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【特別企画】鈴木裕氏がその音に惚れ込み自宅へ導入

音楽を聴く愉悦を感じさせてくれるスピーカー ― ソナス・ファベール「Electa Amator III」導入記

2019/12/27 鈴木 裕
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■その音の良さにほだされて購入、メインスピーカーへ

イタリアのスピーカーメーカー、Sonus Faber(ソナス・ファベール)社は1983年にフランコ・セルブリンによって設立。世界的なヒット作となったのが87年にリリースした「Electa Amator」(エレクタ・アマトール)で、以来ソナス・ファベール社は木の響きを生かしてさまざまな名作を生み出して来た。

Sonus Faber「Electa Amator III」(¥1.300,000/ペア・スタンド付属、税別)。鈴木氏はこの6月からElecta Amator IIIをメインスピーカーとして導入した

そして2018年秋にソナスの35周年記念モデルとして登場したのが「Electa Amator III」だ(日本市場では2019年春にリリース。正確に書くと、「35周年」という数字にもかかっている大安吉日の3月5日の発売だった)。

筆者は4月の終わりに取材で聴き、その音の良さにほだされて購入。6月から自宅のメインスピーカーとして鳴らしている。その概要や音の魅力、オーナーとして使っている中で分かって来たことなど、ここでまとめておきたい。

まず、その呼び方。メーカーではスタンド一体型の2ウェイブックシェルフと呼んでいる。2ウェイと言うと枕詞のように「小型」とつけてしまいがちだが、それほど小さくない。スタンドに載せて専用のボルトで締結した状態で使うのが基本だが、そのサイズとしては、高さ1,089mm、幅302mm、奥行きが380mm。重量としては本体とスタンドと合わせて26kgほどある。

スピーカー本体はスタンドにネジ留めされる。このネジを素材を変えて何種類か試したが、純正の付属ネジに落ち着いたとのことである

スタンド一体型というのは、実際に「カッラーラ・スタンド」と名づけられたものが付属していて、それをネジ留めして使うことによって本来のパフォーマンスを発揮できるという意味。ただし、セットの中には樹脂製の小さい足も付属しており、本体の底板に4個ずつを貼りつけることによって、机の上等でも使用することもできる。

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