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<山本敦のAV進化論 第156回>

ワイヤレス化で開放感マシマシ! “耳を塞がないBTイヤホン”「ambie wireless」体験速報

公開日 2018/04/05 08:00 山本 敦
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ソニー出身のエンジニアが2017年に設立したオーディオ系ベンチャー企業、ambie(アンビー)の “耳を塞がないイヤホン” にワイヤレスモデル「ambie wireless earcuffs」(AM-BT01)が登場。4月5日に発売となる。

ambie wireless earcuffs

昨年大きな反響を呼んだワイヤードモデルの「ambie sound earcuffs」(関連記事)との音質比較や、ワイヤレスになったことによるメリットについて、実機で検証してみよう。

ambie sound earcuffs(以下、ambie)は「外の音に音楽を添える」というコンセプトをベースに開発された、いわば「究極のオープン型イヤホン」だ。装着方法はクリップのような形になっている本体を耳に挟み込む。 “イヤーカフ” と呼ばれるアクセサリーにデザインを似せて仕上げた。リスニング感はとても変わっていて、耳穴を塞がないので当然周囲の音が普通に飛び込んでくる状態で、ambieから再生される音は、あたかもBGMのように “聞こえてくる” 感覚に近い。

イヤーカフのように耳に装着するデザイン

アイデアは独創的だが、構造は極めてシンプル。本体に搭載する9mm口径のダイナミック型ドライバーが鳴らしたサウンドを、湾曲した音道管に通して耳穴のわずかに手前の位置で放つ。本連載では昨年、ambie開発エンジニアの三原良太氏にインタビューしているが(関連記事)、その際にチューニングの方向性を訊ねたところ、「音楽だけでなく、外の音も自然に聞こえるようチューニングしている。外の環境音に混ざって減衰しがちな低音や高音は無理に増幅せず、中音域の明瞭度を重視した」と説明してくれた。新しいワイヤレスモデルでは音の聞こえ方に違いがあるかも気になるところだ。

今回、ambie wireless earcuffs(以下:ambie wireless)が誕生したことは、そもそものambieのコンセプトから考えれば、順当と言えるだろう。外音と自然にミックスされた音楽のリスニング体験を突き詰めれば、究極的にはデバイスとしてのイヤホンの存在を、なるべくユーザーに感じさせないことが望ましいからだ。将来は “完全ワイヤレスタイプのイヤーカフ” や、筐体サイズをもっと小さくした “ピアス” のようなオーディオ機器にまで発展してもらいたいと期待している。

さて、ambie wirelessはネックバンドスタイルのワイヤレスイヤホンだ。イヤホン部の機構やデザインはワイヤードのambieと一緒で、見た目には変わらない。イヤホンの仕様について一部変更されたところは、ワイヤードのモデルはノズル先端に取り付けるイヤーピースが取り外せる交換式だったが、ユーザーから「なくしやすい」という声も寄せられていたため、ワイヤレスモデルでは固定式とした。

シリコン製のバンドがとても柔らかいので、くしゃっと丸めてバッグやポケットの中に入れて持ち歩くことができる。パッケージにキャリングポーチ等の持ち運び用アクセサリーが同梱されていないので、自分で気に入ったものを別途用意したい。

バンドは柔らかく、丸めて持ち運ぶこともできる

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