【特別企画】オラソニック独自開発の画期的なアイテム
愛用システムを“音質最優先”でBluetooth対応に! 「NA-BTR1」はオーディオファン待望のレシーバーだ
土方久明
2018年10月25日
■従来のBluetooth再生が苦手とする情報量/ダイナミックレンジを秀逸に再現
それでは試聴を開始しよう。今回は自宅2Fのオーディオ環境にNA-BTR1を設置して使ってみた。スピーカーはDYNAUDIO「Special Forty」、アンプはSOULNOTE「A1」、D/AコンバーターはSOULNOTE「D1」を使用。現在、この部屋のオーディオ環境はBluetoothに対応していないので好都合だ。
送り出し側のソース機器には、aptX HD対応のハイレゾスマートフォン「GRANBEAT DP-CMX1」を用意した。ペアリング動作はスムーズで、Bluetoothモジュールの接続安定性は高い。また今回は利用しなかったが、機器同士を近づけることでワンタッチペアリングができるNFC機能も搭載する。
まずは、プリメインアンプと本機をアナログラインケーブルで接続した。信号の流れは、GRANBEAT →(Bluetooth aptX HD)→ NA-BTR1 → (アナログライン)→D-1となる。
最近筆者が女性ジャズボーカルのリファレンスにしているノラ・ジョーンズ 『It Was You』(96kHz/24bit FLAC)を聴いたのだが、音が出た瞬間に予想以上の高音質で軽い衝撃を受けた。以前に他社製のBluetoothレシーバーを使って音楽再生を試してみたときは、あくまでも音が出ているというレベルで、音質を語るほどのものではなかった。しかしNA-BTR1を使用すると、ボーカルはかなりリアルで艶やかに表現され、高域から低域までのfレンジも秀逸で空間表現もしっかりしている。これには心底感心した。
次に、D/AコンバーターD-1とNA-BTR1を光ケーブルで接続し、GRANBEAT →(Bluetooth aptX HD)→ NA-BTR1 → (光デジタル)→D-1の構成で聞いてみる。反田恭平 『月の光〜リサイタル・ピース第1集』(96kHz/24bit FLAC)を再生した。音質が音色やタッチに影響するピアノソロの難しい音源である。
スマホの再生ボタンを押すと、NA-BTR1とデジタル接続されたD/Aコンバーターのレゾリューション表示に48kHzが点灯する。先述したとおり、本機は各コーデックのレゾリューションをそのままデジタル出力する。今回はaptX HDの規格である48kHzが表示されたのだ。そのサウンドは余韻など小レベルの音が欠落せず、音源が持つ情報や空間性の再現能力が秀逸。据え置き環境でも十分に使える実力があることがわかる。
最後は、同じ構成でアンドリス・ネルソンス『ショスタコーヴィチ: 交響曲 第4番 & 第11番「1905年」 / ボストン交響楽団 』(96kHz/24bit FLAC)を再生してみた。楽器の数が多く絶対的な情報量の再現が必須で、しかもダイナミックレンジが要求される音源だ。つまり、従来のBluetoothが苦手な方向のサウンドとも言える。しかし、結果的にこの音源の再生が本試聴のハイライトとなった。
あまり大げさに書きたくないのだが、とにかくワイドレンジで、オーケストラの壮大な世界を多彩な表現力で秀逸に表現してくれたのだ。それに、スマホから48kHz/24bitでBluetooth伝送を行い、それを最新鋭のD/Aコンバーターまでフルデジタルで伝送するのだから、これはすごいことだ。
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