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【特別企画】シングルタイプのブレースと待望のプレート2種

電源周りに強力に効く! フルテック「NCFシリーズ」の新アイテムを検証

公開日 2020/05/28 06:30 福田雅光
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ニュートラルな写実性を備え、締まりや分解力を大きく改善
コンセントカバー「106-D NCF」「106-S NCF」をレポート
高級コンセントカバーの目的は、化粧的なデザインと考えていたら大きな間違いだ。電流も流れないこんなカバーで音が変化するのを筆者が発見したのは、20年以上も前のことだ。現在のUL規格はコンセントの中心部にカバーを固定するため、より敏感に材質の違いが影響する。素材物性の特徴がコンセントボディに添加され、プラスマイナスが発生する。こんな煩わしさからカバーを使わないこともある程だ。最近は、最強モデルといえる高級カバーがいくつか登場してきている。

全ての素材に非磁性素材を採用。ステンレスプレートにNCFカーボンファイバーシートとNCF調合特殊ダンピング塗装の美しい仕上げ

今回、フルテックは1万2800円の価格で、フラッグシップモデルとして「106-D NCF」と「106-S NCF」を登場させた。構造はマルチマテリアルハイブリッド構造。カバーの基本的な中心素材はステンレスで、この両面にNCFカーボンファイバー、クリア硬質塗装、表面にはNCFソフトタッチコーティング仕上げ。上下合わせると7層の処理を加えた構造だ。

Multilayer構造説明

試聴は自作テーブルタップを使用。まず手持ちの旧モデル「105.1 NCF」を聴くと、中音高音の伸びや抜けが良く、明るく伸び伸びとした、高級スイーツのような味があるのが魅力だ。一方、新型の「106-D NCF」では解像度や締まり、コントラストがしっかりしている。再度旧モデルを装着すると、魅力はあるが、待てよ、輪郭描写が甘く、コントラストも緩い。クオリティは高いが、音楽によっては頼りない部分も感じる。

再度「106-D NCF」を聴くと、この方がはるかに輪郭、解像度、コントラストが高く表現される。中低域や低音の締まり、分解力が大きく改善されていることが分かる。固定は全て手持ちのステレスネジを使っている。高域の制振性は強めの印象もあるが、低域から高域までキャラクターがニュートラルで、写実性を重視してある点も安心できる。


【NCF Booster-Brace-Singleの仕様】
●構造:マルチマテリアルハイブリッド●本体:NCF調合ナイロン樹脂(静電効果)●ハウシング:特殊アルミ合金ブラストおよびアルマイト処理●サイズ:約54.3W×38.5H×64.8Lmm●質量(ネット):約67.5g●付属:特殊粘着両面テープ(本体装着)とスペア(強力粘着、残留接着剤なし)
【106-D NCF/106-S NCFの仕様】
●材質:ハイブリッドNCF 3Kカーボンファイバー、非磁性ステンレスベースプレート、NCFカーボンファイバー●仕上げ:特殊クリア硬質コート塗料+NCFソフトタッチコーティング材仕上げ●サイズ:72.2×117×5.5mm±0.2mm●質量(±2g):約74g(106-D NCF)、約82g(106-S NCF)

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