽やかさについても表現力は高い。このことからも特定のジャンルに特化したチューニングでないことが理解できる。

ローエンドはアタック感を強く感じさせ、穏やかな音伸びはかなり下の帯域まであることを実感。幾分木管パートが細身になるが、全体の解像度、音場のクリアさも高く、暗闇に差し込む一筋の光明のように音がスッと立ち上がるコントラスト表現のよさも魅力的だ。

TOTOなどのロックのリズム隊はキックドラムのエアー感を巧みに描き出し、ベースの密度感と押し出しのよさも適切に表現。

出色なのはエレキギターの描写力だ。ディストーションのエッジが高域にかけて強調される場面でも、きつくなるギリギリのところで抑えており、ピッキングのキレとリフの重みをバランスよく聴かせてくれる。

Kaimeiの付属品。ケーブルブランド「SoundsGood」での開発で培ったノウハウを活かし、8芯構造の銀メッキ単結晶銅ハイグレードケーブルが付属する。かなりしなやかなケーブルなので、取り回しがよい。

ガールズバンドがフィーチャーされたいくつかのアニメ作品の楽曲も聴いてみたが、『けいおん!』の放課後ティータイムであれば、甘めのボーカルのほのかにふくらみある質感とエッジの利いたエレキギターのクリアな際立ち、リズム隊の厚みのナチュラルさが絶妙に融合する。

加えて『ぼっち・ざ・ろっく!』の結束バンドでは、よりダイレクト感が高く、各パートの鮮やかさとリズムの濃さ、巧みでブライトなエレキギターのピッキング、コシのあるディストーションの存在感が躍動的だ。

最後に選んだ『ガールズバンドクライ』のトゲナシトゲアリでは、分離感のよいボーカルの明瞭さと、エネルギッシュなエレキギターとの対比、そこに加わるシャープで煌めきのよいピアノの爽やかさ、安定的で密度のあるリズム隊との盤石なバランスが見事だ。

一連のアニメ系ガールズバンド作品を聴いて感じたのは、各バンドの特性を鮮やかに描き出すバランスのよいサウンド性と、ステージのそばで聴いているかのようなエナジー溢れる力感の表現の確かさである。まさに聴きたいパートをクリアに追うことができる爽快さがKaimeiの持つ長所かもしれない。

(提供:株式会社伊藤屋国際)

前へ 1 2

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

トピック: