「推せる!」キューブデザインと映像美。TCLのポータブルプロジェクター「PlayCube」は期待以上の満足度

先日、遂にプロジェクター市場への参入を果たしたグローバルテレビブランドの雄であるTCL。透過型液晶デバイス採用のモデルとしてリリースされた「PROJECTOR A1s」「PROJECTOR C1」は、Google TV搭載のコンパクト機という、現在のプロジェクター市場におけるメインストリーム・プロジェクターとして登場したが、クオリティも優秀であり、多くのユーザーのニーズを満たしてくれるモデル群であった。

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フルHD/HDRに対応し、Google TVを内蔵、そして自社開発(TCL CSOT)の液晶デバイスを搭載するという、TCLブランドならではの強みを生かしたプロジェクター群のクオリティをチェック
しかし、そこで止まらないのがTCLだ。続いてDLPデバイスモデルの「TCL PlayCube」(以下、PlayCube)が投入されたのだ。現在、「GREEN FUNDING」にてクラウドファンディングを実施しており、10月19日の期間までプロジェクトが開催中。通常価格の税込112,500円前後から最大20%オフで購入できるコースも用意されている。

GREEN FUNDINGで「PlayCube」先行支援受付
最大20%オフのプランも受付中。10月19日(日)までクラウドファンディングを実施
PlayCubeは、先に登場した2モデルとは、また別のニーズに応えてくれるポテンシャルを秘めたモデルだ。フルHD解像度やGoogle TV搭載といった仕様は共通しているが、さらに小型・軽量、かつバッテリーを内蔵しており、設置性や可搬性をさらに高めたポータブルプロジェクターとなっている。
本モデルのデザインを見れば、説明されずともおわかりいただけるだろう。さらにコンパクトで、ユニークで、スタイリッシュ。エッジの効いた先進的な製品を好むようなユーザーに向けた、ちょいと尖ったポータブルプロジェクターであると。早速、PlayCubeの魅力を深掘りしていこう。
アイコニックなキューブ型デザイン、スムーズな角度調整で天井投写まで設置も思うまま
“エッジの効いたユニークさ” は、アイコニックなキューブ型フォルムと、そこに搭載された設置角度調整機構から醸し出されているだろう。ルービックキューブから着想を得たというその形状と機構は、本体をプロジェクター部の立方体とスピーカー部の直方体に分割して回転軸でジョイント、そこを捻って回して両部をずらすことで設置角度を調整するというものだ。
それによって天井投写まで可能な仰角調整や不整地への置きやすさなどを実現。美観と機能を兼ね備える見事なデザインと言える。深みのあるダークグリーンを感じさせるブラック仕上げの質感も上質であり、かつてのPC「NeXT Cube」然り、漆黒の立方体には不思議な魅力がある。
外形寸法は幅149×高さ96×奥行き96mmで質量1.3kg。テーブルなどはもちろん、ベッド周りなどにも置けそうなサイズ感であり、多種多様なシーンでPlayCubeを持ち出したくなる外観となっている。
その小さなキューブを、適当な場所に置いて電源を入れれば、フォーカスと台形補正が自動で作動して映像が整う。自動調整の精度も良好で、音元出版の視聴室で実際に操作してみた際は手動での補正が必要なかった。
バッテリー内蔵で連続再生時間は最大3時間、Google Castでスマホの映像も大画面で
操作周りはGoogle TV搭載プロジェクターとして標準的なものなので、設定から映像コンテンツの視聴中の操作でも迷う部分は無かった。
付属リモコンにはYouTube/Netflix/Prime Videoのダイレクトボタンを備えており、マイクボタンからはGoogleアシスタントによる音声操作が可能となっている。
内蔵バッテリーによる連続再生は最大3時間。また80%充電を目安とした「チャージ保護」設定も用意されている点は安心感がある。計算上は80%でも2時間半弱は使用できるので、長期仕様を見据えてバッテリーを労りつつ運用できるも実用的なのだ。
本機は身軽なワイヤレス使用が基本になると思うが、HDMI入力も用意はされており、ゲームコンソール等の接続できる。入出力端子は他にも、充電用USB Type-C、USBメモリー用のUSB Type-A、ヘッドホン出力を備える。
5Wフルレンジのモノラルスピーカーはセリフがクリアで銃声も抜け良く表現する
PlayCubeは、定評あるメーカーのチップとLED光源を組み合わせたDLP方式デバイスを採用。
DLP方式は小型化と明るさの両立が得意で、実際に本機は、コンパクトでありながら、A1sの600ルーメン(ISO)を上回る750ルーメン(ISO)の明るさを確保している。屋内外のより幅広い明るさ環境での使用を想定した設計だ。スピーカーは、5Wフルレンジ1基によるモノラル構成。
画質・音質にチェックでは、映像モードを「映画(HDR10)」、音声モードを「映画」にしたセッティングを基本として視聴を始めてみると、まず好印象だったのは意外にも音の方だった。
映画『シティーハンター』(Netflix)の地下空間での銃撃戦シーンでは、その声のクリアさや銃声の抜けに驚かされた。スピードローダーを用いてのコルトパイソンへの銃弾装填の金属音の精密感やキレもよし。
さすがに銃声等の低音側の響きやBGMのベース側の存在感や広さの空間表現は薄れるが、中域以上の帯域での声や物音の描写については、このサイズのモノラルスピーカーでこのクオリティなら文句なしだ。
視聴時は自分の手前あたりに本機を置いていたのだが、その距離感に置けるコンパクトさを含めてのサウンド設計が上手く働いているのかもしれない。
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