[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第201回】これを読めばBluetoohの規格/用語/注目点が分かる! BTオーディオの基礎知識 2018

高橋 敦

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2018年01月19日
Bluetoothの規格・用語・注目点をまとめ

今回は「こちらの内容を理解しておけば、現時点までのBluetoothオーディオ製品のBluetooth周りのスペックや売り文句はだいたい読み取れるようになる」を目指した、Bluetoothオーディオ基礎知識的な記事をお届けする。オーディオに関連する部分だけを抜粋して紹介するので、「汎用」無線通信規格としてのBluetooth全般の情報については他を参照していただきたい。

「汎用」無線通信規格:Bluetoothにまつわるワードを詳しく説明します

なお、Bluetoothやそのコーデックの基本的な部分はもうだいたい把握しているという方はスキップして、最終パート「イマココ!キーワード」にだけ目を通していただければと思う。そちらの内容は「完全ワイヤレス」の方式や課題、ペアリングの簡略化に向けての取り組みなどだ(最終パートはこちら)。

Bluetooth バージョン

まずは基盤となるBluetoothの「バージョン」について。例えば製品スペックにおける「Bluetooth Ver.4.2対応」といった部分だ。

Bluetooth 2.1
機能面でも性能面でも、Bluetoothの基礎部分が当面の完成に至ったバージョン。NFC対応、省電力性の向上などが実施された。
iPhoneでは3GSと4はこのバージョンに対応している。

Bluetooth 3.0
最大通信速度24MbpsのHigh Speed(HS)モードをオプションとして追加。しかしそもそもBluetoothにおいては「低速でもいいから省電力で」というニーズが多く、高速通信を売りにしたこのバージョンはさほど普及しなかった印象。
iPhoneでもスキップされた。

Bluetooth 4.x
今現在の主流。後述の「Bluetooth Low Energy」モードの追加が主であるので、詳しくはそちらを参照されたい。既存モードとBLEモードは切り替え利用のような形になる。
iPhoneでは4がVer.4.0を採用。6Sから7まではVer.4.2。

Bluetooth 5.0
最新バージョン。BLEモードでの通信速度の向上、全般的な通信距離の向上、いわゆるIoT時代に向けた諸々の整備を実施している。
iPhoneでは最新世代のXと8が対応。

Basic Rate(BR)/Enhanced Data Rate(EDR)
低消費電力モードである後述の「BLE」に対して、当初からの通常モードとその後に追加された伝送速度優先モード。

Bluetooth Low Energy(BLE)
低消費電力や低コストに特化したモードで、その代わり特に低速。上記のBR/EDRと直接の互換性はないが、Bluetoothの枠組みの中で柔軟に随時切り替えての運用が可能。
身近なところでは、スマートフォンとスマートウォッチの間で常時発生している小さなデータのやり取りはこのBLEで行われており、バッテリー消費の削減に貢献している。

規格上の最大通信速度は4.0が1Mbps、5.0が2Mbpsとオーディオデータの伝送にも耐え得る。しかし伝送距離などの利用環境や省電力性との兼ね合いから現実的ではなく、それを想定したオーディオ向けプロファイルも策定されていない。

しかし「音楽再生停止中の操作待ち受け時はBLEに切り替え」「音楽再生自体は通常モードで」といった制御を行うことで、ワイヤレスオーディオにおいてもバッテリー消費削減に貢献できる。

続いて「プロファイル」と、データ圧縮の方式「コーデック」について

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