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Gシリーズ最上位機の本領を改めて検証!

パナソニック「LUMIX DC-G9」レビュー。フルサイズ全盛の今だからこそ輝く真の魅力

2020/03/25 山田久美夫
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■いつでもどこでも気軽に持ち歩けるフラグシップ機


昨今、ミラーレス機といえばフルサイズが主流のような感じがある。画質の面から考えると、センサーサイズが大きい方が有利なのは確かだ。だが、通常の撮影で、それほどのポテンシャルが必要なのか?

フルサイズ機、APS-C機のセンサーサイズが、フィルムのサイズから受け継がれているのに対し、マイクロフォーサーズ機のセンサーサイズは4/3インチである。これはマイクロフォーサーズシステムの前身であるフォーサーズシステムが、「十分な画質とシステム全体の小型軽量化が両立できる、デジタル時代に最適なセンサーサイズとは?」という発想から生まれた、デジタル専用設計の規格だからだ。

実は、G9最大の魅力もそこにある。つまり、マイクロフォーサーズシステムのハイエンド機であるということだ。第一級の基本性能を、気軽に持ち歩けるサイズのボディやレンズシステムで実現している点。このバランスのよさこそがG9最大の魅力なのだ。


カメラは持ち歩かなければ撮れない道具である。もちろん画質や機能は重要だが、それと同じくらい携帯性も重要だ。また同様に、レンズ交換式カメラである限り、レンズのサイズもボディのサイズと同じくらい重要なポイントである。

その点、そもそもマイクロフォーサーズシステムは、始めからデジタルカメラ専用設計であり、どのレンズも十分に高性能。キットレンズでも驚くほどよく写る。そして本格的な撮影向きのハイスペックなレンズについては、フルサイズ、APS-C対応のレンズに比べて十分に小型軽量だ。

あえて言おう。2年前のモデルではあるが、本機はいまも第一級の機能を備えており、積極的に選ぶ価値のあるモデルである。そして、2年経ったいま、発売当初に比べると、実売価格もかなりこなれて来ている点も見逃せない。「いつでもどこでも気軽に持ち歩けるフラグシップ機」、それこそが、まさにG9の真骨頂である。

■LUMIX DC-G9 作例









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