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どんなイヤホンのポテンシャルも引き出す。iBasso「DX300」が示した次世代ハイエンドDAPの姿

公開日 2021/02/12 06:30 高橋 敦
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iBasso Audioは、高音質ポータブルオーディオの世界を黎明期から盛り上げてきた老舗ブランド。その最新製品「DX300」は、ハイエンドモデル「DX220」を発展させたフォーマットに、チャレンジングな限定モデル「DX220Max」にて獲得した技術要素も統合、さらなる新技術までも投入した次世代ハイエンドモデルだ。

iBasso Audio「DX300」¥OPEN(予想実売価格:税込147,400円前後)

そのポイントを箇条書きでまとめると、以下のようになる。★は新規またはDX220Maxからの流れを受ける要素、●はDX220から継承する同社ハイエンド共通の特徴や、順当な進化といえる箇所だ。

★FPGA-Master テクノロジー
★デュアルバッテリー設計
●Mango OSとAndroidの任意切替運用
●アンプカード交換設計
●6.5インチ大画面ディスプレイ
●Wi-FiやBluetoothの送受信安定性強化
●最大15時間再生+最速2.5時間急速充電
●SoCやメモリー、DACなどの強化

スペックの詳細はニュース記事を確認いただければと思うが、★印の2点についてはここでも説明しておこう。

まず「FPGA-Master テクノロジー」はDX300で新規投入された技術だ。「ありとあらゆる動作を並列処理するシステムの中で、オーディオ処理をいかに優先あるいは独立させるか?」は、DAP設計における長年の課題。一般的には「Androidのオーディオ処理に手を加える」「Linuxベースでオーディオ用のOSを構築する」といったソフトウェア層で対策を行い、iBassoのMango OSも後者に該当する。

iBasso Audio初のFPGAを採用

対してFPGA-Masterは、よりハードウェアに近い層に投入された新技術だ。おおまかには「システム全体の動作はスマホ同様にSoCで処理しつつ、オーディオ信号の処理はFPGAを中心に動作する音声特化の追加ハードウェアブロックに移す」という形。その上にMango OSによるソフトウェア層の整備も乗るわけで、重ねての効果を期待できる。

そして「デュアルバッテリー設計」は、DX220Maxのデジタル/アナログ電源完全分離設計を、ポータブルプレーヤーとしてより一般的なサイズ感や使い勝手に収まるようにまとめ直したものといえる。

DX220Maxのアナログ部のバッテリーは8.4Vパック×2個だったが、DX300では3.8Vパック×1個に縮小して小型軽量化。充電に関しても、DX220Maxではアナログ部バッテリーは専用端子、デジタル部バッテリーはUSB端子と、別々の端子からの充電だったところが、こちらでは1つのUSB端子からまとめて充電できるようになった。

「デュアルバッテリー設計」

このように、進化点の大半、特に新たな技術は、さらなる音質向上のためのものだ。ならば早速その音をチェックしていこう。

次ページベースラインもクリアに届ける高密度サウンド

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