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PRDALIとPolk Audioのエントリーラインを組み合わせて音質をチェック

リビングに最適なプリメインアンプはどっち?「DENON HOME AMP」vs「MODEL M1」比較レビュー

公開日 2025/02/10 06:30 高橋 敦
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■MODEL M1、瞬時電流供給を追求した回路設計で惚れ惚れするほどの “クリア” さを実現



マランツ「MODEL M1」 154,000円(税込)

MODEL M1も十分に高出力なClass Dアンプを搭載。そしてその音質への影響が大きい出力回路に使用するコイルとキャパシターの厳選、瞬時電力供給能力を重視した電源回路などの、マランツらしい設計が採用されている。また、独自のフィルター技術「MMDF」も投入されていることも特徴だ。

MODEL M1の内部パーツ。信号回路の設計、各所で使用されているパーツやビスなども、マランツならでは

コンデンサーはBevenbi社のメタライズド・ポリエステル・フィルムコンデンサーを採用

そこから描き出されるサウンドは惚れ惚れするほど「クリア」だ。硬質なタッチによる明瞭度の高い描写で、台詞の細かなニュアンス、物音の質感や精密感、空間の響きや広さを表現してくれる。スピーカーによっては、MODEL M1ならではの特徴が顕著に味わえる。

HDMI入力などが関連するデジタル入力部の基板。電源ケーブルの接続部も高品位な設計を施す

MODEL M1の背面端子部

「クールなタッチでBGMが明瞭、クリアさとタイトさも十分に発揮」



MODEL M1のサウンドクオリティを映像コンテンツでチェック

OBERON 7を組み合わせて『地面師たち』を再生すると、スピーカー側の受けの余裕のおかげか、アンプの持ち味であるクールなタッチを存分に発揮。声色に出るイラつき、怯え、表面的な優しさ、コンクリート打ちっぱなしの地下室の響きの冷たさを硬質に描き出し、物音やBGMの届き方も超現実的なまでに明瞭。本作品の不穏さを描き出すのに、ベストフィットなサウンドだ。

『シティーハンター』をR500と組み合わせて鳴らしてみる。大らかさが特徴のスピーカーと組み合わせても、アンプ側の持ち味であるクリアさやタイトさは十分に発揮された。アンプパワー、スピーカーに対する制動力を実感できた印象だ。低域が引き締められたことで地下空間の響きがクリアになり、場面のスケール感が拡大。より大型のテレビやプロジェクターとも釣り合いが取れそうなほどだ。

MV『ビビデバ』はパワフルなスピーカーが再生すると、ベースのローエンドがカットされた上にアタックが潰れたり音像が膨らみすぎたりしがちなのだが、MODEL M1でR500を駆動するとアタックは潰れずにすっと立ち上がり、音像もブレずにくっきり。トップクラスのリズムのキレの良さを体感できる組み合わせだ。

MODEL M1をHEOSで操作する際のGUI

■テレビシアターでも存分にHi-Fiオーディオの醍醐味を堪能できる



今回はテレビの横に置きやすい、フロア型スピーカーの中でも比較的にスリムなモデルと組み合わせて、DENON HOME AMPとMODEL M1の音質をチェックしたが、スピーカーの選択肢は膨大であり、両アンプを軸とした音作りの可能性はいくらでも広がるだろう。

そのため、DENON HOME AMPかMODEL M1のどちらにしようか悩んでいるユーザーは、ナチュラル/クリアというサウンド傾向の違いを、アンプのひとつの特徴として捉えながらも、スピーカーセレクトも合わせて考えることをおすすめしたい。

相性の良いスピーカーと組み合わせたときに、特に素晴らしい力を発揮してくれるDENON HOME AMPは、まさにアンプ側を軸にしてそれに合うスピーカーを探したくなるタイプ。シンデレラフィットなスピーカーを見つけ出して、口径の大きいウーファーユニットも鳴らしきるDENON HOME AMPのアンプ駆動力を堪能してほしい。

対してMODEL M1は、制動性の高いアンプの持ち味ともいえるが、スピーカーの強みを引き出し、弱みはカバーする能力にも優れるため、組み合わせるスピーカーの自由度が高いモデルと言える。鳴らしたいスピーカーが先に決まっているなら、そのポテンシャルを引き出すためにMODEL M1をシステムに盛り込んでみるのも良さそうだ。

アンプ選びとスピーカー選び、その双方の観点があるため、少々ややこしく悩ましいが、その悩ましさもHi-Fiオーディオの醍醐味。テレビシアターでも本格オーディオの醍醐味を味わいたいHi-Fiオーディオファンの方は、DENON HOME AMPとMODEL M1がもたらすオーディオの楽しみを味わい尽くしてほしい。



(提供:ディーアンドエムホールディングス)

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