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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域【第258回】

これで仕事も捗る? テレワーク環境改善に“通話本職”アイテムをチェック!

公開日 2021/02/10 06:40 高橋 敦
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やっぱり本命! な「ヘッドセット」って何?

通話本職アイテムのなかでも、多くの方にとってなじみやすそうな本命は、やはり「ヘッドセット」だろう。すごく大まかに言えば「通話用のマイクとイヤホンやヘッドホンを一体化したアイテム」だ。

そう言われると「いやだから普通の完全ワイヤレスイヤホンとかだってマイク搭載のイヤホンでしょ?」となるかもしれない。だが両者は成り立ちからして異なる。

普通のイヤホンは、音楽再生用イヤホンに通話用マイク “も” 搭載したもの。対してヘッドセットは、通話用のマイクと通話用のイヤホンやヘッドホンを一体化したもの。すべての要素が「通話のため」に設計されている、通話に全振りなアイテムだ。

それどころか、ヘッドセットはそもそも「ヘッドセットマイク」という装着型マイクが先に在り、それと通話用のイヤホンやヘッドホンを一体化した流れでヘッドセットと呼ばれていたりする。初めにマイクありきなのだ。そこらへんの雰囲気は放送業務などに向けたガチ機材、「アシダ音響のヘッドセット」を眺めてみるとわかりやすいかもしれない。

なのでヘッドセットのマイク部分は強い! もう見た目でわかるほどに強い!
ヘッドセットは口元に向かって伸ばした「マイクブームアーム」というパーツの先端にマイクを搭載した形が多い。マイクの位置と方向を口元に対して最適化するための形だ。そのおかげで周囲の余計な音はあまり拾わず、話者の声はしっかり拾いやすい。

シンプルに口元にマイクが近い!地味に便利なミュートスイッチにも注目。audio-technica「ATH-770XCOM」

対して特に完全ワイヤレスイヤホンのマイク位置は、スティック型といった例外はあるものの、主には耳の中に収まっているイヤホン本体のどこかだ。口元から遠く、また口元にマイクを向けるのも難しい。その分マイクが音声以外の音も多く拾うのだが、拾った音のうち周囲の騒音などをデジタル処理で低減したりして声を聞きやすくなるように工夫されていて、十分実用的な聞き取りやすさは確保されている。

この状態で普通に通話できるマイク性能を確保しているのだから技術的にはすごい!Jabra「Elite 75t」

しかし、ヘッドセットならそもそもマイク位置が最適化されていて、声中心にしっかりと収音でき、その上に完全ワイヤレスイヤホン等と同じように処理技術も重ねて用いることができる! 魔法使いキャラにいくら身体強化バフをかけても、戦士キャラにさらに身体強化のバフをかけたらそれには敵わないように、「音声処理技術云々以前にそもそもマイクが強い」ヘッドセットの優位は絶大と言える。

また細かな利便性の部分においても、マイクミュートの物理スイッチが用意されている製品が多いのは地味に便利。リモート会議アプリのミュートボタンよりもさっと操作できる。

「アームを口元からずらすとミュート」という仕組みを採用する製品も多い。ミュート状態が視覚的にもわかりやすいのがポイント。こちらはJabraのサポートページでの解説

さて、ヘッドセットにもいくつかのタイプがある。ここでは以下3つに分類した。
●片耳イヤホン型
●ヘッドホン+マイクアーム型
●左右バンド接続イヤホン型


それでは次から、各タイプごとの特徴を見ていこう。

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