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<ゲーミング特集2022>

これが360Hzゲーミングモニターの実力か。ZOWIE「XL2566K」でスコアが急上昇

公開日 2022/11/29 06:30 折原一也
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プロが愛用するゲーミングブランドのZOWIEから、ついに登場した「XL2566K」。本機はブランド初の360Hzに対応する、24.5インチのフルHDモニターだ。

ZOWIE「XL2566K」¥OPEN(実売価格:税込114,000円前後)

パネルはTN方式で、コントラスト比1000:1、応答速度は0.5ms(GTG)と高速応答に突っ走ったスペックは、まさにe-Sports特化の証。入力インターフェースは、DisplayPort1.4(360Hzまで)とHDMI2.0(240Hzまで)に対応する。

XL2566Kでは、独自の黒挿入技術「DyAc+」により、人間の目の特性上、液晶モニターを見た際に生じる残像を低減。たとえば、射撃時のリコイル(反動)によって画面がぶれ、エイミングに影響を与えるのを防ぐにも有効な技術だ。

DyAc+の効果イメージ(公式YouTubeより)

ゲームに特化した画質調整機能では、Black eQualizerにより画面の明暗バランスを微調整して視認性をアップ。Color Vibrance機能では、20段階のフレキシブルな色表示設定が可能。さらにゲームタイトルごとにカラーモードを設定できる。

ZOWIEの「XL-K」シリーズに共通する「XL Setting to Share」機能により、ダウンロードしたカラー設定を適用したり、自分の設定を共有したりできる。プロゲーマーが作成したデータも公開されているので、こういったものを使えば、すぐにプロの設定を自宅で再現可能だ。ちなみに「XL2546K」など、ZOWIEの既存モデルで作成したデータであっても、本機で共通して利用できる。

さらに付属の「S.Switch」というコントローラーを使えば、瞬時に1/2/3のボタンで登録した設定の切り替えが行える。XL Setting to Shareでダウンロードしたデータをそれぞれ登録しておいて、ゲームタイトルに合わせて最適な設定を使い分けられる。

「S.Switch」で設定をすぐに変更可能

モニターの側面に着脱できるアイシールドは、周辺環境による影響を排除して、競技に集中する目的のギミック。XL2566Kはまさに、全てがe-Sportsのプロ仕様なのだ。

360HzとDyAc+で激しい動きも“くっきり”



実際にXL2566KをゲーミングPCに接続、人気ゲームタイトルをプレイしてみた。360HzというとかなりハイスペックなPCが必要に思うかもしないが、今回使用したCore i7 12700F/RTX 3070というミドルハイのモデル(ASUS「ROG Strix GT15 G15」)でも、設定さえ気をつければ問題なく360Hzでプレイできた。

まずは「VALORANT」をプレイ。試しに射撃テスト場で、360Hz→240Hz→144Hzの順にリフレッシュレートを落としてみたところ、最初にプレイした360Hzが最もスコアが良く、リフレッシュレートを下げるとスコアが落ちていく結果に。画質としての残像感だけでなく、筆者のエイム操作の遅れをスコアとして見せられると、やはり360Hzの高速駆動の持つ価値を実感する。

また上述のDyAc+をオンオフして切り替えてみたところ、やはり強烈な効果で、360Hzとの相乗効果を感じた。黒挿入技術は一般論として画面輝度が落ちるが、本機のDyAc+は見た目上の明るさが変わらないようで、常にオンにしていても困らなそうだ。

ちなみに「Apex Legends」はゲームの仕様上299fpsが上限だが、それでも240Hzとの差は感じられた。299Hzでは移動して瞬時に視点を向けても、視点を左右に振った際のブレ(残像)がピタリと止まる。もちろん、そこから正確にエイムできるかは腕次第なのだが、その前段階の見え方と映像の安定にスピード差があるのだから、勝負を分ける要因となる。

映像がブレないので狙いを定めやすい

「フォートナイト」についても、360Hzと240Hz以下で違いがよく出た。筆者はよく、クリエイティブハブの画面に看板のように並ぶ裂け目の見え具合を液晶モニターの残像感のチェックとして利用しているが、XL2566Kでは周囲を歩きカメラを回しても、残像感なくクッキリ止まり続ける。

最後に「オーバーウォッチ 2」もプレイ。ヒーローたちが戦場を駆け巡る同作は、はっきり言ってダッシュで走り回るだけでも、クッキリとした視界で360Hz駆動の実力を体感できる。対戦相手も移動しているとなると、その動きの止まりの精緻さも勝負を決定づける重要な要素だ。



本機は360Hz駆動のフレームレート対応するだけでなく、黒挿入技術であるDyAc+の残像のなさが強烈で、240Hzとの違いも明確にわかるほどに効果が現れていた。

なお本機はTNパネルではあるが想像以上に画質も良く、通常のゲームプレイでは視野角による影響を意識することがなかった事も付け加えておきたい。

ZOWIE「XL2566K」の性能を語るなら、まさにプロレベルのe-Sports性能を追求した機種と呼ぶべきだろう。より勝ちたいと思うゲーマーは、ぜひ検討してみてほしい。

(提供:ベンキュージャパン株式会社)

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