Wi-FiやUSB-C対応の背景とは

<IFA>これは“セルラーモデル”への通過点? ウォークマンが再びAndroidを採用した理由を担当者に訊く

山本 敦

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2019年09月06日
IFA2019に出展するソニーが、約4年ぶりにAndorid OSを搭載するハイレゾ対応“ウォークマン”を発表した。新しいウォークマンの商品企画を担当したソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ(株)V&S事業本部 企画ブランディング部門 商品企画部 モバイル商品企画1課の露木亮吾氏を会場で訪ねて、「Android復活」の狙いについてなど様々な質問をぶつけてみた。

2019年モデルのウォークマンを担当するソニーの露木亮吾氏

なお、発表された「ZX500」シリーズ(関連ニュース)と「A100」シリーズ(関連ニュース)、およびウォークマン40周年の記念限定モデルである「NW-A100TPS」(関連ニュース)の詳細については、それぞれニュース記事で詳しく紹介されているので、合わせてご覧いただきたい。

「Androidウォークマン」が復活した理由

ソニーがIFA2019で発表したZX500/A100シリーズは、いずれもAndroid OSとWi-Fiによる通信機能を備え、ハイレゾの他にSpotifyやAmazon Musicなど音楽ストリーミングサービスが“いい音”で楽しめることをアピールしている。Android OS搭載機を再び市場に投入する狙いについて、露木氏はやはり様々な音楽ストリーミングサービスに対応するためであると話す。

「Android OSであれば、ユーザーが好きな音楽ストリーミングサービスのアプリを自由にダウンロードできる点が大きなメリットと考えています。また昨今では動画サービスのYouTubeで音楽を楽しむ人も多く、動画付の音楽系コンテンツも高音質で楽しみたいという声が多く寄せられていました」(露木氏)

ZX500/A100シリーズは、ともに昨年発売の「A50」シリーズから引き続き、AIの学習機能によってアップスケーリングを行う新アルゴリズムのDSEE HXを搭載している。これは独自の音楽プレーヤーアプリ「W.Music」でのコンテンツ再生だけでなく、音楽ストリーミングサービスなどもアップスケーリング再生に対応している。

もちろん内部の筐体設計の面でも音質にこだわった。詳細については各ニュース記事に譲るが、Wi-FiのICチップに由来するノイズを抑制するため部品による対策を施し、CPUと通信部分の回路、およびオーディオ回路を分離した設計としている。

音質にこだわった「ZX500」シリーズ、「NW-ZX507」

OSはAndroid 9.0を搭載している。Android 10の正式版は先日公開され、Google Pixelシリーズから利用ができるようになった。AndroidウォークマンのOSアップデートへの対応については、必要に応じて検討していくというスタンスを採るようだ。

IFA 2019ではZX500/A100シリーズの欧州モデルの価格も発表された(日本への導入時期や価格は未定)。それぞれ欧州で販売されている現行モデルと比較すると、おおよそ130〜150ユーロ前後価格が上がっている。もっとも製品の詳細をご覧になれば、濃厚なイノベーションへの対価としては妥当であることがおわかりいただけるだろう。

Android搭載になったとはいえ、W.Musicアプリのインターフェースは現行モデルの使い勝手から大きく変わっていないので、操作感はすぐに馴染めると思う

セルラー通信、ハイレゾ音楽配信への対応は?

ここまで新しいAndroidウォークマンの特徴を見てきたが、筆者にはひとつ物足りなく感じているところがある。Wi-Fiによる通信ができない場所では、本体のストレージに音楽ファイルをキャッシュして聴く選択肢しかないことだ。一息にeSIMを内蔵するなど、セルラー通信による常時オンライン接続の対応はできなかったのだろうか。

実はセルラー通信対応は議論に上った。だが……

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