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純銀コーティングα-OCC「Ag-16シリーズ」と好評「NCFシリーズ」

フルテックのフォノケーブルとアクセサリー使いこなし術!併用でさらに効果アップ

2021/05/26 角田郁雄
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フルテックの「Ag-16シリーズ」は、ミドルクラス・フォノケーブル。「オーディオアクセサリー銘機賞2018」で金賞を受賞したこのケーブルの魅力は、バランス伝送を含む多様なシーンで、アナログ再生の高解像度化に貢献してくれること。ここでは、「Ag-16シリーズ」と好評アクセサリー「NCF Boosterシリーズ」の併用を含めて、アナログレコード再生の魅力をさらに引き出すテクニックを検証レポートする。

アナログの高解像度再生を実現する高品位フォノケーブル「Ag-16シリーズ」(Text by角田郁雄)
■純銀コーディング銅導体とロジウムメッキ端子を採用

アナログレコード再生をクオリティアップする、フルテックのミドルクラスのフォノケーブル「Ag-16シリーズ」とコネクター・ケーブルホルダー「NCF Booster-Signal-L」。写真は右が「Ag-16-R4(RCA/RCA)」RCA-RCA 108,900円(税込)で、中央が「Ag-16(RCA/DIN)」RCA-DINストレート 106,480円(税込)。そして、左の2つがコネクター・ケーブルホルダー「NCF Booster-Signal-L」、16,280円(税込、1個)※RCA-DIN L型タイプの「Ag-16-L」(RCA/L-DIN)106,480円(税込)と、受注生産のDIN-XLRタイプ「Ag-16-XLR」(DIN-XLR)108,900円(税込)もあり

フルテックは、スタンダードからハイエンドまで、電源端子やケーブルコネクター、スピーカー端子など数多くの製品を開発・発売し、愛好家のみならず、世界の多くのオーディオメーカーが採用するに至っている。これらはいずれの製品においても、振動低減や強い接触力、経年劣化防止など音質に影響する要素を満たしており、長期使用における信頼性も高いからである。

その同社は、理想のケーブル導体を追い求め、創業直後から「純銀コーティングα-OCC導体」に着目し、開発生産を行っている。そしてこの理想の導体を使用し、自社のラインケーブルやフォノケーブルのモデルラインをロングランで発売している。今回はそのなかから、ミドルクラス・フォノケーブルとなる「Ag-16シリーズ」のフォノケーブルを紹介しよう。

フルテックのミドルクラスのフォノケーブル「Ag-16シリーズ」のケーブル部構造図

この「Ag-16シリーズ」では、端子形状がストレート型DIN/RCA仕様の「Ag-16」と、L型DIN/RCA仕様の「Ag-16-L」が用意されており、ストレート型とL型コネクターによって、多くのプレーヤーに対応できることに好感をもつ。これに加えて、RCA/RCA仕様の「Ag-16-R4」も発売中である。さらに、最近のMCカートリッジのバランス伝送に対応する、DIN-XLR仕様の「Ag-16-XLR」も受注生産されている。

これらの4種には、いずれも前述の純銀コーティングα-OCC導体が使用され、1chあたり2芯シールド構成としている。また、出力コネクターの直前で分岐するまではL/Rのケーブルを一体とし、さらに2重にシールド(全体で3重シールド)。これにより、外来ノイズや微細振動の影響を受けないようにしているのである。

また「Ag-16」を代表例に挙げると、DIN端子には、同社のハイエンド仕様のストレート型の「CF-DIN(R)」、RCA端子には「CF-126(R)」など、いずれもカーボンファイバーを使用した、高硬度の非磁性ロジウムメッキプラグを採用している。これにより、伝送特性の高いα-OCC導体の特性をフルに発揮できるようにしている。こうした仕様なので実際に手にとると、とてもミドルクラスとは思えないハイエンドな仕上がりを感じる。

次ページフルテックのフォノケーブル「Ag-16」の試聴と使いこなし実践レポート

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