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ノイキャンヘッドホンの勢力図を変え得る逸品! Jabra「Elite 85h」レビュー

公開日 2019/05/28 06:00 草野晃輔
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ノイズキャンセリング機能を備えたBluetoothヘッドホンは、各社が意欲的なモデルを投入しており百花繚乱の様相を呈している。そんなライバルひしめく市場に、GNオーディオジャパンが手掛けるJabra(ジャブラ)ブランドから新製品となるBluetoothヘッドホン「Jabra Elite 85h」が登場した。

本機は今年1月に米ラスベガスで開催された電子機器の見本市「CES 2019」で披露され、お洒落なデザインと多彩なノイズキャンセリング機能で注目となっていたモデルだ。今回は、そんなElite 85hの実力を検証してみたい。

「Jabra Elite 85h」¥35,000(税抜)

Jabraは、デンマーク コペンハーゲンに本拠を置く通信・音響機器メーカー、GN Store Nord A/Sグループ(GNグループ)のヘッドセットブランドだ。その歴史は長く、1869年に電信事業会社として設立されている。同社は日本との関わりも深く、明治初期の1870年代に日本とユーラシア大陸とを結ぶ通信ケーブルを敷設している。

1940年代に無線通信機器の製造を始め、次第に事業をシフトしていく。今では業務用ヘッドセットなどの通信機器やコンシューマー向け音響機器、補聴器、聴覚計測機器を一手に扱うメーカーに変貌を遂げ、世界で製品を展開している。日本にJabraブランドが入ってきたのはGNグループ日本法人が設立された2002年。社名変更や関連企業の併合などを経て、現在はGNオーディオジャパンが取り扱う。

Jabra Elite 85h(以下Elite 85h)は、音声アシスタントや高品質通話などを備えた「Jabra Eliteシリーズ」のオーバーイヤー型Bluetoothヘッドホンだ。同シリーズはこれまで、完全ワイヤレスタイプのBluetoothイヤホンの「Jabra Elite 65t」や、ネックバンドタイプのBluetoothイヤホン「Jabra Elite 45e」など、イヤホン中心にラインナップしており、Elite 85hはシリーズ初のヘッドホンモデルとなる。

Elite 85hはオープン価格で、直販サイトの販売価格は35,000円(税込)。この価格帯にはノイズキャンセリング対応Bluetoothヘッドホンで高い人気を誇るモデルがいくつもある。本機はこれらに真っ向勝負を挑んだ意欲作と言えそうだ。

チタニウムブラック、ネイビー、ゴールドベージュの3色をラインナップする

シンプルかつ機能美を追求した洗練された北欧デザインが魅力

本機を手にしてまず感じたのが、シンプルでありながら機能美を追究した“北欧テイスト”溢れる外観デザインであること。ヘッドバンドとハウジングの表面に北欧スタイルでは定番といえるファブリック素材を採用する。

このファブリックはきめが細かく、近くで見るとカジュアルなのに、遠目だとリッチな雰囲気に変わる。両者をつなぐアーム部は樹脂製だが、表面には特殊な塗料が塗布されており、見た目は金属そのものだ。ヒンジ部が折り畳みに対応するのも機能美の1つ。ハウジングを90度倒して平たく畳めるほか、内側への折り曲げも可能で、コンパクトにして付属のセミハードケースにしまって持ち歩ける。

体に接触するヘッドバンドとハウジングの内面にはポリウレタンレザーを採用。しっとりと柔らかく、触感に優れる。加えてアームとハウジングを接続するヒンジ部の可動域が広く、側頭部に合わせてハウジングの大きく角度が変わる。装着時の側圧がやや高めだが、イヤーパッドが無理ない角度で、均一かつやさしく側頭部を支持するため、強い締め付け感はない。筆者も試しにメガネをしたまま連続で3時間程度装着したが、頭が痛くなるようなことはなかった。

ヘッドバンドとハウジングの表面にはファブリック素材を、ヘッドバンドとハウジングの内面にはポリウレタンレザーを採用する

本体カラーは試聴に使った「Navy」のほか、「Titanium Black」「Gold Beige」とアースカラーの3色をラインナップ。いずれもスタイリッシュでありながら、高級感をしっかりと纏い、オン/オフどちらのファッションにも合わせやすそうだ。

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