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【特別企画】高い開発力を誇る新鋭ブランドの注目機

これがDAPの新基準! HiBy「R6Pro」「R3」レビュー、 “必聴” の理由とは?

公開日 2019/03/13 06:00 鴻池 賢三
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ポータブルオーディオを席捲する中国のDAPブランドの中でも、一際注目を集めているのが「HiBy(ハイビー)」だ。先日も同社最新となるフラグシップモデル「HiBy R6Pro」が発売されたが(関連ニュース)、さっそく品切れとなる人気で、ファイルウェブが集計した販売店の人気ランキングでもDAP部門で1位を獲得した(関連ニュース)。本記事では、同ブランド最新にて最上位モデルとなるDAP「HiBy R6 Pro」と、エントリークラスDAP「HiBy R3」の2機種を、鴻池賢三氏がレビューする。

写真左:「HiBy R6Pro」¥OPEN(予想実売価格89,900円前後)、写真右:「HiBy R3」¥OPEN(予想実売価格21,000円前後)


高い技術力を強みとする新鋭ブランド「HiBy」

HiByは、中国東莞(とうかん・ドンガン)に本拠を置くHiBy Music Information Technology Co., Ltd.が創設したポータブルオーディオブランド。日本への導入は2018年にDAP「HiBy R6」「HiBy R3」が販売開始されたのが最初だが、他社との共同開発なども含め、デジタルオーディオプレーヤー、イヤホン、DACなど、ポータブルオーディオの研究、開発、販売で10年以上の実績を持ち、関連する特許も多数所有しているという。

ちなみに東莞と言えば、世界で名を馳せるデジタルAVブランド製品やスマートフォンなどの一大生産地。今やすっかり先進的なイメージが定着した深セン市の隣という立地もあり、部品や技術の集積度も世界有数といえるほど高密度で、新しく高機能な製品が期待できる土壌である。もはや日本以上といっても過言ではないだろう。

ソフトウェア開発もその一端と言え、HiByの独自アプリ「HiByMusic Player」は注目に値し、すでに世界90ヵ国以上で50万人ものユーザーを獲得しているという。

HiByMusicのモットーは、「Make Music More Musical(音楽をもっと音楽的に)」と「Easy of Use is Not Optional(使いやすさはオプションではない)」の2つとのことで、ハードウェアとソフトウェアの融合による、利便性も含めた新しいリスニングスタイルには大いに期待したいところだ。


ステンレス筐体/4.4mmバランス搭載の旗艦機「R6PRO」

この3月には、同ブランド最新となる最上位モデル「HiBy R6 Pro」(実売89,900円前後)が発売された。本機は4.2インチと大型のIPSパネルで1280×768画素(320dpi)の高精細なディスプレイを持つ万能型のAndroidカスタマイズ端末だ。独自の音楽再生ソフトHiByMusic Playerほか、各種オーディオ設定および調整用インターフェイスを備え、音質面でも独自技術の「DTAアーキテクチャ」によって、AndroidベースのDAPとしてビットパーフェクトでの再生を実現している。

「HiBy R6Pro」

プロセッサーは、エントリークラスのスマートフォンでも用いられる性能を備えている「Snapdragon425」を搭載する(ちなみにSnapdragon425をDAPとしては世界初採用したのは同社のR6だ)。確かに起動から全ての操作においてレスポンスが良く、ストレスを感じさせない。また、GooglePlayからアプリをインストールして利用できるので、配信音楽サービスなども利用でき、YouTubeでミュージックビデオを再生するのもお手の物だ。

驚くべきはこの価格帯の製品への期待を大きく上回るスペックの高さ。シャーシは肌にも優しい316Lステンレス材を切削加工したもので、曲面が柔らかなラウンドデザインを採用するなど、堂々たるハイエンド機の風格を持つ。

ヘッドホン出力は4.4mmバランス、3.5mmアンバランスを搭載。3.5mmライン出力端子も備える

USB端子はType Cを搭載。筐体の左側面には、ピンを差し込んで開閉するカバーを備えたmicroSDスロットを用意

DACはESS Technology社の「ES9028Q2M」を2基搭載し、電流出力モードで動作。オペアンプは新日本無線のMUSE8920を4つ、ELNA社製SILMICコンデンサ、Panasonic社製POSCAPコンデンサ、日本ディックス社製4.4mmバランス出力端子「Pentaconn」など最高峰のパーツを惜しみなく投入する。もちろん音質は総合的な設計で決まるが、こうした物量投入を行いつつ手に届く価格を実現できるのは、東莞に本拠を構える同ブランドの強みと言っても良いだろう。

機能面では2.4/5GHzデュアル対応のWiFi、aptX HD/LDAC/HWAといったハイレゾ級コーデックが利用できるBluetooth接続、DSD 256/128およびPCM最大384kHz/32bitのネイティブサポートと強力。ほか、Wi-Fi経由で楽曲データを送り込めるほか、クラウドストレージとの連携、各種音楽ストリーミングサービスの利用など、使い勝手に関わる機能性が豊富なのも特徴だ。

「HibyMusic」アプリの再生中画面

こちらはアルバム一覧。タイル表示が可能だ

従来モデル「R6」(実売52,000円前後、ステンレス筐体モデルは69,800円前後)との違いも確認しておこう。R6の通常モデルは筐体がアルミニウム合金なのに対してR6Proはステンレス材であることと、アンプ回路が一新されてバランス出力端子がφ4.4mmを採用する点などが挙げられる。端的には、R6を物量で音質グレードアップしたのがR6 Proと考えればよい。

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